無敵超人ザンボット3(サンライズ、創通エージェンシー.1977)


無敵超人ザンボット3

1977.10.8~1978.3.25

企画:日本サンライズ
原作:鈴木良武 富野喜幸
総監督:富野喜幸
音楽:渡辺岳夫(作曲) 松山祐士(編曲)
キャラクターデザイン:安彦良和
OP/ED原画:塩山紀生、安彦良和
絵コンテ、演出:斧谷稔 貞光紳也 四辻たかお 広川和之 他
動画:亀垣一、平山智他
制作:名古屋テレビ 創通エージェンシー 日本サンライズ



グリーンボックス、サンライズ社内、映スタジオ、スタジオZ等のスタジオが作画を担当している。
当初、キャラクターデザインの安彦良和が全話作監を勤める予定だったが、当時安彦はさらば宇宙戦艦ヤマトに参加しており、多忙なため参加できなかった。(DVD-BOXブックレットインタビューより)
また、「安彦良和対談集 アニメ・マンガ・戦争」に掲載の安彦と高千穂遙の対談(下記の発言は161ページに記載)においても、
『僕は絵描きとして、ヤマトをやっているから、今回(ザンボット)は作監出来ないけど、どうしますか?って聞いたら、
「あぁ、出来ないならいいや。今回は作監を立てないし」って言われて、かなり怒ったんだ。これは後々、財産になるかもしれないのに!って。』
と当時のサンライズ側と安彦とのやり取りが安彦本人によって語られている。
公称では作画監督は不在であると言われているが、回によっては存在する可能性が高い。(事実、スタジオZ回の作画修正は富沢和雄が行っているほか、Wikipediaによれば坂口尚が作監を努めた回も存在するようだ)
作画ミスや作画が安定しない回が存在するといわれるが、佐々門回、中村プロ回などに関しても作監不在とは到底考えられない仕上がりとなっている。

作画面でのクオリティが全体的に高いとは言えないものの、富沢和雄と金田伊功が率いるスタジオZの担当回、1話の青木悠三パート、最終回の佐々門信芳など見どころもある。
スタジオZ回では富沢和雄の杉野昭夫の影響を受けた描線や、金田伊功の「金田パース」や「金田光り」、「金田ビーム」等、独特のスタイルの作画を見ることができる。
(但し、金田以外のZのメンバーが個性的な作画をしていなかったという訳では無く、佐藤千春によれば動画マンですら動きや遊びを足しているカットが存在するという。)
また、佐々門信芳は最終回において、きわめて安彦良和のキャラクターに合わせた画を描いており、この点も大きな見どころである。

※各話に付記してあるのは各話作画みどころ
■第01話 ザンボ・エース登場
脚本:五武冬史
絵コンテ、演出:斧谷稔
作画:グリーンBOX 井口忠一 正延宏三 青木悠三
・Bパートのザンボ・エース対ドミラのアクションは青木悠三

■第02話 燃える死神の花
脚本:荒木芳久
絵コンテ、演出:斧谷稔
作画:グリーンBOX 落合正宗

■第03話 ザンボット3出現
脚本:荒木芳久
絵コンテ:泰泉寺博
演出:行田進
作画:木下ゆうき 遠藤克美 池羽厚生 佐藤勝

■第04話 集結!キングビアル
脚本:吉川惣司
絵コンテ:斧谷稔
演出:四辻たかお
作画:加藤茂 青山純子 大野あや子 柏田智子

■第05話 海が怒りに染まる時
脚本:五武冬史
絵コンテ、演出:貞光紳也
作画:金田伊功 富沢和雄 鍋島修 飯島正勝 貞光紳也(NC)
・すべての原画を金田伊功が担当。動画は鍋島修と飯島正勝が担当し、演出の貞光紳也もロボットの動画を手伝っている。(アニメージュ1982年7月号より)
・ザンボット3対ガルンゲの戦闘アクション。

■第06話 父が帰ってきた日
脚本:荒木芳久
絵コンテ:斧谷稔
演出:斧谷稔 行田進
作画:グリーンBOX 井口忠一 島崎おさむ 太田博光

■第07話 さらば!我が友よ
脚本:荒木芳久
絵コンテ、演出:四辻たかお
作画:鈴木康彦 映スタジオ

■第08話 廃墟に誓う戦士
脚本:吉川惣司
絵コンテ:磯浜太郎
演出:石崎すすむ
作画:長谷川憲生 鬼原守 青山純子 大野あや子

■第09話 危うし!キングビアル
脚本:荒木芳久
絵コンテ:落合正宗
演出:行田進
作画:グリーンBOX 落合正宗

■第10話 バンドック現る!
脚本:田口章一
絵コンテ:金田伊功(NC)
演出:貞光紳也
作画:金田伊功 富沢和雄 鍋島修 飯島正勝
・戦車のアクション。
・ザンボット3対トラシッドの戦闘アクションも良好。

■第11話 決死の爆破作戦
脚本:吉川惣司
絵コンテ:八尋旭
演出:四辻たかお
作画:柏田涼子 金海由美子 條崎治子 新藤薫子

■第12話 誕生日の死闘
脚本:田口章一
絵コンテ、演出:広川和之 作画:鈴木康彦 映スタジオ

■第13話 果てしなき戦いの道
脚本:荒木芳久
絵コンテ:斧谷稔
演出:菊池一仁
作画:グリーンBOX 落合正宗

■第14話 スカーフよ永遠なれ
脚本:星山博之
絵コンテ:小林三郎
演出:行田進
作画:木下勇喜 長谷川憲生 塚本由美子 笹木寿子

■第15話 海に消えた老将
脚本:吉川惣司
絵コンテ:八尋旭
演出:広川和之
作画:鈴木康彦 映スタジオ

■第16話 人間爆弾の恐怖
脚本:田口章一
絵コンテ:金田伊功(NC)
演出:貞光紳也
作画:スタジオZ 金田伊功 富沢和雄
・『氷河戦士ガイラッガー』と同様に人間爆弾の発端話を担当。

■第17話 星が輝く時
脚本:荒木芳久
絵コンテ:斧谷稔
演出:行田進 菊池一仁
作画:グリーンBOX 落合正宗 富野喜幸(NC)
・ラストの勝平の慟哭の原画は富野総監督による原画カットと思われる。

■第18話 アキと勝平
脚本:星山博之
絵コンテ、演出:山崎和男
作画:林良男 青山純子 大野あや子 柏田智子

■第19話 明日への脱出
脚本:吉川惣司
絵コンテ、演出:広川和之
作画:鈴木康彦 映スタジオ

■第20話 決戦前夜
脚本:荒木芳久
絵コンテ、演出:斧谷稔
作画:中村一夫 西城明 醍醐芳晴 坂野方子

■第21話 決戦!神ファミリー
脚本:星山博之
絵コンテ:斧谷稔
演出:菊池一仁
作画:砂川尚志 笹木寿子 岡山美登利

■第22話 ブッチャー最後の日
脚本:五武冬史
絵コンテ、演出:貞光紳也
作画:金田伊功 富沢和雄 鍋島修 飯島正勝 佐々門信芳(NC)
・ザンボット3対赤騎士デスカイン&青騎士ヘルダインの戦闘アクションはかなり良し。
・金田カットによるイオン砲発射シーンは超作画。
・終盤キングビアルの特攻を受ける赤騎士・青騎士の顔がギャグ調になるシーンがある。一部の作品ファンにより酷評されることが多く金田に批判が集中することが多いが、これは動画マンのお遊びにより挿入されたカットである。(佐藤千春氏談)

■第23話 燃える宇宙
脚本:五武冬史
絵コンテ:斧谷稔
演出:広川和之
作画:佐々門信芳 塚本由美子 風間洋 富野喜幸(NC)
・ほぼ佐々門信芳による一人原画。
・ラストカットは富野総監督による原画カット。
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最終更新:2017年09月30日 15:56