仁科「深い訳? どんな?」
髭男「だ、だから、俺困ってるだろ? 困ってたら冷静に判断なんか出来ないだろ!?」
上条「………………」
上条は何が起こっているのか訳も分からないまま、髭男と仁科の顔を交互に見ている。
仁科「………………」
髭男「だから仕方なかったんだよ。なあ頼むって。契約交わしただろ? もう『暗帝』の所には戻らないからさ!」
パァン!!!!
上条「!!!!!!!!!!」
ガタン、と音を立て、こめかみから血を流した髭男の頭が上条の足元に倒れてきた。
上条「ひっ………」
顔を上げると、髭男の右隣にいた黒服が、銃口から硝煙の上がる拳銃を手にしているのが目に入った。
黒服「………………」
黒服は拳銃を懐にしまい、何事も無かったかのように1歩下がる。
上条「あ……あ……」
信じられないものでも見たように、上条は仁科を見る。
それに応えるかのように、仁科は笑顔を浮かべ言った。
仁科「次の方、どうぞー」