709 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2006/08/29(火) 01:50:59


 いや、待て。
 いきなり戸を開けるのはこの状況ではよろしくない。
 玄関あけたら二分でドカン。
 そんな致死トラップもありえるのが衛宮家クオリティ。
 今回は客人が客人であることだし、念を入れて損することはないだろう。

「氷室、ちょっとここで待っててくれ」

「何?」

「家の中、散らかっててさ。軽く片付けるから、少し時間が欲しい」

「あ、ああ。そういうことか。わかった、でもなるべく早く頼む」

 かばんを持つ手を胸元で交差させながら、玄関脇の壁に背をつける。
 どうやら、他人の家の前で待っているのは、氷室と言えども落ち着かないらしい。

「すまない。すぐに片付けるからな」

 そう言い残して、そぉっと玄関を潜り抜ける。
 気配を探るが、周囲に人のいる様子は無い。
 ……おや?
 ひょっとして、今はみんな出払っているのか?
 だとしたら好都合、今のうちに氷室を招き入れて……。

 ドタンッ!!

「っ!?」

 突然、奥のほうから何か重いものをひっくり返したような音が!?
 方向からすると、これは……居間のほうか!?

 ガタンッ!!

 うわっ、また派手な音が!
 デンジャーデンジャー、衛宮邸居間にてなにやら緊急事態が発生している模様!
「い、い、一体何が……!?」

 思わず尻込みしてしまいそうになる。
 ええい、うろたえるな衛宮士郎っ!
 英国紳士はうろたえないっ!
 いや俺は英国紳士じゃないけども!

「とにかく、確認しに行かないと……!」

 そう自分に言い聞かせて、抜き足差し足で居間までの廊下を渡っていく。
 居間の傍までやってくると、中の喧騒がはっきりと聞こえてくるようになった。
 どうやら居間の中にいる奴らは、騒ぎに夢中でこちらに気付いていないようだ。
 これ幸いと、障子の隙間からそぉっと覗き込む。
 すると――

「な、なんであの二人が喧嘩してるんだ……!?」


一人一票、五票で確定。

ただし今回は二名まで選出する変則ルール。

一人決定したからってめげちゃ駄目!


α:セイバー
β:遠坂
γ:桜
δ:ライダー
ε:藤ねえ
ζ:イリヤ

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最終更新:2006年09月03日 18:40