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755 名前:酔狂な夜  ◆UOt7nIgRfU [sage] 投稿日:2009/06/02(火) 01:13:53 ID:AxBush22

…今夜は宮永さんが我が家にお泊まりする日……そろそろ到着する
時間なのですが、やけにそわそわしてる自分に持て余し気味…
お父様も出張で不在ですし、も、ももも、文字通り水入らずで
過ごせると思うと――――。

ピンポーン♪

あぁ、宮永さんが押してると思うといつもと違う音に聞こえます……

「は、はーい、今行きますね」

パタパタと階段を駆け下り、重い扉をゆっくり開くとそこには笑顔の
宮永さんが。鼓動が跳ね上がるのを覚えますが、落ち着いて対応
しなければ……。

「原村さんっ ちょっと遅くなっちゃってごめんねっ 色々準備してたから…」
「いえ、気にしないでください。…ようこそ、原村家へ」
「あ、はい。おじゃましまーす」

家へ招き入れ、リビングへ通すと宮永さんは物珍しそうな顔で
辺りをキョロキョロ。小動物みたいな動きが相変わらず可愛い……
じっと見惚れる気持ちをぐっと抑えて、お茶の準備をしなければ。

「ねぇ原村さん、すっごいお家だねー。私の家の20倍は大きいよー」
「そ、そうですか? 20倍はさすがに言い過ぎだと思いますけど…」
ソファの上であちらこちらを散見している宮永さんを横目に、イギリス
直輸入の紅茶を淹れ、香り付けのブランデーの小瓶をトレイに載せ、
テーブルへと運んでいくと

「原村さん、お茶の後に自動卓を見せてくれないかな?」

と、宮永さんが目を輝かせた。そんな無邪気な瞳を向けられたら、
断る訳には行かなくなりますね……

「じゃあ少し向こうで場を整えてきます。お茶、飲んでくださいね」
「うんっ、いってらっしゃーい」

送り出された私は、薄暗い廊下を進んで自動卓のある部屋へと。
2人では打てないのがもどかしいけれど、後でネット麻雀にログイン
して打つことは出来るのでとりあえず後のことはそれでまとめれば
いいですね……。



「……さてと、自動卓はこれでよし、と。」

最近メンテナンスをしてなかったので準備に少々手間取ってしまったけど
一通り動かせるようにはしておいた……宮永さんを呼びに行こうと
振り返ったその時――――。
突如私に覆い被さる影が――――!

「え……? きゃっ!」

半ば自動卓の上に押し倒されるような形になり、何が起こったか
分からないままの私の視界に飛び込んできたのは…
…宮永さんだった。

「み、宮永さん? いったいどうし―――」

そう問おうとしたところに、嗅覚がアルコールのにおいで覆い尽くされた。

(これは――まさか!)

そのまさかでした。香り付けのブランデーと同じ香りが……!

「えへへ~……はらむらさぁん……」

この呼気からすると、一瓶全部行ったとしか考えられません……
そこまでドジだとは読めなかった……!
押し返そうにも、弛緩しきって全体重を預けられているのでそれは
容易に行かず、かといって跳ねのけてしまえば怪我をさせてしまうかも。
色々と考えを巡らせている内に、いよいよ本格的にのしかかられて…

「はらむらさん……はらむらさん、好き~♪」

――――カァッ!

宮永さんのその言葉に、全身の血が一気に沸騰するような感覚を
覚え、宙を蠢いていた両腕をゆっくりと背に回していました……
こんなことはいけない、と頭では分かっていても、押し寄せてくる
波がそれを拒否させない。身体を通して伝わってくる宮永さんの
体温に身を委ねてしまう自分がそこにいました……

「宮永さん……ブランデー、飲みましたね?」
「うん~…いいにおいだなーと思ったらつい~」
「…仕方ないですね。と、とにかく起きあがりませんか…?」
「んーん。このままがいい~…はらむらさんあったかいから~」
「……………………」

酔うとこうなってしまうんですね…これは宮永さんメモにあとで書き加えて
おかないと……
などと思い巡らせ、身を捩らせたその時、はた、と宮永さんと目が合い――

「み、宮永さん? か、顔がちか――――――」

その言葉はある行為で塞がれ……

「んむっ!」

こ、これは、私、今、ひょっとして―――。

「んぷ……んんっ んちゅ、んあ……っ」

そのまさか。宮永さんの唇が私の唇へと。ついばむような動きから、
少しずつ口を押し広げ、舌が侵入してくる。熱い舌に載るのは、
ブランデーのほのかな甘い香り。アルコールに当てられたか、甘い
痺れに当てられたかは分からないけれど、徐々に思考が淡い霧に
包まれていくのが分かる。薄暗い部屋に粘膜の水音が淡々と響く。

「……はぁ…っ、はらむらさん、おいしー……」
「な……っ!」

酔いが回っているとは言え、あまりにも凄絶なタラシ台詞に
ますます体温が上昇……もう、抗う気持ちもすっかりそぎ落とされ、
自ら宮永さんへ唇を重ねていました。

「ん…っ、ちゅ…っ んむ……は…っ、み、みやながさ…」
「んんっ、ん…… ぢゅ…っ」

口の端から垂れる唾液すら共に舐めとり合い、貪るように口づけを
味わっているその時、宮永さんの口からとどめの一言が……

「んはぁ……っ、好き、好きだよ、のどかちゃん……」
「!!…………」

とろけるようなキスに加え、最高最大の殺し文句を唱えられた私の心は
すっかり堕とされて………

「わ……わたしも……好き、です。咲…さん」

それを合図に、互いの手は互いの核心へ導かれ合い、服を一枚一枚
剥がし剥がされ、裸で抱き合って……

「あっ、あ、ああ、そこ、そこ…いいよぅ…のどかちゃん…っ」
「んあっ、ふ……っ、あ んああ、さ、咲さ…ん」

汗ばむ身体を重ねて、気の済むまで互いの身体を求め……
体中全て、指と舌で這わなかった箇所がないほどに味わい尽くして、
何度も絶頂を迎えて――――。




気が付いた時には、窓の外は闇に包まれ、自動卓の上は大変なことに
なっていました。傍らにはすっかり寝入ってしまっている裸の咲さんが。

ぼーっとする頭を巻き戻すと、してしまった行為の恥ずかしさが一挙に
甦ってきて、思わず脱ぎ散らかした服を手に取って胸元に引き寄せ…

「ついに、しちゃったんですね……こんな形とは思わなかったけど…」

ぼそりとつぶやくと、隣で身じろぐ咲さんに気づいて、手にしていた服を
そっと掛け……

「ん……。あ、あれ? 原村さん……?」
「…気づきましたか?」

目を覚ました咲さんは、裸なのに驚いていましたが、少しは記憶に
あるらしく、やたらと顔を真っ赤にしてうつむいてました。

「あ、あの……宮永さん…酔ってて覚えてないこともあるかもですが…
 私、この気持ちは本気です…宮永さんのことが、好き、です」

うやむやのままで終わらせたくない。そう思って私は気持ちを伝えました。

しばらくうつむいたままの咲さん。やっぱり時期尚早だったのでしょうか…
でも、伝えるだけ伝えたので、もしこのまま帰られたとしても、
私は………

死刑宣告を待つような思いで、次の言葉を待っていた私に届いた
言葉は、



「……ダメ、だよ。」


「……そ、そうですよね、やっぱりダメですよね……」

「ううん、そうじゃなくて………」

「……?」

「さっきみたいに、名前で呼んでくれなくちゃダメだよ、のどかちゃん…」

「!…… え? そ、それじゃあ……!」

「うん……こんな私で良ければ、おつきあいしてください。色々順番が
 逆になっちゃったけど………」

そういってうつむく姿に限界突破。矢も楯もたまらず、抱き寄せて、
頬にキスをして。

「好き、好きです、咲さん……」
「うん、私もだよ。のどかちゃん」


その後、場所を移しての半荘戦のお話は、またいずれしたいと思います…。


ーENDー

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最終更新:2012年12月19日 16:44