823 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/09/19(火) 11:54:17
歩く事数分、走る事数分、道に迷う事数分、近所のおばさんに道を聞くこと数分、
そして再び歩く事数分で俺は教会に辿り着いた。
『言峰教会』、俺が初めて訪れるその教会の入り口には、ドラクエの城の前にある様な
巨大な立看板があり、それにはこう書かれていた。
『聖杯戦争説明会随時行っております。参加者の方及び関係者の方はぜひ奮って
ご参加ください。説明会の終了後には中華立食パーティーもあります。
詳細は教会の者にお聞きください。言峰教会オーナー 言峰綺礼より』
聖杯戦争?今日また俺の知らない単語が一つ増えた。
嫌な予感がする。戦争と付くからには何やら物騒な事をやらかすのかも知れない。
しかし、赤いのが言ってた事が本当なら俺は自分の身を守り慎二を超えるハーレム
パラダイスを作り上げ、ついでにアザの謎を解き明かす為にもここに入らなければ
ならない。ちょっと悩んだが俺は教会の門をノックした。
「すみませーん、誰かいませんか?」
すぐに扉が開かれて神父服の男が現れた。
「ようこそ教会へ。懺悔に来たのかね?」
「いえ、説明会に参加したいのですが」
「ほう、ならば君は聖杯戦争関係者かマスター本人か。ならばその証を見せてもらいたい」
「・・・これですか?」
俺は左手のアザを見せた。途端にさっきまで偉そうなしゃべり方だった神父が急に腰を
下げて目線を合わせてきた。
「おお、令呪をお持ちという事はマスター様ですね。これは失礼を致しました。
これより説明会を行いますので私の後についてきてください。あ、申し遅れました。
私今回の聖杯戦争の監督役をやらせて頂く言峰綺礼と申します。この教会の神父も
勤めておりますので冠婚葬祭の折にはよろしくお願い致します」
何度も頭を下げて俺を案内する言峰神父。随分と急に態度が変わったな。
入り口からまっすぐ歩いて礼拝堂に辿り着く俺と神父。どうやらここを説明会に使用
しているようだ。しかし、中は予想外にがらんとしている。最前列の席に着いている
女性が一人いるだけだった。たぶん彼女も説明会を聞きにきた人なんだろう。
俺が適当な席に着くと言峰神父はマイクを持ち俺たちへと語りだした。
「えー、もう一部では小競り合いも始まっているかもしれない時期だというのに
残念ながら今日まで誰もここへは来ず、結局説明会には二人しか集まりませんでした」
なるほど、神父が急に態度を商人的なものに変えたのは俺が神父の楽しみにしていた
説明会の貴重な聞き手だったからか。誰も来てくれなくてさぞさびしかっただろうなあ。
「なので今日来てくれた二人には監督役特権で聖杯戦争を多少有利に進められる特典を
沢山プレゼントしたいと思います、これらを使って頑張って遠坂やマキリや
アインツベルンをぶっとばしてください」
よくわからんが何やら物騒な言葉の後に俺ともう一人の参加者に渡される特典の数々。
俺はその中の一つを手に取った。『聖杯戦争ガイドブック』というタイトルの冊子である。
【選択肢】ここで視点変更しますか?しませんか?
あの後藤ねえは助かったの?:少し時間を戻してバゼットさん視点に変更
健康サンダルを履いてたので無傷:士郎視点のまま続ける
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最終更新:2006年09月27日 15:40