52 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg:2007/12/25(火) 02:03:37
外交に疲れた頭に甘いもの(甘さ控えめ)をどうぞ。
クリスマス特別企画、オリジナルラジオドラマ
『聖なる夜に銀の鐘』
「……水銀燈、大丈夫か?」
「なにがよぉ?」
「いや、そんなにカパカパ呑んでさ。
いくら軽い酒だからって、そんなに呑んだら……」
「うるっさいわねぇ、放っといて頂戴。
私が何を飲もうと、私の勝手よぉ。
いいからさっさと、そこの『かるぴすさわー』を寄越しなさぁい」
「水銀燈……もしかして、酔ってるのか?
いや、そもそもお前たちって酔っ払うのか?」
「あぁ? 酔うわけがぁ、ないでしょぉ、お馬鹿さぁん。
私はぁ、誇り高き薔薇乙女《ローゼンメイデン》、第一ドールよぉ?
下等な人間じゃ、あるまいしぃ、アルコール、なんかでぇ、酔うわけがぁ……」
「……アルコール? それとも乳酸菌で……?」
「なにか言ったぁ?」
「あ、いや別に。
あのさ、水銀燈はまだ寝なくても大丈夫なのか?
雛苺は、さっきもう寝ちゃったけど……」
「ふん。私を、お子様の雛苺とぉ、一緒にしないで頂戴ぃ。
私の、時間の、使い方、はぁ、私が、決める、の。
あ、なた、に、心配、される、謂れ、は……ぁ……」
「お、おい、水銀燈……!?」
「……くー……くー」
「……寝ちゃったよ……。
トランクにも入ってないのに」
「衛宮?」
「ああ、氷室。雛苺は?」
「もうすっかり眠ってしまったようだ。
今頃トランクの中でサンタの夢を見ているだろうさ」
「そうか……」
「今日は済まなかったな。
随分、雛苺の相手をさせてしまって」
「いや、全然構わないぞ。
俺も結構楽しんでいたし」
「そうか……。
なぁ、士郎……?」
「ん……?
いま、俺のこと士郎って……わっ!?」
「雛苺と遊んでくれたことは感謝している。
本当だぞ? だがな……」
「え? え?」
「その分、私に構ってくれないのでは……寂しかったぞ?」
「は……はいぃ?!」
「私だって、士郎に遊んで欲しかったのに……」
「え、あ、わ、わかった、それじゃあ今度、どこかに一緒に……」
「……駄目だな。
今すぐ、ここで償ってもらおうか……ほら、ここに……ん」
「え、ちょっ、いやそれはっ!?」
「……なぁぁぁにやってるのかしらぁしろうぅぅ?」
「うおわひゃあぁっ!?
す、すすす水銀燈っ!?」
「私のミーディアムの分際でぇ、ひっく。
他の女に目を向けるなって、あ、れ、ほ、ど、言ったわよねぇ?」
「ご、ごごごめん!
でもこれは不可抗力といいますか……」
「水銀燈、邪魔をしないでくれ。
今から士郎に償いをしてもらうところなのだから」
「ちょ、氷室さんっ!?」
「……鐘、とは呼んでくれないのか?
これでもこの名前は気に入っているんだ」
「……士郎。
言い訳は後で聞くわぁ。
まずは一辺……死になさぁい」
「だっ、誰か助けてくれぇぇぇぇ!!」
―完―
銀「……」
氷「……」
銀「……なんとか言いなさいよぉ、鐘」
氷「有り得ん。
私がこんなにしろ、もとい、衛宮に依存しきるなど、できるわけがない」
銀「え、今、士郎って言いかけて……」
氷「とにかく!
このオリジナルラジオドラマは、あくまで今回だけの設定だ。
本編でこういう展開になったり、同じ設定が出てきたりすることは
決して、決して期待しないように!」
銀「鐘ちゃん必死ねぇ。
私はあんまり本編と変わらなかったからどうでもいいんだけどぉ」
氷「ああもうっ、今日はもう終わりにするぞ!」
銀「ちょっとちょっと、最後のご挨拶を忘れてるわよ、もう。
……この番組では、皆からのお便りを募集してるわぁ。
銀剣物語に関する質問や意見、今回のような企画リクエストとか、
言いたい事があったら埋め立ての時とかに教えてね?」
「「それではー!!」」
最終更新:2008年01月17日 20:51