03006

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復元想像図 NO IMAGES
奉納年 文政10年(1827)7月18日
掲額者 (関流)千葉胤秀門人12名
緒元 縦30cm ×横76cm
問題数 12
奉納先住所 岩手県大船渡市猪川町字久名畑18
奉納先名称 稲子沢雨宝堂
別保管住所 岩手県奥州市江刺区岩谷堂小名丸102-1
別保管名称 えさし郷土文化館
文化財指定 奥州市指定文化財(平成13年5月7日指定)
拝観時注意事項 写真撮影禁止。

額文 現代文等
関流流峯先生閲
眞山新次貟方門葉 謹題
問1
今有以側圓長徑如圖作三角其交罅容至夛四等圓只云等圓徑
一寸問三角靣幾何
→云
.
答1  畣曰三角靣七寸五分九釐五毛(有奇)
鈴木理蔵直良
術1 術曰置三個開平方加二個(名天)開平方倍之加天乘等
圓徑得三角靣合問
問2
今有方内如圖設圭隔界斜容甲乙圓只云乙圓徑一寸問界斜幾
→甲乙圓只云
.
答2  畣曰界斜五寸九分六釐二毫(有奇)
鈴木忠兵衛重定
術2 術曰置五個開平方加三個(名天)七十之内減二十個餘
開平方加天乘乙圓徑除之得界斜合問
問3
今有全圓内如圖容甲圓二個乙圓四個丙圓二個丁圓四個只云
丁圓徑一寸問丙圓徑幾何
甲>乙>丙>丁
全=2*甲
(甲-乙/2)^2-(乙/2)^2=(甲/2+乙/2)^2-(甲/2-乙/2)^2
から甲=2*乙
sqrt((甲-乙/2)^2-(乙/2)^2)
.  =sqrt((甲/2+丙/2)^2-(甲/2)^2)
.   +sqrt((乙/2+丙/2)^2-(乙/2)^2)
から丙=4/7*乙
デカルトの円定理から17*丁^2-40*乙*丁+16*乙^2=0
丁=(20±8*SQRT(2))/17*乙
±は-となる。丙と丁を整理して
丙=(5+2*SQRT(2))/7*丁
答3  畣曰丙圓徑一寸一分一釐八毫(有奇) 丙=1.118346732106・・・
新沼長兵衛忠義
術3 術曰置八個開平方加五個乘丁圓徑七除之得丙圓
徑合問
丙=(SQRT(8)+5)*丁/7
問4
今有直内如圖隔斜容于圓只云丁圓徑一寸問乙圓徑幾何 甲>乙>丙>丁
甲・乙は相似により2:1
1/sqrt(丁)=1/sqrt(甲)+1/sqrt(乙)=1/sqrt(2乙)+1/sqrt(乙)
sqrt(2乙)/(1+sqrt(2))=sqrt(丁)
乙=(2*sqrt(2)+3)*丁/2
答4  畣曰乙圓徑二寸九分一釐四毫(有奇) 乙=2.9142135623730・・・
【参考】
甲=5.8284271247461・・・
丙=1.4571067811865・・・
千葉熊次光胤
術4 術曰置八個開平方加三個乘丁圓徑半之得乙圓徑
合問
乙=(sqrt(8)+3)*丁/2
問5
今有全圓内如圖設圭容甲圓(三個)乙圓(一個)丙圓(二個)丁圓(四個)只云丙圓
徑一寸問乙圓徑幾何
.
→乙圓
甲>乙>丙>丁
三角形の底辺=全円直径とすると
三角内甲円=(2*全*全/2)/(全+2*全/sqrt(2))
三角外甲円*sqrt(2)+三角外甲円=全
の2式が成り立つので、
三角形の底辺=全円直径である。
ここから甲=(sqrt(2)-1)*全
デカルトの円定理により
乙=甲*((5*SQRT(2)-1)
.  -(8*SQRT(2)-10)*SQRT(3+2*SQRT(2)))/7
丙=(全-全/SQRT(2))/2
乙と丙を整理して、乙=(4-SQRT(8))*丙
丁は算出しないで済むw
答5  畣曰乙圓徑一寸七分七釐(有奇) 一分→七分
但し正答は一分
乙=1.1715728752538・・・
【参考】
全=6.8284271247461・・・
甲=2.8284271247461・・・
丁=0.85355339059327・・・
新沼理三郎義次
術5 術曰置八個開平方以减四個餘乘丙圓徑得乙圓徑
合問
乙=(4-sqrt(8))*丙
問6
今有三角内如圖設重半圓容大小圓只云小圓徑一寸問大圓徑
幾何

三角高=重=3*大
また三角高=(sqrt(3)*大/2+sqrt(重*小))*sqrt(3)
2式より大=4*小
答6  畣曰大圓徑四寸 大=4
出羽駒吉安忠
術6 術曰置小圓徑四之得大圓徑合問 大=小*4
問7
今有全圓内如圖設等弧(乃等弧者全圓周三分之一也)其交罅容甲乙丙丁圓各二箇只
云全圓徑三寸問十箇圓徑和幾何
丙円は4個あるでよ。
甲>乙>丙>丁
甲=全/2
(全/2-乙/2)^2+(全/2)^2=(全/2+乙/2)^2
から乙=全/4
(甲/2)^2+(甲/2+丙/2)^2=(全/2-丙/2)^2
から丙=全/6
(全/2-乙-丁/2)^2+(全/2)^2=(全/2+丁/2)^2
から丁=全/12
十箇圓徑和=2*甲+2*乙+4*丙+2*丁
=2*全/2+2*全/4+4*全/6+2*全/12=全*7/3
答7  畣曰十箇圓徑和七寸 十箇圓徑和=7
佐藤安五郎信清
術7 術曰置全圓徑七因三除之得十箇圓徑和合問 個→因 十箇圓徑和=全*7/3
問8
今有直線上如圖載大圓二箇其内設線其交罅容中圓(二個)小圓(五個)
只云小圓徑一寸問中圓徑幾何
大=2*sqrt(大*小)から
大=4*小
sqrt(中*小)=sqrt((大/2-小/2)^2-(大/2-小*3/2)^2)
.  -sqrt((大/2-中/2)^2-(大/2-小-中/2)^2)
から中=(sqrt(2)+3/2)*小
答8  畣曰中圓徑二寸九分一釐四毫(有奇) 中=2.9142135623730・・・
出羽米藏高重
術8 術曰置八個開平方加三個乘小圓徑半之得中圓徑
合問
中=(sqrt(8)+3)*小/2
問9
今有方内如圖設重圓容大中小圓只云小圓徑一寸問中圓徑幾
答9  畣曰中圓徑一寸三分零八毫(有奇)
佐野源次良重勝 藤→野
術9 術曰置七百六十八個開平方内減一十二個餘乘小
圓徑一十三除之得中圓徑合問
中=((sqrt(768)-12)*小/13
問10
今有全圓内如圖隔線容甲乙丙圓只云丙圓徑一寸問全圓徑幾
(甲/2+乙/2)^2=(甲/2)^2+(甲-乙/2)^2
から乙=2/3*甲
(全/2-乙/2)^2-(乙/2)^2+全/2=甲*2+乙/2
から全=49/12*乙
(弦/2)^2=(全-2*甲)*2*甲
から弦=2*SQRT(2*甲*(全-2*甲))より丙=弦^2/(4*全)
整理して全=2401/468*丙
答10  畣曰全圓徑五寸(四百六十八分之六十一寸)
鈴木城吉元治
術10 術曰置二千四百零一個乘丙圓徑四百六十八除之
得全圓徑合問
個→
.
全=2401*丙/468
問11
今有圓堡壔内如圖容甲乙丙球各二個(乃載丙球高与甲球徑等)只云丙球徑一寸
問乙球徑幾何
答11  畣曰乙球徑一寸七分三釐三毫(有奇)
千葉清助胤春
術11 術曰置一百七十六個開平方以減一十五個餘乘丙
球徑得乙球徑合問
問12
今有勾股内如圖容三角及方只云至夛方靣一寸問股幾何 収束するのか?
答12  畣曰四寸六分七釐五毫(有奇) 計算が合わない。
注書きのように訂正すればほぼ合うけれど。
千葉武左衛門胤直
術12 術曰置三個開平方加一個(名天)八因三除之開平方加
天乘至夛方靣得股合問
置二個開平方→
.
天=sqrt(3)+1
股=(sqrt(天×8/3)+天)×方面
【注書き補正すると】
股=(sqrt(sqrt(2)×8/3)+天)×方面
文政十(丁亥)年七月十八日 敬白

額文は江刺市教育委員会「中善観音の算額」を参考としているが、誤字脱字を含め「現存 岩手の算額」とほぼ同一(「中善観音の算額」の方が脱字が多い。)であった。カッコ書きは小文字である。
なお、有の字はすべて、月の部分が日となっているが該当字がなかった。
注書きのとおり、誤字脱字を補正している。
ちなみに、問1の図について、「中善観音の算額」「現存 岩手の算額」とも、側円(楕円)を使わずに、真円と円弧で作図している。
(そのため、等円の大きさが等しくないw)算額は、きちんと楕円で作図されていることに留意されたい。
問6の図も少し不満があるけれど・・・。

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