「ぬぅぅ…退却だ!」
「やった! トウマちゃんナイス!!」
「流石、1組の女番長!」
「あっ……待って! 何かニヤリとしてる…」
「ふふふ…よく気づいたな。褒めてつかわそう」
「‥みんな気をつけろ! あの表情の時のカナは、変なたくらみを持ってるぞ!!」
「ねぇ……チアキ?」
「へ、へらへらするな。気持ち悪い」
「…誰が一番大人なのかなぁ?」
「!?」
“‥バタン!”
「さぁ‥マコちゃん、戻ろうか?」
『あんた‥鬼だ』
「ふっ…今の私には最高のほめ言葉だよ」
~再びリビングにて~
《「わぁー! キャー!」》
「フロ場をヒートアップさせてきた。心にくい牛乳を飲ませてやる」
『……なんて言うか』
「あの子達…かわいそう」
「…準備オッケイだ。さぁ‥私流のもてなしをとくと味わうがいい!!」
『もう‥止めらんないなぁ』
「‥カナの好きなようにやらせてあげましょう」
~数分後~
“ガチャ…”
…誰か出てきた! 内田か! …すげぇ顔色悪いけど、大丈夫か?
「おーー内田、トップで出てきたな。牛乳でもどうだ?」
「…いただきます」
「よしきた!」
“トパッ…ドポドポ…”
「そら‥内田、飲みな」
“ゴク‥ゴク‥”
‥いい飲みっぷりだ!!
「ぷはぁ…………もう一杯」
「腹をこわすよ!!」
「でも…」
「でも‥じゃない!」
『ハルカさん‥ハルカさん』
「何‥マコちゃん?」
『内田の落ち込みようが…』
「…よほど、おフロ場でヒドい目にあったのね」
内田‥かわいそうに…。
「おーーチアキ、早かったな…牛乳でもどうだ?」
「‥腹がたつよ!!」
“ガシッ…!!”
「はうあ!?」
…おおう! な、なんて見事なアイアンクロー! リンゴもつぶせそうだぁ!!
「ち‥チアキっ! ギブギブ!! 顔が変形する!!」
「そのまま変形してしまえ! バカ野郎!!」
“ドタ‥ドタ‥ドタ…”
「いい湯だったよ~」
「‥牛乳のサービスもあるんだ」
「フルーツ牛乳ないの?」
…どうやら、残りの連中も来たみたいだね。
「「寝ちまえよ!!」」
「…ねぇ、みんな‥どうしたの?」
「あのねぇ~、カナちゃんが来た後にみんなで誰が一番大人か競争したの」
「そしたら‥2人が同じくらいで、どっちもビリになったんだよ」
え~と……何の大きさだい?
「まったく‥2人とも、子どもな・ん・だ・か・ら?」
「うるさいよ! 負けた訳じゃあないんだ! たまたまへこんでたんだ!!」
「そうだよ! チアキちゃんの言う通りだよ!! 偶然なの、偶然!」
「またまたぁ~、負け惜しみはカッコ悪いよ?」
「ぐっ……ね、ねえさまぁ~~~!」
「あらあら‥よしよし…」
よっぽど悔しいんだな…めっちゃ泣いてるよ。ってか…
『なぁ‥おい、カナ姉』
「‥ん? どうしたマコちゃん」
『こいつら‥いったい何でもめてんの?』
「…はぁ。まったくもって、お前はピュアバカだな。あれだ…バカ通り越して天然だ」
『そ、そんな言い方無いじゃん!! それより、何なのさ!?』
「ったく……コレだよコレ」
…胸? ……………!!?
「カナちゃんカナちゃん! マコちゃんの顔色がいきなり真っ赤になったよ!?」
「なぁに…心配いらないさ。一つ大人に近づいただけだよ」
「…そうなの? な~んだ」
「さて…そろそろ私もフロに入るか。1日の疲れを洗い流したいしな…」
「うぅ~‥カナのイジワルぅ!!」
「ハハハハハ…、まぁ‥そこにもっと大人のハルカがいるだろう?
大きくなる秘訣でも聞いてみたらどうだ?」
「!!」
「ちょ‥ちょっとカナ!! なんで私に振るのよ!」
「ハルカさん! なんでそんなに大きいんですか!!」
「えっ……え~と…」
「ねえねえ吉野‥いつになく内田ちゃんたら、熱心だね」
「‥だって、自信満々で負けたんだもん」
「大きさなんて関係ないのにな」
「トウマ!! 一番のあんたが言っても説得力ないよ!」
「吉野も吉野だよ! そこらへん、友達ならフォローの一つくらいしてよ!!」
うっわ……やさぐれてる。何にでも噛みつきそうだね…こいつら。
「‥と・こ・ろ・で! ハルカさん、質問に答えて下さい!」
「う‥うん。! そうだ! マコちゃん、どう思う?」
なっ!? お‥俺、女じゃないからわかんないよ!! っていうか、ハルカさん逃げた!!
「うーーーーん…この際‥マコちゃんでも良いや」
おーい!!! 内田! お前、俺の正体知ってるくせに! やっぱバカだ!! うわ‥睨むな! 怖いよ!!
『ええと………』
どうする! どうする俺!! !? そうだ! 確か姉ちゃんの雑誌に…
『も‥も…』
「…も?」
『‥揉めば良いんじゃない?』
「…揉むの?」
『う‥うん…』
神様! いるなら助けて!!
「そうなんだ…」
…あれ? た、助かった?
「揉むのか‥そうか…」
「ちょっとマコちゃん! あなた何言って‥」
『でも…大きくても、後で不自由しないと…』
「そ‥それは…う~ん…」
しまった…ハルカさんを困らせてしまった。なんてことを!!
~就寝~
《「すー…ぐぅー…すやすや…」》
寝るか…色々面白かったなぁ。みんなそれぞれ面白話持ってたもんなぁ…。
“……ごそっ…ガシッ!”
『!? だ、誰だ? 急に人の手握って!」
「…ご、ごめん!」
……う…内田?
『な‥何してんの? こんな真夜中に』
「あ‥あのね‥さ、さっきはごめんね? 私‥その、慌ててて…」
…慌ててのレベルか、アレは?
「…で、その……あの…」
『…何? 言いたいことは、はっきり言わなきゃ伝わらないぜ?』
「…うん。お願いなんだけど…」
『いいから早く言えって! 何でもするから!』
「…ホント? じゃあ…」
“ぺとっ…”
……!!!!!!???
「その…自分でやるの難しかったから……手伝って?」
『え…ええっ?』
「ほら‥早く…」
『お…おう…』
“もみもみもみもみもみ…”
『ど…どう?』
「なんか…変な感じ」
…そ‥そんなもんなの?
~10分後~
「…ペース落ちてきたよ。ほら、がんばって!」
手に力が入らないよ…おまけに眠いし。
「はぁ……はぁ…っ」
『内田? さっきから息荒いけど、大丈夫か?』
「えっ!? へ…へ~きだよ! さぁ、続けて?」
“もみもみ…”
「あっ…んん……はぁ…っ」
声出すなんて…たいそう気持ちいいマッサージなんだな‥これ。
「お‥おかしくなっちゃうぅ……」
つーか…疲れた‥ついでに眠い…もう……ダメか…も。
“‥ぷにゅ”
「‥ひぃっ!? あっ‥あぁぁぁ……」
『…ZZZ』
~翌朝~
「ほら、みんな! 朝だよ、起きな!!」
「う゛~ん…」
「おはよ~」
「ふわぁぁ…」
「…ねえねえ! みんな見て! マコちゃんの布団!」
「…あらら」
「マコちゃんたら、モテモテ~♪」
「内田ちゃんたら、嬉しそうな顔してるね」
「…トウマもね」
「この3人‥どうしちゃう?」
「幸せそうだから‥もう少しこのままにしとこうか」
「…そうだね」
『ZZZ…』
「すぅ…すぅ…」
「くかー…くかー…」
[この後、マコちゃん始め3人は起床後大騒ぎするけど…それはまた別のお話]
おしまい
~おまけ就寝後『トウマ編』~
“ガバッ…ムクリ…”
「トイレ…」
“ザー…トテトテ…”
『うぅん…あれ? まくらどこいった? …無いな。仕方ないや…マコト、我慢しろよ…』
“ゴソゴソ…”
…マコトの布団の中‥あったかいな…最近寒いから嬉しいよ。
「ううん…愛してます…」
!! な‥何を言ってんだい!? 寝言?
「誓います……絶対…あなた………守ってみ…ます…」
…かっこいい事言うな…。 お、俺も守ってくれるのかな?
…コイツの隣にいると、何だか安心できるんだよなぁ。
……………今ならバレないよな?
『………ちゅっ』
…へへっ、気づいてなくても緊張するな。いよっし! 寝るぞぉ~!!
「ふわぁ…」
あの雨の日からかな……俺がコイツを好きになったのは…。
あれは…偶然だったのか? いや‥必然だな…うん!! きっと‥いいや、ぜったいそうだな……。
『…………くかー…くかー…』
おまけ『トウマ編』おしまい
最終更新:2008年02月15日 22:53