343 名前: Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/16(木) 14:50:37
「―――よし、あの五つの何かを向かえ討とう。それならここも悟飯君達も無事でいられる。・・・それでいいだろ?セイバー」
「・・ええ。その方が一番安全性が高い。行きましょう、シロウ」
強くなった私でも勝てるかどうかわからないが・・・ここで手をこまねいているより遥かにマシなはずだ・・・!
「そうだ、最長老様は言い忘れていた様だが・・・ドラゴンボールをお作りになった最長老様がお亡くなりになられれば、ドラゴンボールはただの石になる。急ぐんだな、地球人達よ。今日中にドラゴンボールを集めて願いを叶えないと、わざわざ遠い地球からここに来た意味がないぞ」
「何だって!?セ、セイバー、急がないと!」
まさか今日中とは・・・。
今だ一つもボールを得ていない私達にとって、その条件は過酷すぎた。
レーダーを見る。
ボールが五つ同じ所に集まっている・・・。ゴハン達がフリーザ一味から奪ったと解釈したい所だが・・・その望みは薄すぎた。
- ところが気になるのが、レーダー上にはボールが五つしか映ってないという所だ。おかしい、残り二つが映っていないのだ。
- ここより遥か遠くにあって、レーダーに感知しきれないのだろうか?・・・そうなると今日中に集めきることは不可能ということになる。
「マズイですね・・・今のこの状況、私達にとってどれ一つとして有利に働いていない。・・・・・・はっきり言いますがシロウ。今からドラゴンボールを集めて、今日中に私達が願いを叶えられる可能性は0に近い」
驚愕するシロウ。・だがフリーザに加え、五つの強敵達、ベジータ、消えた二つのボール・・・。どれ一つ取ってもあまりに厳しい条件だ・・・。
「・・・いや、セイバー。あきらめたらそこで終わりだ。せめてボールを全部集められなかったとしても、俺達が一つでも集めることで、同じく願いを叶えようとしているだろう悪人共の野望を制止することができる。まだ俺達が行動する意義はあるんだ!」
シロウ・・・。
彼はいつも私の近くで支えてくれる・・。―――私の鞘。彼は私を助けてくれる鞘なんだ・・・。
「―――そうですね、わかりました。せめて最後の最後まで良い結果を残す努力をしましょう・・・」
微笑む彼。―――まったく、シロウはいつもずるい・・。
最長老殿達に礼を言い、その場を離れる。気は感じないが、気配で場所を特定していく。奴らが着地するまでにそこへ辿りついてみせる!
一足飛びで数百メートル単位を飛ぶ。改めて最長老殿の潜在能力解放がどれほど凄いのか感じる。まるで幻想の生物にでもなった気分だ。
すると―――おもむろに私にしがみついていたシロウが口を開いた。
「・・・・なぁセイバー、空を見てくれ!何か落ちてきてないか?」
言葉に従い、空を見上げてみる。――――何だろう、炎を纏った何かが天から降ってきた。
ドォォォオオオオォォォンン!!!!
「っと、何だぁ!?」
ソレは私達の目の前に墜落した。
「・・・・・煙を噴いていますね、人・・・の様だ。それも黒こげだ。・・・フリーザ達に虐殺されたナメック星の人でしょうか?可哀想に・・」
「・・・畜生。せめてお墓に埋めてあげよう。このままほっとけない」
剣をシャベル代わりにして穴を掘る。そしてそっと黒こげの遺体を入れてあげた。
「せめて・・・私達が仇を討ってみせますので、安らかに眠ってください・・」
シロウも私と同じように、遺体に手を合わせている。その顔は見ているだけで痛ましい。
「・・セイバー、そろそろ行こう。その五つの何かがそろそろ降りて来るんだろ?」
「ええ、行きましょうシロウ」
目測ではそろそろ到着地点に着くはずだ。―――恐らくその戦いは今までにない激戦となるであろう。―――知らずに私は歯を食いしばっていた。
344 名前: Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/16(木) 14:51:24
「あ・・セイバーさん!士郎さん!」
「えっ、あ・・士郎!セイバーさん!」
到着地点には、はぐれたゴハンとクリリンがいた。ベジータもいる。彼らも五つの何かを感知し、戦いを挑むため、待ち構えていたのだ。―――しかも五つのドラゴンボールを所持していたのがゴハン達だったなんて!・・・これで幾分かは、今日中に願いを叶えられる確立が上がった。
「皆さん、ご無事で良かった!・・・ベジータ、あなたもこの五つの何かに戦いを挑むのですか?」
当然のように力強く頷く二人。・・そしてそっぽを向くベジータ。・・・ふむ、これはYesということでいいのだろうか。
「気を引き締めていきましょう。恐らく・・・この戦いは今までにない激戦になる」
空を見上げる。
魔力で強化した眼で見ると、五つの球体が、もうすぐそこまで迫って来ている――――!
「―――来る!」
―――ドォォォオオンン!!!
―――ドォォォオオンン!!!
―――ドォォォオオンン!!!
―――ドォォォオオンン!!!
―――ドォォォオオンン!!!
大地を震わせ、五つのクレーターが大地に刻まれた。・・・そして球体の前面が開く。
「「「「「とうっ!!!!!」」」」」
くるくるくる・・・スタッ!
「リクーム!」
「ジース!」
「バータ!」
「ギニュー!」
「グルド!」
「「「「「五人揃って!!!!!」」」」」
「「「「「ギニュー特戦隊!!!!!」」」」」
「・・・決まった」
「やはり五人揃ってのファイティングポーズは最高だぜ」
「おい、グルド。お前もうちょっと頭下げてくれた方が決まったんじゃないのか?」
- バカっぽい。というかバカだ。こ、これなら私一人でも何とかなるかもしれない。
「気を抜くなよ貴様ら・・・。こんな奴らだが、これでもフリーザ直属の親衛隊。今まで失敗した任務は0!宇宙中のエリート戦士達が集まって出来たのが奴らだ・・・。いいか!絶対に油断するんじゃあないぞ!」
「い、いやしかしベジータ・・・。こ、こいつらは・・・」
困惑するクリリン。しかし・・・私もこんな奴らが相手だとは思っても見なかったが・・・。
今までポーズの評議をしていた連中が、急にこちらを向く。そしてリーダー格と思われる角を生やした奴が、ゴハンとクリリンが持っているドラゴンボールを凝視した。
「ほぉ、あれが噂に聞くドラゴンボールか。・・バータ!グルド!取りに行け」
その言葉を聞き、急いで身構える。だが―――――。
「あ、あれ・・・・?」
―――――気づけば。既にゴハンとクリリンの手にドラゴンボールはなかった。
「なん、ですって・・・・・?」
油断じゃない。いくらお茶らけた場面に遭遇しても、私は油断など片時もしていなかった。だが、だがそれならどうしてこんなあっさりとボールを取られてしまったんだ!?
「ふうっ・・・。隊長!フリーザ様の所に届けに行ってください。どうやら奴ら、全然大したことないようだ」
「そのようだな。ふーむ、少しは骨がある連中と見ていたが・・・どうやらオレの勘違いみたいだな。今回はお前達がやってしまえ」
「よっしゃ!よーーーし、じゃ相手を決めるためにジャンケンだ!」
リーダー格が、ドラゴンボールを持って去っていく・・。
ギニュー特戦隊・・・。まさか、まさか彼らは―――――!
「じゃんけんぽん!・・・やった!このリクーム様が一番手だ!へっへっ、オレはベジータちゃんとヤらせてもらおうかな」
「・・・次はこのオレ、グルドか。じゃあオレはそこのガキとハゲにしよう」
「残るは小僧と女だが・・・ちっ、小僧なんて戦闘力10しかないじゃないか!一人余っちまう計算になるな・・・」
「そん時はチョコレートパフェを奢ってくれよ?」
「よっし、じゃんけんぽん!」
1、ジースが勝った
2、バータが勝った
3、二人同時に掛かって来い
投票結果
最終更新:2007年08月17日 02:53