~出兵国~
※《コマンド》
→はなす しらべる
つよさ そうび
じゅもん とびら
そうだん
※「ようこそ ここは さんせん いちの めいくん 学徒出兵 さまが おさめる 出兵国 だぜ!」
※「この国の じまんは なんと いっても みなとと ふねだな」
※「なんと このたいりく には ふねは この国に しかない んだぜ」
※「…… だけど いま ちょっと こまったことが この国に おこってるんだ」
※「え?」
※「いや 学徒出兵 さまは ちゃんと ぎしきから おもどりに なられたぜ」
※「…… ただ な」
※「くわしい ことは 王宮にいって ちょくせつ きいて みて くれ」
※「……え? ふね?」
※「いやあ こんな じょうたいじゃ とうぶん しゅっこう できない と おもうぜ」
~出兵国 王宮~
ひょーりみ たちが えっけんのま に いくと なにやら ふたりの おとこが はげしく いい あらそい をしている!!
学徒初陣「ええい! 兄よ きさまに 王たる ものに なる しかくは ない! そうそうに おれに 王のざ を うけわたせ!」
学徒出兵「なにを えらそうに この はんぎゃくしゃ め! しかくを やとって ぎしきを ぼうがい するなど ごんご どうだん! おまえなど しざいだ! しざい! えいへい はやく この むほんにん を ひったてよ!」
学徒初陣「かんちがい して もらっては こまるぞ 兄よ おれが あの 天成会 なるもの たちを やとった のは むほんしん からでは ない」
学徒初陣「ぎしき には もともと しれんを のりこえ 王たる ものの しかくが ある という ことを しめす という いみあい がある」
学徒初陣「おれは きさまに あの なりきり厨 どもを たおし ムコーニンのけん を だっかん してもらい 兄の 王としての スタートに はくを つけて やり たかった だけだ!」
学徒初陣「天成会の れんちゅうにも ちゃんと てかげん するように つたえて あった!」
学徒初陣「ところが きさまは どうだ?!」
学徒初陣「じぶんの てで ムコーニンのけん を とりもどす どころか だいさんしゃ のてをかりて 天成会 をたおさせ あまつさえ それを かくし さも じぶんが ムコーニンのけん をとりもどした かのように ほうこく するとは!」
学徒初陣「きさまの ように 弟の ぜんいも りかいせず ひれつな しょうねの もちぬしは この国の 王には ふさわしく ないわ!」
学徒出兵「ええい! だまれ! だまれ! あとづけの いいわけは みぐるしいぞ 初陣よ! おまえは それがしを ひっそりと なきものに しようと しただけ であろう!」
学徒出兵「おまけに それがしの こうどうを へいしを つかって ひそかに かんし させて ちくいち ほうこく させるとは」
学徒出兵「そちの ほうこそ しょうねが くさって おるでは ないか!」
学徒初陣「なんだと?」
学徒初陣「…… そうだ! そもそも こんかい おれが とった こうどうは なき父上 の ゆいごん でも あったのだ!」
学徒初陣「しのとこで 父上は おれに こうしろと ひそかに おれに たくされた のだ そして 兄が 王の うつわでは ないと はんだん したら おれに 王に なれと そう おっしゃった のだ」
学徒出兵「だから あとづけの いいわけ をする でない! それが ほんとう なら なぜ さいしょに それを いわなかった ?!」
学徒初陣「わすれて いた だけだ!!」
ふたりの学徒のいいあらそいは はてしなくつづいている
聖臣義光「…………はあ」
聖臣義光「……ん?」
聖臣義光「おお! ひょーりみ どの よくぞ もどられ ましたな」
聖臣義光「学徒出兵殿下 に かわり ムコーニンのけん をとりもどして くださった そうで この義光 こころから おれいを もうし あげますぞ」
ひょーりみ「義光 これは いったい なんの さわぎ なのよ」
聖臣義光「おお じつは ですな せっかく この義光が おねがい もうし あげて ひょーりみ どの たちに 学徒出兵殿下 を たすけに いって いただいた のですが……」
聖臣義光 のはなしは ながすぎる!!
それでも どうにか ひょーりみたちは はなしを ようやくして みせた
ロコふるーちぇ「……つまり」
ロコふるーちぇ「学徒初陣 は ぎしきを ぼうがい しようと したのが はっかく した」
ロコふるーちぇ「学徒出兵 は 俺たち から ムコーニンのけん を うばいとった というのが はっかく した というわけ だな」
ロコふるーちぇ「…… しかし どちらに ひが あるかは あきらか だと おもうが」
ロコふるーちぇ「たしかに 学徒出兵 のやった ことは ひれつ だが 学徒初陣 のほうは かんぜんに むほんにん じゃないか」
聖臣義光「……しかし ですな 初陣殿下 の おはなしを しんじる なら これは 先代学徒出兵閣下 の ごいし だった そうです し」
聖臣義光「それを うそだと しょうめい する てだても 先代閣下 が なくなった いまと なっては もはや ないわけ ですし」
聖臣義光「それに たしかに 初陣殿下 の おっしゃる ことにも いちりある と おもって しまう わけで あります」
聖臣義光「しかし ながら 初陣殿下 が ほんきで 出兵殿下 の おいのちを ねらった という かのうせい も かんぜん には ひてい できない わけでして」
聖臣義光「そうなり ますと 初陣殿下 は かんぜん むけつの むほんにん という わけ でして これは もう べんめいの よちが ない」
聖臣義光「しかし ながら ……」
聖臣義光 のはなしはながすぎる!!
ひょーりみ「ええい もう! ぐだぐだ うるせーな だったら もう けんか りょうせいばいに しちまえよ !!」
聖臣義光「!!!!」
聖臣義光「おお! やはり ひょーりみ どのも そう おもわれ ますか!」
ひょーりみ「あ?」
聖臣義光「この義光も そう おもって おりましたが だんたんな かいけつさく ゆえ しりごみ して おりました」
聖臣義光「しかし ひょーりみ どのの おことばで せなかを おして もらい ましたぞ」
聖臣義光「学徒出兵殿下! 学徒初陣殿下! この義光 もうしあげたき ぎが ございまする!!」
ひょーりみ「…… てきとー ふかした だけなん だけど まいったね」
聖臣義光「おふたりとも この 聖臣義光 ちえを ふりしぼり こんかいの この そうどうを おさめる みょうあん をおもいつき ましたぞ!」
学徒出兵「ほう もうして みよ」
学徒初陣「とりあえず いって みてくれ」
聖臣義光「そもそも この 出兵国の れきしを ひもとき はじまりの ときから おもいおこして みて くだされ」
聖臣義光「初代 学徒出兵 さまは お父上 である 初代学徒出陣閣下 の あとを つがず みずから くにを おこされ ました これは すなわち……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光「…… そして 3代目 学徒出兵 さまは かざんの なかに とびこまれ……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光「…… かくして 38代目 学徒出兵 さまは きんゆう ききの なかで ひごうの しを むかえられ ……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光「くどくど くどくど ……」
聖臣義光 のはなしは ながすぎる!!
あまりのながさに そのばにいる ぜんいんが ほとんど ねむりに おちて しまっている!!
聖臣義光「…… と わたくしめ は ぐこう した わけで あります」
聖臣義光「どうでしょう 出兵殿下 初陣殿下 わたくしの ていあん うけて ください ますかな?」
学徒出兵「…… …… ……」
学徒出兵「…… えっ?」
学徒出兵「(しまった ねむって いて きいて いなかった ぞよ……) そ そうだ そちは ど どう おもう? 初陣よ」
学徒初陣「…… えっっ?」
学徒初陣「(しまった ねむって いて きいて いなかった ぞ……) そ そうだ こういう ことは こうへいな だいさんしゃ てきな してんが じゅうよう だな」
学徒初陣「きみたち が 義光の ていあんを うけいれるか どうか きめてくれ なあ 兄よ それで いいよな?」
学徒出兵「……お? おお もちろん である」
学徒出兵「よし そちら 義光の ていあん を どう おもう?」
ひょーりみ「……」
ひょーりみ「→はい
いいえ」
聖臣義光「おお! ひょーりみ どの! わたくしの ていあん を うけいれて ありがとう ございます !!」
ひょーりみ「…… ……」
学徒出兵「…… ……」
学徒初陣「…… ……」
聖臣義光「では 学徒出兵さま 学徒初陣さま りょうめいの けっていが くだり ましたぞ みな みなさま」
聖臣義光「ほんじつ より 出兵国 は 学徒出兵さま がおさめ」
聖臣義光「英雄の町は 初陣国 と なを あらため 学徒初陣さま が おさめる」
学徒出兵「え」
学徒初陣「え」
ひょーりみ「え」
聖臣義光「出兵国 初陣国 りょうこくの はんえいを いのって こよいは しゅくえん と いたしましょう ぞ!!」
そのばん 王宮 では せいだいな パーティーが ひらかれた
聖臣義光 の けっていは ほとんど すべての にんげんに ぎもんと ふまんを あたえる ものだったが ふたりの 国王が どうい して いたので だれも はんたいを となえる ことは できなかった
学徒出兵「……」
学徒初陣「……」
このけっていが のちに りょうこく のあいだ に 100ねん せんそうを ひきおこす ことに なるのだが それは また べつの はなし である……
そ し て 夜 が あ け た !!
最終更新:2009年03月03日 18:40