シャイドス

「五月蠅い!それがバレたところで、我の速さには付いてこれまい!」

【名前】 シャイドス
【読み方】 しゃいどす
【声】 上田耀司
【登場作品】 宇宙戦隊キュウレンジャー
【登場話】 Space.17「闇のドームを照らしタイヨウ!」
【所属】 宇宙幕府ジャークマター
【役職】 ダイカーン
【出身】 惑星ピーポー(ヤマネコ座系)
【装備】 オサキマックロー
【星人特有器官】 影と影の間を自在に移動できる「シークヘッド」
【分類】 影宇宙人
【プロフィール】 闇討ちとかくれんぼが大好きな宇宙の日陰者
キョダインロウ 右腰
【担当】 チキュウ
【圧政】 人工太陽で昼夜のバランスを狂わせ、人々に22時間の労働を強要する圧政
【討伐メンバー】 ラッキー
ガル
バランス
ハミィ
ラプター
ショウ(キュータマの運搬兼巨大化戦)
【目撃証言】 シャイドスの見えない攻撃による周囲の被害がポルターガイスト現象のようだった
【モチーフ】 山猫?、シャドーピープル?
【名前の由来】 影?、陰?
【出身星の由来】 シャドーピープル?

【詳細】

ボロボロのシルクハットを被り、「影法師」を体現したような姿をしたチキュウ担当のダイカーンの1人。

両手に備えた「オサキマックロー」で強襲するスピード戦を得意とし、後述の能力を駆使したヒットアウェイ戦法で一方的に相手を強襲する戦いを好む。
自身が支配するエリアではモライマーズを中心に地区全体を覆う特殊な巨大ドームを展開。このドーム内では常に人工太陽がドームの内壁を移動しており(地平線へ沈んでも即座に反対側の地平線から登り始める)、太陽が天頂部の黒い円の上を通過する2時間しか「夜」が訪れない。
このシステムで1日の昼間の時間を無理矢理22時間に変え、その間住人達に長時間労働を強制する圧政で人々を苦しめていた。

能力で普段は姿を他人に見られないようにしているのと同時に常に監視の目を向けており、仕事を怠慢している者、自身の悪報を口にしたり罵倒する者には神出鬼没に現れて容赦なく制裁する。とくに後者のタイプのキュウレンジャーたちには過敏に反応して攻撃しており、ラッキーから「地獄耳」と称された(その一方で、何故かバランスが持ち込んだ映像を基にした彼らの作戦会議は全然気付かず後々に作戦に引っかかっていた。とは言え、後述のように喩え自身の能力が暴かれても本来は攻略されることがなかったという絶対的な自信があったことからこそ、敢えて放置していたとも考えられるが)。

光や通信を遮断するドームの黒い外壁は、外部の世界のキュウレンジャーたちに「内部は光がない暗黒の世界」と誤解させ、リベリオン本部から転送される新たなキュータマで状況を打破しようと、それに先駆けて選抜された5名がカメレオンボイジャーで地下を掘って内部に潜入(曰く「カメレオン忍法土掘り掘りの術」)。

到着直後に夜から急に真昼間になったことにラッキーたちが驚くと、そこに睡眠不足のまま労働を再開しにきた人々が登場し、彼らから事情を聞いたラッキーがダイカーンの罵声を呟いたことで襲撃。
変身されて彼らがキュウレンジャーだと知るも、姿が見えない攻撃で彼らを翻弄し、レッドとグリーンとピンク、ブルーとゴールドの二手に彼方まで吹き飛ばす。

ついつい陰口を口にしてしまうラッキーを執拗に狙い、彼の言葉に反応して吹き飛ばす→飛ばされた先でラッキーに悪口を言われるという無限ループで攻撃している中、ゴミ捨て場に飛ばされたバランスが密かに監視カメラをハッキングして独自に映像を解析。

合流できた4人にバランスが見せた映像(労働に耐えられずゴミ処理を放棄した作業員をシャイドスが襲う瞬間)から、「相手の真下から飛び出して攻撃する」というヒントが暴かれる。

すると、今度はバランスを見直したガルの提案で、バランス以外の4人が見晴らしのいい広場で変身し、わざと見えないシャイドスを挑発。まんまと誘いに乗りレッドたちを襲い続ける様子を物陰に隠れていたバランスに観察され、上空を飛んで逃げていたピンクを襲う瞬間に地上の彼女の影がある住宅の屋根から飛び出したことから「影に潜んで影から影へ移動できる能力者」ということが見破られてしまう(ドームの天頂部に夜を作る黒円盤を設けていたのも、太陽が真上に登っている間に影が小さくなって不利になることへの対策だった)。
しかし、自身の能力が知られても上記の台詞のように攻撃を続け、ヒカリキュータマの受け取りを促されて戦線離脱したレッドに代わり変身したゴールドを含めた4人を一方的に追い詰める。

一方、レッドはカメレオンボイジャーが開けた侵入口から飛び出したリュウボイジャーの頭と遭遇(転送に必要な通信手段が遮断されていたのでコマンダーが直接届けようとしたが、カメレオンの掘り進んだ地下通路が小さくでボイジャーごとつっかえてしまっていた)。
4人を危機に陥れ、ビルの影から顔を出して止めを刺そうとするが、ヒカリキュータマを手にして戻ってきたラッキーがそれを使ってタイヨウシシレッドに変身。彼の指示でピンクがレッドを逆さにぶら下げて上昇すると、レッドの「テラシタイヨウ」の照射で影を失い、実体化してしまう。
すると、レッドの発する光でゴールドが昂ぶり、急接近した彼の連続パンチをモロに浴びて殴り飛ばされたビルの壁にめり込み、いまだ興奮が冷めないゴールドが今度はピンクからレッドを奪い、ジャイアントスイングでモライマーズまでレッドを投げ飛ばし、その勢いでレッドが暴れてモライマーズが崩壊する。
それに合わせてエリアを覆っていたドームも破壊され、(現実世界での)夜に変わると、不時着したレッドのキュータマの位置が入れ替わりシシレッドムーンに変身。

めり込んだ壁から脱出してフラフラになりながら戻ってくるが、今度はレッドの月光に当てられたガルが変調を来たし、彼の優雅な攻撃に翻弄されてしまい、フィニッシュにシシレッドムーンの「ニッショク」で発動した攻撃により爆散。

その後、ヒカエオローで巨大化すると、やっとのことで出てきたリュウボイジャーと、それに続くオオカミ、テンビンボイジャーが合体したリュウテイオー(3,4,10)と交戦。

目からのビームがテンビンのアームで防がれ、オオカミのアームのパンチ、さらに両腕の同時ナックルへ怯む。
最期は「リュウテイオーメテオブレイク」を浴び、爆散した。

【余談】

出身惑星、及び目撃証言の「ポルターガイスト現象」という関連付けから、デザインモチーフはおそらくアメリカで目撃報告が多発している、高速で出現する謎のヒトカゲ「シャドーピープル(シャドーマン)」。

冷酷な性格だが、会話の際に「さい」という語が「シャイ」に変わるお茶目な部分がある(「やめなさい」→「やめなシャイ」、「さいなら」→「シャイなら」)。

なお、このダイカーンの「影へ潜める」という能力の制約とドームのシステムにはやや不整合な部分がある。というのも、主な攻撃は相手の影から出現して攻撃していたが、上記のようにキュウレンジャーを追い詰めた際にはビルの影から出現しており、「生物に限らず(人工)太陽の光の遮る物体から生まれる影なら何処にでも移動できる」と推測できる。
つまり、わざわざ天頂にだけ影が小さくなるのを防ぐ措置を取らなくとも、ドームの内壁全体を夜にすれば移動範囲は格段に広がっていたと考えられる(そもそも「夜」というのも言うなれば太陽が地球の反対側に移動したことによる巨大な「影」であり、巨大化戦で敗北した本人も断末魔に「影に隠れるのを忘れていた」と叫んでいる)。
というよりも、逆に「昼」の時間を必要とするならば、自分たちジャークマターが自作した人工太陽なら最初から影を小さくする天頂を通る軌道ではなく、「白夜」のように天頂を通らず常に太陽が空を移動する軌道にでもすれば効率が良かったと考えられ、わざわざそのような軌道で人工太陽を設置していた理由には疑問が残る。
ちなみに嘗てのスーパー戦隊には、名前が似た幹部が登場するが、とくに関連性はない。


最終更新:2017年07月10日 15:47