マイクロのしかた > 操作コマンドの分析


ゲームの仕様や操作時の挙動を理解するのはたいへん重要である。
操作ミスをしてから自分のユニットが思ったのと違う動きをしたと言っても悲しさが残るばかりだ。
ミスクリックやキーの押し間違いによる操作ミスはともかく、理解不足による操作ミスは知識を補い整理することで解決する。


マウスの操作




左ボタン


とにかく選択用。
ユニット選択・コマンド使用対象選択

単体ユニット選択時のテクニック
ダブルクリックによる全選択誤爆を防ぐためにただのクリックではなくわずかにカーソルを動かすようにして極小ドラッグで選択する。
あくまでひとつのテクニックであり状況による。小さいユニットが密集している中で狙うと逆に複数体掴んでしまうミスを引き起こしうる。


右ボタン


地面をクリックすれば移動、敵ユニットをクリックすれば攻撃、味方ユニットをクリックすれば追尾、建物作り・スキル選択中なら選択解除(キャンセル)など文脈に応じて挙動が変化する。
1工程の操作なので積極的に使いたいが、攻撃に右クリックを使うことだけは敵ユニットのクリックをミスるだけでノーマルムーブになり無抵抗で敵に突っ込む形になるのでできるだけ避けたほうがよい。
SCV選択中のBunkerクリックの場合は傷ついたBunkerならRepair,HPフルのBunkerなら収容となる。殴られている修理SCVを逃がす用途ではBunker選択SCVクリックで収容するのがよい。


キーボードの操作




Move


ノーマルムーブ。選択中のユニットを指定の場所へ移動させる。移動中に敵が近くにきたり攻撃を受けたりしても反撃しない。Move→ユニットや建物クリックで無抵抗状態で追尾。
追尾状態は追尾している対象のユニットが死ぬか、別の指示で上書きするまで継続する。そのためDetectorを同伴させるときなどShift予約を使って自分のユニット複数に追尾を予約しておけばいい具合に追従し続けてくれる。
地面や攻撃不可能な対象を右クリックするとMove扱いになるので、マウスから出すことの多い指示。
フォーメーション調整と退却のためのコマンド。戦闘中の細かなポジション調整に使う場合、移動を終えるまで攻撃してくれないのを補うためには攻撃間隔ぶんの距離の移動指示を繰り返して小まめに位置を調整していくか、
攻撃間隔ぶん移動した時点で攻撃可能な指示で上書きする必要がある。
Sentryのいる相手など、あえて攻撃機会を犠牲にしてでもMoveで間合いを詰めてから戦ったほうが良い結果が得られることもある。

用途

○自動交戦の必要がないときの移動
○味方ユニットの追尾
○フォーメーションの調整
○引き撃ち
どんな方法で引き撃ちするときも、攻撃後の棒立ち状態を解除するために使うことになる。地面を右クリックすることで行うので逆に忘れがちだが。


陣形が維持される条件

ある条件を満たしていると、ユニットの集団にMoveコマンドを使ったとき、移動前と移動後でまったく同じフォーメーションを保ったまま移動する。
その条件とは、まずユニットの集団の規模が大きすぎないこと。
ユニットによりサイズが異なるが、Bane対策のために1体ずつ散らばらせているMarineなら一度に10体くらいまでが限界になる。
次に、その集団のユニット達を結んだ線の外側に移動することである。集団の内側に移動してしまうとその地点めがけて各ユニットが動いて団子になる。
移動先によって性質の違う移動になるとも言える。
集団の規模が大きい場合はMoveコマンドを使ったユニットは移動し始め→徐々にかたまりつつ目標地点に移動していく→目標地点で団子になる
という流れで動くので、移動の途中にStopコマンドで割り込むことによって短い移動であればある程度ユニットの密度が低い状態をキープしながら立ち位置を微調整することができる。

移動前
移動後
↑このくらいの面積までに散らばった集団であればフォーメーションをキープして移動する

移動前
集団の内側へ移動開始
移動完了時には塊になる
↑集団の内側に移動してフォーメーションが崩れる例

参考:Griffith's Magic Box
フォーメーションが維持されるユニットの集団のサイズが検証されている。


ユニットの挙動についての推察
移動先の指定は一点なのに複数ユニットを選択している状態で移動指示を出すとどうなるのかというと、選択しているユニットの集団がひとかたまりになっていればその塊の中心が地点を通過したときに移動完了と判定されるという、
まるで集団が一つのユニットかのような振る舞いを見せる。
しかし陣形が維持されないくらい規模の大きい集団かつ集団を構成するユニット・小集団がばらばらな場合は各ユニット・あるいは各小集団がその地点の通過を目標として移動するため、先についたユニットを後から到着したユニットが押しのける形になって、ユニット同士が押し退けあうような現象が見られる。
このとき、ひと通りのユニットが移動先の地点周辺についたあとも一部のユニットが移動を完了していないかのようにしばらく動く現象が見られる。
とここまで述べたが、実はひとかたまりの集団であっても規模がある程度大きいと集団の中心が指定地点を通過したあとも移動完了と判定されず、他のユニットに行く手を阻まれてぷるぷる迷いながらも指定地点を通過しようとするユニットが出てくる。
その他にも移動予約を入れた際、進路変更の角度が180度に近いほど移動完了と判定されないユニットが増えてくる。
これは進路を大きく変更するほど他のユニットの進路を妨害してしまうユニットが増え、味方の進路を塞いでいると判定したAIが自動的に道を空けるような挙動を割りこませるために移動が遅れることに起因すると推察できる。



Stop


選択中のユニットに与えられた指示をキャンセルし、ニュートラル状態にする。
ニュートラル状態というのは、ラリーポイントを設定していない施設から生産された直後のユニットやMove移動を終えた直後のユニットと同じ状態である。
今いる地点を味方ユニットが通り抜けようとしたら押しのけられるし、近くの敵にも釣られて勝手に動き出し、敵が逃げたら元いた位置から直線距離にして20マス程度までしか追いかけず、それ以上離れると元の位置に戻ってくる。
ニュートラル状態のときに追いかけた敵を倒しきった場合も元の位置に戻る。この元の位置に戻っている最中に交戦があれば反撃する。こうして再度交戦した時も元の位置はリセットされることなく記憶されている。


用途

○不都合な指示のキャンセル
○自動ドロップのキャンセル
自動ドロップとは:(Unload All -> 輸送ユニット自体をクリックすることで移動やHoldPosition、ヒールなど何か他の行動1つと同時進行でドロップをすることができる。移動指示後にShift予約することも可能で、そうすると移動を終えたあとの移動+自動ドロップやヒール+自動ドロップまでを自動化できる。)
○ワーカーを意図的に暇状態にしてF1への擬似ナンバリングとして活用する
△引き撃ち
引き撃ちに使うのはあまりよくない。なぜなら、選択中のユニットにMedivacが含まれている場合Medivacの自動ドロップを停止させてしまったりヒールを一瞬途切れさせるなどの問題があるし、
作業中のワーカーを狙っていて相手の軍が戻ってきたときなどはワーカーを狙わずに相手の軍を狙おうとしてしまい無駄な移動をするからである。HoldPositionを使えばこういった問題は起こらないし、
Attack移動を使えば相手のユニットをFocusFireするときの操作との感覚のギャップが少なくなるというメリットがあり、これらのほうがStopより優れている。


ワーカーの擬似ナンバリング
意図的に暇状態にすることで擬似的にF1にナンバリングすることができ、新たに建てたベースをナンバリングしていれば1st→ワーカーをStop→新ベース→Ctrl+F1ミネラルクリックで、
ナンバリングによる視点移動の早さを利用しつつも、通常のナンバリングにはワーカーを登録せずに済む。


HoldPosition(Hold)


現在の場所から動かずに、攻撃できる範囲に敵がいれば攻撃する。
ワーカーがHoldPositionを取っても脅威度は上がらないため、一切の移動を禁止+それに抵触しない部分はニュートラル状態という指示だと推測できる。


擬似的なFocusFire
攻撃や修理をしていないときのワーカーは脅威度が低いため、作業中のミネラルラインにMarineをドロップして相手の軍が戻ってきた場合など、
Marineの射程5 ワーカー=射程内 相手の軍=射程+2くらいの距離という状況だとすると、
ニュートラル状態/アタック状態のユニットは射程内のワーカーではなく射程外の相手の軍のほうを狙おうとしてふらふらと移動をはじめたりする。
こういったときHoldPositionの指示を出せば移動が不可能になったMarineは消去法的にワーカーを狙い始める。
これはZerglingやZealotのように射程のないユニットがミネラルラインに潜り込んだときにも有効に使えるテクニックである。
とくにワーカーがHoldPositionをとってその後ろで射程ユニットが攻撃するというマイクロを使われた場合、
ワーカーの脅威度が低いためにこちらもHoldPositionで無理やりワーカーを攻撃しないと、アタック移動やニュートラル状態ではワーカーを狙わずに相手の射程ユニットを狙おうとして何もできなくなる。


釣られの防止
MarineTankMedivac対決でSiegeTank同士の睨みあいになったときなど、MarineをHoldしておかないとSiegeTankの砲撃に釣られてふらふらと誘いだされてしまい、余計な被害をこうむることになる。


味方ユニットの進路妨害
Holdしたユニットは味方ユニットに押し退けられることもないため移動の邪魔になることがある。
Tankの撃ち合いでは相手Tankの砲撃に釣られないようにMMはHoldしておきたいが、HoldしたMMが壁を作るような形で一列になっていると、
移動指示+Shift予約SiegeModeで前に進ませようとしたTankがHold中のMMに引っかかって移動できず移動指示を不可能な指示としてスキップしてしまい、意図したのと違う場所、MMの背後でシージモードになる、といった間違いが起こる。


Patrol


指定地点間を移動して近くに敵が来たら攻撃、ただしワーカーの場合はHoldと同じく攻撃はしないし、脅威度が上がることはない。
そのため指定した場所を移動+ニュートラル状態と言いたかったのだが、Patrolしている軍はAttackと同じく近くを通った敵をいつまでも追いかけるのでニュートラル状態とはまた違う。
ワーカーと軍事ユニットによって別の命令と考えたほうがいいのかもしれない。

用途

○ワーカーで建設予定地を占拠しての建設妨害
○引き撃ち
引き撃ちに使う際味方誤射の心配がない点でAttackより優れているが、攻撃対象の選定がAI任せなので脅威度が高い最寄りのユニットを狙ってしまい特定のユニットをFocusFireすることが出来ない。
○ユニットのスプリット
短距離でもパトロールをすると自然とユニットの密度が下がるので、BanelingやFungalGrowth相手に前もってユニットを散らばらしておくのに役立つ。
MarineSplitChallangeのようなBanelingしか出てこないシチュエーションだとずっとPatrolでスプリットすることもできるが、
実戦ではSpeedlingを攻撃するために足を止めてしまうので戦闘中のスプリットにはまったく向いていない。


Attack


Attackを押してから敵ユニットを対象に選択したらそのユニットが死ぬかプレイヤーの視界から消えるまでそのユニットを狙うという指示になる。そのユニットが死んだり視界から消えたあとはその場でニュートラル状態に戻る。
Attackを押してから地面を選択したらAttackMoveになり、その場所まで移動しながら道中で接近した敵ユニットを攻撃する。交戦を終えたら指定された移動先に向かう。このときAttackMove状態はまだ継続している。
移動先まで移動を終えたらニュートラル状態に戻る。
AttackMoveは移動中に一方的に攻撃されるということがないのでMoveよりも頻繁に移動手段として使われるが、完全に放置していると移動中に崩れた隊列のまま非常に悪い当たり方をしてしまう。

用途

○FocusFire
集中攻撃をするときは単純に相手のユニットを右クリックするのではなく、Attackを押してから相手のユニットをクリックするのが基本である。
右クリックのみで相手を攻撃しようとするとクリックミスしたときに相手に突っ込んでしまい、大損害を被るからだ。

○引き撃ち
引き撃ちに使う際味方誤射の危険があるものの、落としたい敵ユニットを優先的に攻撃する操作ができるのがAttackの強みである。
また、FocusFireしない場合でもFocusFireする場合と感覚が変わらないのでFocusFireを多用するならAttackでの引き撃ちのほうがしっくりくるかもしれない。
問題点としては、Patrolと同じく相手に釣られて余計な移動をして陣形が崩れる可能性があることである。
最終更新:2012年06月05日 10:26
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