1950年3月31日生まれ。新潟県五泉市出身。
故人。宮崎駿や高畑勲が日本でも随一の実力と評したアニメーター。
アニメ監督、キャラクターデザイナー。仲間内では「こんどうきぶん」と呼ばれることも。
Aプロダクション→日本アニメーション→テレコムアニメーションフィルム→日本アニメーション→スタジオジブリ
巨人の星、ど根性ガエルなどを担当した後、『未来少年コナン』で宮崎を、『赤毛のアン』で高畑を支える。近藤の新鮮な観察眼は、高度にリアルな芝居を生み出していった。キャラクターデザイン、作監を担当した『火垂るの墓』は、誰もが目にした近藤最大の業績であるといえる。
この際『となりのトトロ』が同時に制作されたことで高畑監督と宮崎監督の間で近藤の争奪戦が起きる。
仲裁に入った鈴木Pの「宮さんは自分で絵が描けるから」という助言で近藤の『火垂るの墓』への参加が決まる。宮崎監督は鈴木Pに「ぼくは夢の中で近ちゃんを殴ったからすっきりした」と折れたという。
その後も宮崎、高畑両監督の作品の作監・キャラデ・原画を務める。宮崎との長年の約束を叶え『耳をすませば』で監督としてデビューする。
宮崎・高畑監督の後継として期待されるが『もののけ姫』の作監を務めた後、1998年1月21日に乖離性大動脈瘤のため死去。享年47という若さであった。
ドリフの加藤茶が瀕死の状態に陥った病気と同じものである。近藤は、病室に届けられた画用紙に、まだ何かを描こうとしていたという…
彼の死は業界に衝撃を与え、各地、各雑誌で追悼の意を込めたコメントが寄せられた。
葬儀の出棺の際に『耳をすませば』の主題歌である「カントリーロード」が流された。
思想的に師匠の高畑、宮崎の影響があったのか労働組合運動に参加し平和運動にも興味があったようだ。
『火垂るの墓』の後、高畑監督と中国を舞台にした日本の加害責任を問う映画の企画があったが、天安門事件の影響で実現しなかった。奥さんとは組合活動で知り合った。
ちなみに、誰もが一度は目にしたであろう「金曜ロードショー」が始まる際の映写機を回すおじさんのアニメーションは彼の仕事である。
■巨人の星(TV/1968~1971) 原画 112話 118話 121話 127話 129話 132話 134話 137話 139話 140話 142話 145話 146話 150話 152話 155話 158話 161話 163話 166話 170話 172話 175話 177話 180話 動画
33話、37話、43話、48話、57話、63話、70話、78話、82話、88話、91話、96話、102話、106話に参加している可能性あり(アニメージュ1998年4月号より)
■つるのすごもり(劇場/1971) 制作事務 原画
■ルパン三世(TV/1971~1972) 原画 OP(Aタイプ) 1話(NC) 5話 21話
5話の居合のシーンは河内日出夫が担当している。(叶精二氏のツイートより)
OP:
1:
5:
21:中盤、機関車のシーン
■赤胴鈴之助(TV/1972~1973) 原画 5話 12話 19話 26話 29話 35話
「赤胴真空斬り」バンク
■ど根性ガエル(TV/1972年〜1974年) 原画 9話(5回A) 16話(8回B) 23話(12回A) 33話(17回A) 43話(22回A) 56話(28回B) ED2(NC) 61話(31回A) 65話(33回A) 74話(37回B) 77話(39回A) 82話(41回B) 87話(44回A) 93話(47回A) 100話(50回B) 104話(52回B) 107話(54回A) 113話(57回A) 117話(59回A) 126話(63回B) 132話(66回B) 138話(69回B) 144話(72回B) 149話(75回A) 153話(77回A) 各話タイトルバック2(NC) 158話(79回B) 164話(82回B) 171話(86回A) 178話(89回B) 186話(93回B) 191話(96回A) 199話(100回A) 203話(102回A)
中盤から作画監督も担当している。(日本のアニメーションを築いた人々より)
■パンダコパンダ(劇場/1972) 原画
なわとび
■パンダコパンダ
雨ふりサーカスの巻(劇場/1973) 原画
洪水につかってしまった家の屋根の上で朝食をとる場面で、パパンダがバランスをくずして屋根から落ちてしまう
■はじめ人間ギャートルズ(TV/1974~1976) 原画 5回B 7回A 7回B 11回A 15回A 19回A 23回B 26回B 30回A 32回A Aプロ班作画監督(NC)
■ガンバの冒険(TV/1975) 原画 1話 7話 12話 19話 ED作画
7:ザクリ島潜入シーン
12:村祭りのシーン(アニメージュ1998年4月号より)
■元祖天才バカボン(TV/1975~1977) 原画 1話(1回A) 6話(3回B) 7話(4回A) 14話(7回B) 20話(10回B) 27話(14回A) 34話(17回B) 43話(22回A) 50話(25回B) 61話(31回) 80話(41回A) 94話(48回A) 97話(49回B) 103話(52回B) 114話(58回A) 135話(68回B) 147話(74回B) 154話(78回A) Aプロ班作画監督(NC)
近藤回はバカボンパパの手が小さく、袖が長い。
■まんが日本昔ばなし お正月大会(TVSP/1977) 作画「十二支の由来」
■草原の子テングリ(PR映画/1977) 原画
旅の坊主
■まんが世界昔ばなし(TV/1976~1979) 演出 43回B キャラクター・作画 33回B 43回B 美術・背景 33回B
66話(33回B)「かめがのろのろあるくわけ」(キャラクター・作画・美術・背景)
86話(43回B)「仕事をとりかえたおやじさん」(演出・キャラクター・作画)
■おれは鉄兵(TV/1977~1978) コンテ 19話 原画 1話 4話 5話
■未来少年コナン(TV/1978年) 原画 OP(NC) 1話 2話 3話 4話 6話 7話 14話(NC) 19話(NC)
OP:コナンとラナが元気よく走るシーンの原画を担当。(憶測)
1:Aパート全ての原画を担当。(憶測)
2:おじいが死んで、コナンが悲しみのあまり岩を投げ飛ばすシーンの原画を担当。(叶精二氏のツイートより)
3:コナンとジムシーの出会い・競争・和解の一連のシーンの原画を担当。(叶精二氏のツイートより)恐らくこのシーンだけで無く、Aパート全ての原画を担当している。(憶測)
4:
6:三角塔からコナンがラナを救出するシーンの原画を担当。(アニメージュ1998年4月号より)
7:
14:ジムシーが巨大豚から逃げ回るシーンの原画を担当。(sakugabooruより)
19:キャラクターのかつてないほどの崩し方やロマンアルバムの抜粋レイアウトの絵から見て、津波前のコナンとオーロの決闘シーンの原画を担当していると思われる。(憶測)
■まんが偉人物語(TV/1977~1978) 作画 28回A「リンカーン 人民大統領」
■一球さん(TV/1978) 原画 ※ソース不明
■赤毛のアン(TV/1979) キャラクターデザイン 作画監督 全50話
1:駅のホームで迎えを待つアン。
■トム・ソーヤーの冒険(TV/1980) 作画 7話 11話 15話 20話 23話 26話 30話 34話 38話 40話 42話 46話 48話 49話
7:決闘シーン
■姿三四郎(TVSP/1981) 原画
三四郎とぶつかる乙美〜夏目のアパート〜人力車
夏目のアパートでスルメ〜空想「みーじめ〜」〜縁側の乙美
■花王名人劇場 東海道四谷怪談(TVSP/1981) オープニング原画(NC)
タイトルバック*(DVD版には未収録)
■名探偵ホームズ(TV/1984~1985) キャラクターデザイン 作画監督 3話 4話 5話 11話 原画 3話(NC)
3:帰ってきてソファーに横になるホームズ〜しゃべる女の子の一人芝居。ラストのマーサが父親に走り寄って抱きつくところ。
■NEMO パイロットフィルム(1984) 監督(共同)
飛行機が回り込むように急降下したり俯瞰で水上を飛ぶカット
■The Wuzzles プロモーションフィルム(1985) 作画監督 原画
■愛少女ポリアンナ物語(TV/1986) 原画 OP2 6話 10話 14話 18話 22話 26話 32話 33話 37話 42話 48話
26:後半、ポリアンナの夢の中のシーン(憶測)
42:前半、輪唱の練習(憶測)
■The Blinkins, The Bear and The
Blizzard(TVSP/1986) キャラクターデザイン
■愛の若草物語(TV/1987) キャラクターデザイン(メインキャラのみ) 原画 OP 2話 5話 8話
■火垂るの墓(劇場/1988) キャラクターデザイン・作画監督 絵コンテ作画(共同)
■魔女の宅急便(劇場/1989) 作画監督(共同) 原画(NC)
コリコの町を飛ぶ~注意の警官が去る(C-157~185)
■おもひでぽろぽろ(劇場/1991) キャラクターデザイン 作画監督(共同)
■紅の豚(劇場/1992) 原画
てきぱきと作業するフィオ。(フィオの登場シーン)
最後の殴り合いの後半
■そらいろのたね(TVスポット/1992) 絵コンテ・演出
■海がきこえる(TVSP/1993) 原画
拓の家族食事シーン。テレビに映ってるCMにも注目。
同窓会。
■平成狸合戦ぽんぽこ(劇場/1994) 作画
冒頭の合戦シーン
合体竜
きつね男のそろばん
ラストシーンの喜び走り出す正吉
■耳をすませば(劇場/1995) 監督
■「スタジオジブリ原画展」TVスポット(1996) 演出・作画
メイが歩いてくる1カット。宮崎駿の書いた一枚の原画を元気よく動かしている。
■「火垂るの墓」金曜ロードショー放送告知スポット(1996) 演出・作画
節子が歩いてきて敬礼。テレビ放映予告CM用につくられた。
■「金曜ロードショー」オープニング(TV/1997~2009) 演出・作画
■もののけ姫(劇場/1997) 作画監督(共同) 原画(NC)
トキの登場シーン。甲六を叱り、覆面を取ったアシタカに「いい男じゃないか」と話すまで。
後半の近藤さんの原画担当。今回展示の薙刀の野武士と対決するアシタカのカット。
ほか、ヤックルと泳ぎながら蕨手刀で弓矢を払い落とすアシタカの難しいカット。
途中からメイン作監の安藤雅司さんのサポートとして作監に就任。群衆シーンを中心に修正。