567 :もしハサ ◆yfIvtTVRmA:2008/12/26(金) 22:22:59
この『部屋』の根底、そこでハサンは少女を発見した。
「かわいそうな人。あなたは二度と外に出ることも願いを叶える事もない」
銀の少女は自分の知る全てをハサンに語った。
敗北した英霊の行き着く先。
聖杯の発動に必要な条件。
十年前大英霊が揃った事による例外の発生。
そして今回の英霊が全部ハサンだった事による逆の例外。
「だから開かれるはずの扉は開かれず、英霊の魂は座に戻る機会を失った。
そう言う事よ。理解したアサシン?」
「いえ全然。恥ずかしながらあなたたちの魔術は私の専門外ですので」
「そう、まあいいわ。でも、ここはあなたにとって牢獄でありあなたの大好きな物は
二度と手が届かないという事は理解したでしょ?じゃあね、いつか座に帰れるまで
そこで反省していなさい」
「待ってください。まだ聞きたい事が―」
その後ハサンは何度接触を試みても二度と少女と語り合う事は出来なかった。
脱出方法も見つからず、また限りなく0に近づいた魔力を補給する手段もなく、
しかしそれでも何故か自分の存在が消滅する事もなかった。
(3597、3598、3599、3600)
辺りには闇のみ、どれだけの時間が経過したか分からない。
自力での脱出を諦めたハサンは飢餓感と閉塞感を紛らわせるために脳内で数を数えていた。
(3600秒は一時間、これを24回繰り返せば一日。一日を3650回で10年)
一日を数え終わるごとに爪で手の甲に合計日数を記す。
(後長くて60年、短くて10年ですか)
少女の言葉の中でハサンが唯一理解できたのが前回の聖杯戦争の開催時期の話だった。
前回の聖杯戦争は10年前だったという事実、これがハサンの希望だった。
この『部屋』は自分が召喚されてからの一連の出来事が原因で発生したエラー。
ならばおそらく自分がここから出られるのは次の聖杯戦争が起こりシステムが復元される時。
それが60年後なら、恐らく彼の精神はとっくに崩壊してしまっているだろう。
しかし、もし10年後にこの『部屋』になんらかの変化が起きてその結果外に出られるのなら―。
(1、2、3、4・・・)
[normal end?]
568 :もしハサ ◆yfIvtTVRmA:2008/12/26(金) 22:24:41
イリヤ「ハイ、カット!これにてもしハサは終了。お疲れ様でした!」
ハサン「はいお疲れ様でした、どうでしたかイリヤさん?」
イリヤ「私ほとんど出番もセリフも無かったよー、って言うか何この中途半端なエンド?」
ハサン「しかたないですよ」
(ハ.「数が足りない。アサシンはまだ、生きて」)
ハサン「こんなバッド確定なのにストレートで5票集まったかと思えば」
(イ.銀の少女、十年前の事例と今回の違い、扉は開かない。)
ハサン「結局最後は平和な感じの選択肢が選ばれたりした結果がこれです」
イリヤ「ところでハサン、まだ聞きたい事が一杯あるんだけど」
ハサン「何ですか?」
イリヤ「果たしてハサンは今後どうなるのか、臓硯はまだ生きているのか、
ワカメと桜は無事なのか、言峰の本心とか、その後のバゼットの話とか、
士郎と凛と桜は今後どうなるのかとか読者に語ってない事が一杯あるけどどうなるの?」
ハサン「さあ、どうなるのでしょうね」
イリヤ「語らないのかよ!」
ハサン「言ったでしょ、最終章の選択肢が中途半端になったって。それに、伏線放り投げはB級ホラーの定番ですよ」
イリヤ「ダメだこりゃ。それじゃあオチもついたところで名残惜しいけどお別れにしましょう」
ハサン「今まで応援ありがとうございます。もしハサはこれにて終了です。このスレを盛り上げてくれた
他の作者の皆様と応援してくれた読者の皆様本当にありがとうございます。それではよいお年を!」
最終更新:2009年04月04日 16:35