288 :Fate/ Y+7+M night ◆iXWQ7.soOY:2008/06/18(水) 01:15:56


積極的攻勢:「ダッシャァァァァァッ!!」奇声をあげながら男のイチモツにとび蹴りを喰らわせた。



「ダッシャァァァァァッ!!」

凛は激怒した。必ずかの邪知暴虐なる悪根を除かねばならぬと決意した。

凛には政治がわかる。物の道理も理解できる。時には耐え忍ぶ事も必要だと知っていた。

しかし、我慢の限界であった。

完璧な下準備であった。ありとあらゆる事をこの日の為にしてきたのだ。全ては最優のサーヴァントと引き当てんがため。

だが、結果はどうだ?召喚陣にはサーヴァントは現れず、居間を破砕して出現した。居間の修理代もバカになるぬであろう。

にもかかわらずサーヴァントらしき男は鼾をかいて寝ていたときた。しかもその男根をこれ見よがしにい切り立てながらっ!!

正に怒髪天を衝くであった。

凛には拳法の覚えがある。凛はそれを惜しげもなく使うと、男の一物にとび蹴りを放った。

そうでもせねば気が収まらなかったのだ。凛の一撃は迷い違わず男の一物を粉砕・・・するかと思われた。

この場において凛が激怒し、このような行動を取ったのは仕方の無い事であろう。

むしろこの状況で平然としていられる方がどうかしている。

寝ている男の一物にいきなり飛び蹴りを喰らわすのは、些かどうかと思われるが、まあその様なモノをいきなり見せられて気分のいい女子もおるまい。

しかし凛は忘れていた。自分が飛び蹴りを放った相手が・・・

「いや~、驚いた、驚いた」

サーヴァントという人を超えた怪物であるという事を。

(何が起き・・・・た・・・の?)

凛は一瞬自分が今如何なる状況に置かれているのかが理解できなかった。完璧であった彼女の飛び蹴りは狙い違わず先ほどまで男の男根が“あった”場所の床を蹴りぬいていた。蹴りぬいたのは床であって、男のイチモツではない。

では当の男は何処にいるかというと、凛の真後ろにいた。しかも右手で凛の肩を回している。

正しく神速。凛には男がいつの間に跳ね起きて後ろに回ったのかが認識できていなかった。ただ、彼女は一瞬凄まじい音を聞いたような気がしていた。そう、それは何かを踏み砕くような・・・

そこまで思考が来て、凛は認識した。先ほどまで寝ていた男の足があったあたりの床に二つの、まるで何か重たい物を落としたような跡があることに。

「まさかイキナリ蹴り込んでくるとは俺も思わなんだ・・まあ、コンナモノをうら若い女子に見せてしまった俺も悪いかな」

男が何か言っている。が、まるで耳に入ってこない。

(迂闊だった・・・)

凛は激怒のあまり忘れていた。今自分の後ろにいる男がどういう存在かもしれなかったという事を。

(私死ぬのかな・・・・)

相手がサーヴァントなら、いやもうここまで来ればまず間違いなくサーヴァントであろうが、この距離まで接近されてしまえば恐らく人間の魔術師にすぎない凛にはもはやどうしようもあるまい。相手が気まぐれをおこして今自分の右肩に掛けられた右手を振るえば、自分の細首など簡単にちぎれてしまうのだ。

(落ち着きなさい・・遠坂凛・・・相手がサーヴァントならまだ令呪が・・)

「ところで・・・娘っ子よ・・お主が俺の“ますたあ”とやらなのか?」

(!・・・何て幸運・・相手から話をする切っ掛けをくれるなんて)

「ええ・・そうよ。私があなたのマスターよ」

堂々と答えたつもり・・だったが僅かに声は震えていた。くそ、なんと無様っ!!

「だとしたら・・・いきなりで悪いが頼みがある。・・・・厠を貸してくれないか」

「・・・・・・・・はぁっ?」

思わずそう言ってしまった凛を誰が責められよう。こんな状況でそんな言葉が出ててくると誰が予想できる?
「いや何。見たからわかると思うが・・・小便がたまってるみたいでな、だがここでするわけにもいくまい」

男はそう言うとニヤリと笑った。

「で、結局あなたが私のサーヴァントでいいのよね?」

「ん?・・・ああ、どうもそうらしいな」

男のトイレが終わった後(サーヴァントのトイレなんているのかしら?)、居間に戻ってきた男にようやく落ち着きを取り戻した凛は、そこらへんに倒れていた椅子を立て直して座りながらそう尋ねた。

男は床に落ちていた刀を拾いながら、居間を物珍しげに見まわしてそう答えた。

「ふうん・・・それであなたの真名とクラスは?クラスの方は、刀を持ってる所から見ると・・・・やっぱりセイバー?」

ずいぶん大きな刀だ。一応こしらえは打刀のようになってはいるが、もはやあれは太刀といってもよいものだろう。

男は薄汚い格好をしている。まるで何日も山でも歩き回ったかのように。しかし、男にはそんな恰好が不思議と似合っていた。そんな薄汚い、ワイルドな格好が似合う男はワイルドな顔だちをしていた、髪の毛はボサボサであり、後ろで無理やり一つに束ねていた。そして、男の顔を何よりも特徴づけるもの、それは瞑りっ放しの右目であった。先ほどから見ているにどうも隻眼らしい。隻眼の日本人・・伊達政宗だろうか?しかしどうもイメージに合わない。となると・・・

(ひょっとして柳生十兵衛?)

柳生十兵衛三厳。この国では宮本武蔵と並んで最も有名な剣豪の一人。その伝説は数多く。もし彼が柳生十兵衛だとすれば・・・・

(ひょっとして大当たりかも・・・・)

「俺の名前は柳生十兵衛。“くらす”とやらは・・・・“あぁちゃあ”とやらのようだ」

「よしきたっ・・・・・て、アーチャー!?セイバーじゃなくって?」

「うむ・・・・俺も不本意だが・・・“あぁちゃあ”とやらのようだ」

「ちょっと待ってよ・・・なんで柳生十兵衛がアーチャーなのよ!?あなた柳生新陰流の達人でしょ!?」

「ううむ・・・どうもこいつのせいらしいな」
そう言ってなんとは無しにアーチャーは右手にそれを展開させた。宝具!!・・・なのだろうか?何せそれは・・・

「・・・銃には詳しくないんだけど、それ散弾銃?」

「コイツを作った者は炸裂銃と呼んでおったがな・・・まあ、似たようなものだ」

銃口が二つ並列しているという、鳥撃ち用の散弾銃のような形をした銃器であった。銃身は短く、ストックも無い、接近戦戦闘用の散弾銃の様である。強力な武器だ。が、しかし・・・

「なんで柳生十兵衛がそんな物もってるのよ・・・」

「まあ・・・生前相手したのが刀だけじゃどうにもならん化け物が多かったからな・・・ちなみに後2種類ほどある」

「何よそれ・・・・いったいどんなのの相手してたのよ」

「ん?・・・・・体の一部が宇宙と繋がってるやつとか、髪の毛で人を輪切りにする奴とか、銃弾を弾く岩の皮膚を持った奴とか・・・」

「・・・・・・はぁ~っ」

何だろう何だかものすごく疲れてきた。私はこれから大丈夫なんだろうか・・・・


選択肢:

アーチャーくんとリンくんと:もう少し凛とアーチャーを見守る
SHIROU化するかもかも:我らが衛宮士郎君の様子を見る
白いロリータてらカワユスw:イリヤの様子を見る
ダメットはラブコメシナリオ:バゼットの様子を見る?
サクラのがんばり物語だよん:桜の様子を見る

★サーヴァントデータ
【元ネタ】石川賢版魔界転生
【CLASS】アーチャー
【マスター】遠坂凛
【真名】柳生十兵衛三厳
【性別】男
(上以外の情報は追って追記:選択肢の内容によっては変化する可能性あり)
【解説】
Fateの元ネタの一つ、石川版魔界転生より参戦。(山風の原作と石川版は完全に別物なので注意)
この世には作家の数だけ柳生十兵衛がいると言っては過言でないほど数多くの柳生十兵衛像が存在するが、
おそらく銃火器をメインに戦うのは恐らくコイツぐらい。恐るべし石川賢。
石川キャラらしく非常にパワフリャッな十兵衛。おめめグルグルだしね。
下手すると虚無るので取扱い注意。


投票結果


アーチャーくんとリンくんと:0
SHIROU化するかもかも:3
白いロリータてらカワユスw:1
ダメットはラブコメシナリオ:5?
サクラのがんばり物語だよん:0

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最終更新:2008年10月07日 21:42