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722 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 23:36:06 ID:3awQXFlx

今日は家に桃子が遊びに来ている。
同じソファーに腰掛けて、雑誌を一緒に
眺めていた。
今は、その雑誌のカップルにお勧めスポットなどという、こっぱずかしい内容のページが広がっている。

「今度一緒にどこか行こう。この辺とか…」

夜景が綺麗、などと月並みな記事だが、私は桃子と夜空を眺めてみたかった。

「いいっすね!前デートしたときすごい楽しかったっすよ♪」

「デ…デート?」

こうも恥ずかしい単語はあまり好きでない。赤面するのがわかる。
色恋沙汰は正直、苦手な方だ。
…桃子と私の関係は、色恋沙汰そのものだが。

「…あれ?前行ったのって…デートじゃなかったんですか?」

桃子が少し、がっかりした様子になる。
うぅ…桃子にそんな表情されると私は困る。

「…デートだ。うん、デートだ」

「…先輩…無理しなくっても…」

「無理なんかじゃない。その…少し、恥ずかしかったから誤魔化したんだ」

桃子の表情が明るくなる。
そんな桃子の顔を見れば、私まで楽しくなってきて。
桃子の、あの屈託のない柔らかな笑顔が私に向けられるのなら、私は何だってできる気がするんだ。

「先輩って優しいっすよね…」

「そうか?」

「そうっすよ…先輩以上に優しくて、かっこよくて、美人な人はいないっす」

桃子はすぐ私を誉める。
嬉しいのだけれど、誇張入ってるのは目に見えている。

「おいおい、褒めすぎだ」

「そんなことないっす……あの日、私を見つけてくれて…、私を欲しいって言ってくれて……」

桃子は泣いていた。

「…桃子」

「…私、…あの時すっごく、…う、嬉しくて…」

「わかった。わかったから、泣かないでくれ……」

「…ぐすっ、嬉し涙っす」

「……お前に泣かれると困るんだ」

桃子はいつまでも笑っていてくれ。
笑って、私も笑顔にさせて。

「…へへ♪」

「何だいきなり……いや、笑っていて欲しいが…」

「…先輩、大好きっす…!」

そう言うと桃子は背筋を伸ばし、私にキスをしてきた。
柔らかい、桃子の唇。甘くて、二度と離したくなくなる、桃子。

「…ちゅ…んっ、ぷはっ、ちょっと休憩」

「…もうっすか?」

上目遣い、おねだりの桃子。
…負けた。
今度は私からのキス。
決して、学校とか、他人のいる場所ではしないこと。

しばらくして、離す。少し名残惜しくて。

桃子は私に寄りかかる。私は桃子の肩を抱く。
甘い香りが鼻孔をくすぐる。

「……先輩、私以外の人に……その…」

「…?」

珍しく、桃子が口ごもる。

「……優しく…しないで…」

…たまらなく愛おしく想った。

「私は、ほら…どんなに優しさ振りまこうとしても、意味ないっすけど…」

「悲しいことを言うな。私や部員はわかっている。他の奴らだって…」

「あ、はい…凄い嬉しいっす。凄く幸せっす。なんですが……先輩は私以外に、その…」

私は彼女を抱き締める。耳元で呟く。

「…わかってるよ。桃子、お前が一番だ」

「…先輩…」

「…桃子…」

私はその日二回目となるキスを交わした。
桃子の頬はこれ以上ないくらい紅くて、多分それは私も同じで。

「…大好きっす」

「…大好きだ…」

互いの額を、コツンと当てて、笑いあった。

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「先輩、私先輩とプリクラ撮りたいっす」

「…プリクラ……」

正直恥ずかしい。でも、一緒に撮りたいな。

「あ、もしかしたら先輩だけ写っちゃったりして」

「…消えるなよ、絶対」

「…はい!…先輩こそ、絶対見つけて下さいよ…これからもずっと」

「…ああ。一生、私がお前を見つけ続ける」

わかっている。桃子は私の一番だからな。

「…先輩。幸せっす」

「…幸せだな」

早く、桃子とデートしたいな。

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最終更新:2009年07月11日 21:24