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523 名前: Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/21(火) 16:44:48

フリーザを中心にして、風が巻き起こる。
――――否。それは風じゃない。・・・・・台風。純然たる力の台風。
      • クリリンが震えている。どうしようもない、回避不能の恐怖に直面し、怯えている。

「う、うあ・・・。な、なんて『気』だ・・・」
「当たり前だ。たった数匹のアリが、恐竜に勝てると思ったのか?」

恐怖に支配されて動けないでいる私達を尻目に・・・・・・・・・勇敢な、いや、蛮勇の持ち主が立ち上がった。

「・・・へ、へん、今更威張ってんじゃねーよ!僕達は八人!お前は一人!つまり圧倒的に僕達の有利じゃないか!ここからはお前がみんなにタコ殴りにされる時間さ。お前の方が覚悟しやがれ!」
「オイ!?やめるんだ、慎二!!?」

――――信じられない。
まさか・・・・アレほどの脅威に啖呵を切るなんて・・・・。皆も呆気に取られて・・・・大きく開いた目でわかめを見守っていた。

「―――おや、アナタは・・・シンジさんではないですか。また勝手に牢から出られたのですか・・・・・。まさかとは思いますが・・・もしやアナタが、私の隠しておいたドラゴンボールを盗ったのですか?」
「あ、あぅあぅあぅ・・・」

          • 最初の威勢は消え失せ、縮んでいくわかめ。
そして――――フリーザを包んでいたエネルギーが、さらに膨らんでいった・・・!

「・・・おバカさん。放っておいても人畜無害と判断し、放し飼いしてあげていたのですが―――――それをいいことに私の真心を利用するとは。
しかも言うに事欠いて、この私をタコ殴り・・・。フフ、クックック・・・・―――――――――――――いちいち癇に障るヤローだ!!!!!」
「ひぃーーーーーーっ!!!?」

わかめがやられる――――!!
フリーザは、私でも視認できない程の速さで、わかめに迫った。
助けたくとも動けない。―――反応しきれない!

「ひっ!!だ、だじげでーーーーー!!!!」

だが――――わかめを救ったのは、意外にも意外な人物であった。

ガシッ!

「・・・む?」
「ひい~・・・・・・・え?」
「・・・・・」

ただ一人、フリーザの動きに反応しきれた者がいた・・・・。
英雄王がわかめを背にし、彼を襲っていたフリーザの腕を、ガッチリと掴んだのだ。

「・・・・・・・」
「フン。貴様も我の所有物の一つだ。民の身を守るのは王の責務であろうが」
「ひ、ひ・・・ひぃ」

ギルガメッシュ・・・・・。
そして。彼とフリーザとの力比べが始まった。

気流が二人を包む。・・・・気のせいか、今電流が走ったかのような・・・・・・いや、錯覚ではない。周囲の大気が振動を起こし、空気を摩擦している。

「ぐ・・・クソッタレ、これでは奴らに近寄れんではないか・・・!」

ベジータが嘆く。・・・・そう、近寄れない。二人を包んでいた気流は、既に暴風にまで変化していた。ヘタに近寄ろうものなら、それだけで致命的なダメージを負うであろう。今はもう、中にいるギルガメッシュと、わかめだけが頼りだ・・・・。

「ぬぬぬぬぬぬ・・・・・!!!」
「・・・・・・・・」
「ひ、ひいい・・」
「・・・・・おっ、おいわかめ。今奴は動けんぞ。チャンスだ、攻撃を加えんか!」
「や、やだ・・。殺される~~~~!!」
「・・チッ」

524 名前: Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/21(火) 16:45:40

密着したまま、両者何の動きも見せず、時が流れる―――――。
唯一、この沈黙を破ることが可能な状況にあるわかめだが、本人はあまりの恐怖のために、身動きできずにいた・・・。
無理もない。前門の虎ならぬ、前方にフリーザ。後門の狼ならぬ、後方に英雄王。人の域から大きく外れた存在に挟まれて、彼は逃げ道がないのだから。

      • この状況に痺れを切らしたベジータが、ずいと前に出た。

「・・・クソ、このままじゃあ埒が明かんな。もういい、このオレ様が連中もろとも吹き飛ばしてやろう」
「やめろベジータ!あ、あの二人が何とかしてくれてるから、オレ達こうして無事でいられるんじゃないか!」
「そうです。ここは様子を見るべきでは」

        • ベジータの言葉に動かされたのか、長かった膠着状態が遂に解かれた。二人・・・・いや、三人とも大きく後方へ跳び、間合いを広げた。・・・・・ギルガメッシュに抱きかかえられたわかめは、半分失神していたが。

「・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・」
「・・・・・・」
「は・・・ハッハッ。勝てるぞ・・・・。我一人では少し苦しいが、全員が力を合わせれば、何とか勝てる・・・・。覚悟するがいい。貴様はもう包囲されている」
「・・・・・・」

体力の消費こそ一目瞭然だったが、だが・・・・全く手の出ない相手ではないことだけは解かった。苦戦こそするだろうが、これなら勝てるかもしれない・・・・。

「・・・セイバー、これってつまり・・・」
「―――ええ。チェック・メイトです」
「いいぞ・・・・あと少しで、今までオレをこき使いやがったフリーザを倒せるんだ・・・オレはサイヤ人の王子だ!」

この勝負、見えた―――――――!

「・・・・・・いいでしょう。『このまま』では少し苦戦しそうだ。・・・光栄に思いなさい。私がこの姿を見せることなど滅多にないのですから」

―――――――!?
心臓が、震える。まさか―――――――彼の底は・・・・。

メキメキ・・・・・・バキョッ!

「・・・・・・ハッハッハッ。鎧を砕いて身を軽くするのが貴様の新しい姿か。これはお手軽でいいではないか。筋肉だけで鎧を砕いたのは驚いたがな?・・・・もっとも、我は手加減などせんが」

違う。違う違う違う。
第六感が警鐘を鳴らす。ハッタリでは断じてない。これは―――――地獄の封印だ。

「ギルガメッシュ!逃げなさい!!!」
「ん?」
「―――――かあっ!!!!」

メキョッ!

それまで子どものようなサイズだったフリーザの上半身が、まるで風船に空気を入れたかのように膨らむ。何倍にも。

「―――ぃぃぃっ!!!??」
「早く逃げなさいっ!!!ギルガメッシュ!!封印が解かれる前に!!!」
「バカを言うでない!貴様も王ならわかるであろう!王が他の者を残して逃げられるかっ!!!」
「・・・・クソッタレ。奴の潜在能力を良く見るんだ・・・・・・。畜生!怪物め!!」

ボコッ!ボコッ!メキメキメキ・・・・・

今度は足が大きく伸び、腕が太く、それまで横を向いていた角が直角に曲がり、天を指す。そして―――――残っていた首を、亀のように伸ばす。
―――――変身は完了し、ここに大きな巨人が誕生した。

「・・・・・・・ふうっ、待たせたな。へ、へへ・・・・気をつけろよ、今のオレは先程と違って甘くないぞ」



フリーザの矛先は

1、クリリンに向いた
2、セイバーに向いた
3、わかめに向いた
4、士郎に向いた

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最終更新:2007年08月21日 23:14