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「おーいナルト!!昼飯食おーぜぇ!!」
「わっりぃ!今日はサスケと食うからー!!」
そうキバに叫びながら廊下を軽快に走るナルトとすれ違ったシカマルはその背中を目で追った。
「おーおー、仲のいいことで」
いつになく笑顔だったナルトを思い、シカマルは少しだけ笑った。

あの合コン以来、ナルトとサスケの距離は急激に縮まった。
週に何度かは昼食を共にし、時々一緒に帰ってもいる。
当初は学校中が騒然となった。それもそうだ。学校一の秀才と学校一のドベが仲良く一緒に居るのだから。
しかし、時は全てを解決してくれるもの、今となってはすっかり認知され、「学校一仲の良い二人」という見解にまで至る勢いになっていた。
「うーっすサスケ!」
勢い良くドアを開けて笑顔でナルトは教室内に入っていく。
彼らの昼食の場は旧校舎の使われていない美術室だった。
「おっせぇんだよ、ナルト」
隅の机の上に座っていたサスケは冷たい視線を向けつつも、口は薄く笑みを作っていた。
わりぃわりぃと言いながらナルトはサスケの隣に腰掛ける。
「いっただきまーす!」
ナルトの一声とともに二人はご飯を食べ始めた。

「あ、そういえばさ!」
ナルトは焼きそばパンを口いっぱいに頬張りながらサスケに切り出した。
「なんだよ」
「何で、お前あの合コン来たの?」
サスケの箸が止まった。しかしナルトは気にせず続ける。
「キバに頼まれたのは聞いたけどさ、お前ほっとんどアイツと関わりないんだろ?なのに何でオッケーしたんだってばよ?オレ結構気になってたんだよねー」
ごくんと口の中にあった焼きそばパンを飲み込むと、牛乳パックに手を伸ばした。
「別に・・・なんだっていいだろ」
「まぁ、そりゃあそう言われたらおしまいだけど・・・オレってばお前に興味あるし?」
そう言ってナルトはいたずらっ子のようにサスケの顔を覗き込んだ。
サスケはぎゅっと眉を顰めたが、頬がなんだか血色がよくなっているように思えた。
「興味あるってなんだよ・・・」
「ん?だってオレたち仲良くなったばっかであんまサスケのこと知らねぇし、気になる相手のことを知りたいって思うのは当たり前じゃねぇ?」
幼げに話すナルトにサスケは思わず頭を抱える。
「お前・・・もう少し言い回しに気をつけろよウスラトンカチが・・・」
「はぁ?言い回し?何のことだってばよ!てかとにかく理由教えろよ!」
「・・・お前は、何で行ったんだよ」
「え?」
急に訊かれてナルトはちょっと戸惑った。
「うーん、まぁキバに頼まれたからってのもあるけど、ちょっとは期待してたかな!」
「何に」
「新しい出会いってやつ?」
シシシッと照れ笑いをしつつナルトは答えた。
「女とのか?」
「えっ、まぁ最初はそうだったけど・・・でもあの合コンでオレってばお前と仲良くなれたからあのときのオレの求めてた『新しい出会い』ってのはお前との出会いのことだったんだよな!女の子との出会いよりお前との出会えたことのほうがオレは嬉しかったってばよ!!」
「っ・・・!!」
にかっと笑うナルトを見てサスケは言葉をつまらすとばつが悪そうに顔を背けた。
「んで!お前の理由は!!オレはごまかされねぇぞ!!」
ナルトはずずいとサスケに詰め寄る。
サスケは静かにため息をつくとナルトに向き直った。
「き」
キーンコーンカーンコーン・・・・
午後の授業前の予鈴が鳴った。
「き?何だよサスケ??」
「時間切れだ、さっさと戻るぞ」
そう言ってナルトの鼻にサスケはピンっと指で弾いた。
「あてっ!!」
ナルトが鼻を押さえるとサスケは机から降りて一人歩き出した。
「何だってばよってか待てよサスケぇ!!」
ナルトは鼻を押さえたままサスケの背中を追った。

(きっかけが、欲しかったんだよ)
駆け寄るナルトの足音を背中で感じながら、サスケは心の中でつぶやいた。



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最終更新:2008年12月13日 00:17