「えっと、南………ほ、ホントに、大丈夫?」
藤岡が、カナに尋ねる。2人は藤岡の椅子と、もう1つ隣の席から拝借した椅子に
それぞれ座って、お互いに向かい合っている。
体操着の上着を、首の所まで捲くった状態で、カナがじれったそうに藤岡を見る。
下着は付けておらず、小さな膨らみとピンク色の突起が、露わになっている。
「お、女が、いいって言ってんだから、恥かかせるんじゃないよ………。」
カナは顔を真っ赤にしながら、怒ったような口調で言った。
「なんだい………さっきは、ちょっとカッコ良かったくせに………。」
「え………?」
「なんでもないから!や、やるなら、早くしなさいよ!」
藤岡が急かされるようにして前に屈み、剥き出しのカナの胸に顔を近づける。
「じゃ………い、行くよ?」
1度確認してから、藤岡は慎重に、カナの胸に両手を添えた。
「………ッ。」
藤岡が触れた瞬間、カナの身体が小さく震える。藤岡は手を添えたまま、カナの胸の
膨らみを、円を描くように揉みほぐしていく。
「んん………う………ッ!」
力の加減で、掌の中心の辺りに、硬くなった突起が当たる。そしてその度に、カナの
身体がまた震える。顔の赤みが増していき、息も徐々に荒くなる。
「だ、大丈夫………?」
「い、いちいち聞くな、バカ………ッ!」
カナの様子を気遣いながら、しかし藤岡は、少しずつ変化していくカナの様子に、
興奮を抑えきれずに居た。藤岡の中で、何かが少しずつ燃え上がっていく。藤岡
呼吸もまた徐々に深く、荒くなり、やがて藤岡はその行為に没頭していく。
「や、ぁ………ひゃん………!」
「み、なみ………南っ………!」
藤岡は、いつの間にか意図的にカナの胸の突起を刺激し始めた。最初は掌でこねる
ようにしていたのを、指で押し、弾き、摘むようになる。その度にカナを襲う震え
を、まるで楽しんでいるようにも見える。
「あ、うん………ふ………ぁッ!」
そして、次に藤岡は………舌を、カナの胸に近づけていく。
「あ………ちょ、それ、は………っ。」
カナに何か言われるそりも先に、藤岡は、柔らかい舌でカナの突起に触れた。



「ひあぁっ………!!」
一層強い震えが、胸を掴む手を伝って藤岡に届く。藤岡はカナの突起の周りを丹念に
舐めあげて、舌先でそれを弾く。もう一方の胸へ刺激を送るのも、忘れてはいない。
舌での愛撫が一通り終わり、今度は、唇で突起を挟み、赤ん坊のように軽く吸う。
「ひっ、あ………!」
カナの身体が、ぶるぶると震えながら反り返る。
「そ、それ………だ、ダメだ、ヤバいって………ッ!!」
哀願するような声で言いながら、しかしカナは、決して藤岡を拒もうとはしない。
藤岡も、カナの声など意に介していないように胸を吸って、離す。突起の周りが、
さきほどより少し赤くなっている。
カナが、足をもじもじと擦り合わせる。藤岡はさらにカナに迫り、今度は胸の突起に
軽く、優しく、歯を立てた。
「ひゃぁんッ!?」
カナがそれまでに無いような声を上げ、ビクン、と大きく跳ねる。
「あ………ご、ゴメン………?」
思った以上の反応に、藤岡はとっさにカナから離れ、思わず謝ってしまう。
「あ、いや………つ、続けていいから………。」
「でも………。」
「い、いいから………空気読めよ、バカ野郎!」
言われて、藤岡はまたカナの胸に口付けをする。歯を立てる。カナはずっと体操着を
捲くっていた手を離して、両手で、藤岡の頭に抱きつく。
藤岡の動きにもいよいよ迷いが無くなり、藤岡はそっと、空いた手でカナの足に触れる。
「ん………。」
カナは1度ピクッ、と反応する。開いた脚の内側を撫でるようにして、藤岡は、手を
足の付け根に近づけていく。藤岡の手が近づくごとに、カナの背筋を伝う震えが大きく
なる。
そして………藤岡の指が、ブルマと下着越しに、カナの秘所に触れる。
「ひゃ………ぁッ………!」
瞬間、カナの身体の震えは最高潮に達した。



「ふ、ふじ、おか………そこ………っ。」
その反応を見て藤岡はもう1度、同じ場所を指で触る。また、カナの身体が震える。
藤岡は半ば我を忘れて、初めて触れるその感触に浸った。最初は軽く擦るようにして、
やがて、指を押し付けて、更に押し付けたまま指を前後に動かす。
「あ、あっ、だ、ダメ………そ、それ、ダメだって、藤岡ぁ………ッ!!」
これ以上無いほど切ない声を上げながら、カナは藤岡の頭を抱きかかえて、ほとんど
のしかかるように体重を掛けている。指が刺激を送るたびに、痙攣のように身体が
ビクビクと震える。息は、荒い。
藤岡はやがて、カナの秘所を攻める指先に、何か、湿ったような感触を覚えた。見る
と、ブルマの生地に、じんわりと染みが広がっている。
「南………。」
藤岡は指を離し、カナのブルマと下着に手を掛ける。
「ふぇ?ふ、藤岡………!?」
「ちょっと………腰、上げて………。」
そう言って藤岡は、片腕でカナの身体を抱きかかえて、もう一方の手でブルマと下着
を、カナの膝まで引きずり降ろした。
藤岡が腕を離して、カナが再び、ぺたん、と椅子に腰掛ける。
「ちょ、これ嫌だ、恥ずかし………ッ!」
カナは涙を浮かべながら、薄く毛の生えた秘所を必死で隠そうとする。しかし藤岡は、
カナの手の間に自分の手を差し入れて………。
「や、ダメ、ダメだって………!?」
今度は、直にカナに触れる。
「ひゃぁ………ん………ッ!!」
指先が、ほんの少しだけ、カナの中に入り込む感触がする。そこはカナの愛液で湿って
いて、そして、驚くほど熱い。
「なんか、南のココ………す、凄い、濡れてる………。」
「や………嫌だ、言うなよぉ………!」
藤岡は、慎重に指をカナの奥へと進めて行く。進むごとにカナは細い声で喘ぎ、身体
を震わせる。やけに大きい鼓動が聞こえるが、それはもはや、どちらの胸の音なのか
解からなかった。



試しに藤岡は、差し込んだ指を、中で曲げる。くちゃ、と小さな水音がする。
「ふああぁぁぁぁぁ………ぁっ!!?」
途端に、カナの身体が仰け反る。カナは眼を半開きにして、歯を食い縛り、顔を天井
に向けて震える。
「み、南………?」
カナが、またぐったりと藤岡に体重を掛ける。眼の焦点が合っていない。口の端から、
つ、と一筋の涎が流れる。
「ふ、じ、おか………っ。」
そして蕩けるような甘い声で、名前を呼ぶ。
普段あんなに元気の良いカナが、自分の目の前で見せている信じられないような姿に、
藤岡は異様な興奮を覚えた。
また、指を動かす。勢い付いた藤岡は一心不乱に、何度も出し入れを繰り返す。中で
指を曲げ、回して、乱暴とも言えるような指遣いでカナの秘所を掻き回す。
くちゃくちゃという水音は次第に大きくなり、教室中に響き渡る。
「あっ、ふあぁっ………ふ、藤岡、ふじ、おかぁ………ッ!!」
「凄い………どんどん、出てくる………。」
「そ、そんなの………だって………。」
出し入れする毎に溢れてくる自分の愛液を見つめながら、カナは赤い顔を更に真っ赤
に染める。カナの中から溢れたそれが、椅子の上に小さな水溜りを作っている。
「ふ、藤岡に、こんなことされたら………仕方ない、だろぉ………。」
「………~~~ッ!」
切ない声でそう言われて、藤岡の中で、何かが弾け飛ぶ。
「南ッ………!!」
「ん、ふ、藤岡………藤岡………ッ!!」
藤岡の動きが加速する。カナは、もはや完全に藤岡に身体を預けている。
「や、な、なんか………来る、うあぁ………ッ!?」
やがて、背中を駆け上がってくるような快感にカナの身体が震える。
カナは眼の前の藤岡の頭にしがみつき、きつく眼を閉じる。
「南、南………ッッ!!」
「あ、あ、あぁ、あッッ………。」
そして。
「うぁッ………~~~ッッッ!!!」
全身をブルブルと震わせ、カナは、藤岡の頭を掻き抱いたまま、果てる。
糸の切れた人形のように、カナの身体はバランスを失う。藤岡が、それをしっかりと
抱き止める。2人は抱き合ったまま、しばしの間見詰め合って、そして………どちら
からともなく、唇を重ねた。



そして
「………なぁ?」
「ん?」
長いキスの後、カナが尋ねる。
「そ、その………お前は、大丈夫なのか………?」
「………何が?」
「だから、その………こ、コレ………。」
カナはおずおずとそう言いながら………藤岡のズボンの前に、手を触れる。
「あ、いや………。」
そこにはズボンの中でパンパンに膨れ上がった、藤岡の物があった。
「お前、コレ………く、苦しくないか?」
「い、いや、その………オレは、大丈夫だから。」
藤岡は、ひきつった顔で笑う。
それに対してカナは、いたって真剣な表情で藤岡の顔を見つめた後、意を決したよう
に、ズボンのチャックに手を掛ける。
「い、いや、南………!?」
「お前ばっか、ズルいだろ………私だって、何かしたいんだよ。」
「で、でも………!」
「お前がしろっていうなら、私………なんでも、してやるから………!」
カナはそう言いながら、今度は逆に、藤岡に迫っていく。
藤岡が抵抗しないのをいいことに、カナは、藤岡のズボンのチャックを下ろし、中で
脈打っていた藤岡の物を、外に解放する………。

と。
その、直後。



『ガタン。』

教室の、鍵の掛かっている方のドアが、音を立てる。
「ッ!?」
「え………!?」
2人が同時に、ビクッ、と震える。
「あれ?………南さん、居る?」
ドアの向こうに居るのは、体育の担任の先生だ。
「う、うわ………ど、どうしよ………!?」
「と、とりあえず南、あの、ふ、服だけなんとかして………!!」
カナはふらつく身体で必死に体操着の乱れを直し、藤岡も自分のズボンを直して、更に
椅子を元通りにする。。
人影が、鍵の掛かっていないドアに移動する。
そして。
「南さ………あれ、藤岡君?」
「あ、せ、先生………。」
藤岡は、ふらつくカナの身体を支えながら、言う。
「あれ、南さん、どうかした?」
「あ、はい、その、俺さっき来たんですけど………。」
「さっき?」
「は、はい。で、そしてら………南が、具合悪そうに、机のところに居て、な?」
とっさに、藤岡はそう嘘を吐く。
「え?………あ、は、はい………。」
「え、そうなの?南さん、大丈夫?」
「あ、その、なんか………あ、頭が、痛くなっちゃって、その………。」
カナが、話を合わせる。
「そう、じゃぁ、保健室に行った方が………。」
「あ、はい!大丈夫です、俺、連れてきますから!」
「え、でも………。」
「先生は、早く授業に戻った方が………俺も、保健室行ったらすぐ着替えて行きます。」
「あ、そう?じゃ………お願いしようかな。南さん、大丈夫?」
「は、はい、大丈夫です………。」
「うん、じゃぁ………藤岡君、よろしくね?」
「はいっ!」
2人の話にどうやら納得したらしく、体育の担任は、以外にあっさりと教室を去った。
「危なかった………っ。」
「あ、アリガトな、藤岡………。」
また2人きりになり、2人は、額の汗を拭った。




その後、藤岡は雑巾で簡単に水溜りの後始末をして、カナを保健室に送り届ける。
カナは、一応は頭痛で体育の授業を休むことになっているので、保健室のベッドに
寝て居なければならない。カナがベッドに入るのを見届けて、藤岡は言う。
「………じゃ、俺、体育の方行くから。」
「あ………。」
カナが、何かを言いかける。
「ん………?」
「あ、その………えっと………。」
カナは、顔を真っ赤にして俯いた。
「こ、今度は………そ、その………。」
その様子に藤岡も、自分たちがさっきまでしていた行為を思い出してしまい、赤面する。
「………やっぱ、後でいいや。」
カナが呟く。
「そ、そう………。」
「うん。」
「………じゃ、また………後で、ね。」
「ああ………。」
そうして藤岡は、保健室の先生に二言三言話しかけて、保健室を去る。
カナが独り、ベッドに取り残される。
「………………。」
眼を閉じると、藤岡の顔が浮かんでくる。
なんだか、妙な気分になる。
「(………なんだろうね。)」
嬉しいようななこそばゆいような、妙な気分に浸りながら、カナは、シーツに包まった。


保健室を去り、藤岡は教室への道を辿る。渡り廊下を越えて、教室に辿り着き、ドアに
手を掛ける。
しかし。
「(う………。)」
自分の中の異変に気付き、藤岡は動きを止める。
藤岡の中で燃え上がった衝動は、放出されることなく、藤岡自身の中で燻ぶったままだ。
ドアの前で立ち止まったまま藤岡は考える。
「(………体育の前に………。)」
そして。
「(ち、ちょっとだけ………。)」
そのまま踵を返して、藤岡は、男子トイレに向かった。
最終更新:2008年02月16日 22:13