914 :名無しさん@秘密の花園:2010/08/22(日) 04:57:13 ID:/lOzBmAO
いつの間にかすこやんの隣にいるのが自然になってる。
インターハイのテレビ中継で並んで仕事をしている時は勿論、
最近はプライベートで一緒にいる時も私の方から手を握って隣を歩いている。
それはひとえにすこやんの隣が心地いいから。
ぴったり寄り添ってすこやんの温もりを感じながら思うのは、
「この人が大好きだな」
ってことと、
「すこやんも同じ気持ちでいてくれたらいいな」
ってこと。
すこやんが私のことをどう思っているかはわからない。
でも、鼻先をかすめる真っ直ぐな髪、洗い立ての服から漂う石鹸の匂い、ゆっくりとした声、
すこやんの全てが心を甘く痺れさせて、私はただ彼女の隣にいるだけで幸せな気持ちになる。
だからかな?
大好きなすこやんから離れたくなくて、このところすこやんの家に泊まることが増えてる。
一緒に料理を作ったり(すこやんは私が料理をすることが意外にだったみたいだけど)、
麻雀について教えて貰ったり(すこやんは私が真面目に実況の仕事に取り組んでいるのが意外だったみたいだけど)、
すこやんの家に泊まるのはいつも楽しい。
楽しいからついつい居ついちゃうんだけど、でもそのことで一つ問題が…
915 :名無しさん@秘密の花園:2010/08/22(日) 04:58:21 ID:/lOzBmAO
「こうこちゃん、そろそろこれ持って帰ってくれないかな?」
すこやんがちょっと困った顔で指差したのは、洗面所に並んだ私の化粧道具、歯ブラシ、整髪剤、等等。
泊まったその足で仕事に行く内にいつしか増えていたんだけど、
一人暮らしの決して大きくないすこやんの家の洗面所には、二人の分の荷物は流石に多かったかな…。
女の子って物持ちだから、鏡台の棚に入りきらずにコンタクトの洗浄液や保湿液なんかが溢れちゃってるし…。
それが邪魔になってることはわかるけれど、でも
「持って帰ってくれないかな?」
って真正面から言われて、ちょっと寂しくなった。
迷惑って言われたような気がしたから。
(やっぱりこんな風に何度も泊まりに来るのは良くなかったかな…)
(すこやんは私と違ってそこまで一緒にいたくないのかな…)
入りきらない私の荷物が、鏡台から締め出されてるみたいに見えて切なくなる。
それが下らない感傷だってことくらい自分でもわかるけど、
でもささいなことで感傷的になってしまうくらいすこやんのことが好きなんだからしょうがない。
916 :名無しさん@秘密の花園:2010/08/22(日) 04:59:15 ID:/lOzBmAO
改めてすこやんのことが大好きだと思うと同時に、すこやんと自分の気持ちに温度差があることを身につまされた。
そのことにしょんぼりしていたら、すこやんが口を開いて
「こうこちゃんがいない時にこうこちゃんの荷物を見ると、切なくなるんだ。
だから持って帰って欲しいの。わがまま言ってごめんね」
私は少しびっくりした。そして
「どうして切なくなるの?」
「こうこちゃんが好きだから」
次の瞬間、息が出来なくなった。
まっすぐ私を見つめるすこやんの視線に射抜かれたみたいに…。
伝えたい言葉は沢山ある筈なのに何も言えなかった。
私は黙って立ち尽くして、そしてすこやんに唇を奪われた。
おしまい
最終更新:2011年11月28日 19:27