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578 名前: :Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/22(水) 21:34:03

(・・・・いや、界王様。オラはこのままここに居る)
(なっ、何故じゃ悟空!?このままでは・・・・あいつら殺されてしまうぞ!?お前見殺しにする気か!?)
(ちげぇよ界王様。見殺しじゃねぇ・・・・・まだ戦える奴がいる。・・・・すげぇよ、そいつ。まるで影のように行動してやがる。フリーザの奴、全く気づいてねぇ・・・)
(だ、だ、誰じゃ、そいつは??)
(さあ・・・顔まではわからねぇ。気はみんなの中でも特に小せぇんだけど・・・そいつが何とかしてくれる予感がするんだ。確信はねぇけど・・・・・でも、そんな気がしてくる)
(力は弱いのに、この最悪の局面を打破できるというのか?・・・・・ふーーーむ、わしにはとてもそうとは思えんが・・・。相手はフリーザじゃぞ?)
(でぇじょうぶさ・・・まだあいつらは負けてねぇ。もしやばくなったら、オラが助けに行く。それまでオラは回復に専念させてもらうさ)


――Interlude out.



「さて、これで終わりか。――――クックッ・・・。つまらないよ、お前達。もうオレの気も済んだことだし・・・ベジータをいたぶった後、この星を破壊して盛大なフィニッシュを迎えるとしようか」
「・・・・・・」

―――――動けない。
たった一発。―――たった一発攻撃を受けただけで、微動だにできない。出来ることならば、いやらしいしたり顔で笑う奴をたたっ斬ってやりたいが、それぞれの関節は止まり、ピクリとも回らない。しかも何処にいったのやら、握っていたはずの剣は、掌から消えていた。

―――――――――また、私は負けた。

あの時、フリーザ共が行った虐殺を止められなかったこと。――――悔しかった。力なき自分が悔しかった。守れない、弱い自分が悔しかった。だから・・・・それを克服するために、シロウから鞘を受け取り、最長老殿から力をいただいたというのに・・・・。
最長老殿・・・・。デンデが言ったことが本当だとすれば、彼はもういない。大勢の子を殺されたまま・・・・無念を抱えてお亡くなりになった。せめてその無念を晴らすのが私の役目と思い、フリーザに戦いを挑んだのだが・・・・結果はこのザマだ。
――――――無理なのだ。そもそも、宇宙一と言われているフリーザに、戦いを挑むべきではなかった。
後悔。・・・・・死ぬのは怖くない。ただ・・・皆を巻き添えになどしたくないだけだ。かつて滅んだ国を思い浮かべる。・・・・死ぬのはあくまで私だけで良いのだ。―――――ふふ、彼が聞いたら烈火の如く怒るだろうが。

―――――彼。
不覚だった。サーヴァントならば・・・・まず真っ先に己の主のことを案じるべきなのに・・・。

唯一動く目を、キョロキョロ動かす。
視界には映らなかったが、だが・・・・先程から誰かが私に喋りかけていたのを、聞き取ることができた。

「――――イバ・・・・・セ――――・・・――――セイ・・・・―――――セイバー!!!」
「うぐっ!・・・・う、あ・・・シロ―――――」
「セイバー!しっかりしろ、セイバー!!!まだ俺達は・・・・地球へ帰るっていう、大仕事が残っているんだぞ!」

――――シロウ・・・。いないと思ったら、私のすぐ傍まで来ていたなんて。・・・・フフ、灯台下暗しとはよく言ったものだ

「立つんだセイバー・・・・。君は強い娘だろう!?」
「シロウ・・・・・うっ、でも、私には・・・・力が・・・力が、ない・・・・」

剣は消え、鎧は砕け、骨なんて体中グシャグシャだ。私はもう騎士ではない。ただの―――――無力な小さき少女。もう私は何も・・・・守れない。

「・・・・俺が言ったことを忘れたのか?『セイバーが他の誰かを守りたいって心を忘れないのなら、君はまだまだ強くなれる』。――――俺は決して誇張で言ったつもりはないよ。・・・だって君は、今までそうやって強くなってきたんじゃないか!!!なのに・・・・こんな程度で倒れるなんて、マスターである俺が許さないからな!立て・・・・立って戦え!セイバー!」

そう言って。――――彼は、気づかぬ内にどこかへ飛んでいった鞘、そしていつの間に投影したのだろう、勝利すべき黄金の剣(カリバーン)を差し出してきた。

「取るんだ・・・。セイバーが手にする剣は俺が作る。鞘だって、落としたら俺がいつでも拾って持って来てやるさ。手にすべき力は俺が何とかする。だから・・・・・戦え、セイバー!!!」

579 名前: :Fate/Ball TM ◆QWcajfuhO. [sage] 投稿日: 2007/08/22(水) 21:36:56

―――――彼は私の鞘。剣よりも大事な・・・生涯手放すことなど出来ぬ、至高の鞘。
骨が砕けた手を執念で持ち上げ、迷わず鞘を受け取る。―――――ズタズタの体が再生されていく。体は発熱し、ないハズの力がどんどん増していく。・・・・・そして、完璧に回復した腕で、シロウから勝利すべき黄金の剣を受け取り、力強く握り締める・・・。

「ご迷惑をお掛けします、シロウ・・・。あなたのお陰で私は―――――戦える!」
「・・・うん。――――頑張って来い!」

激励を微笑で返す。
そして―――――前以上のパワーを纏い、フリーザ目掛けて突進していく。

「フリーザッ!!!」
「何っ!!!?」

ザグッ・・・!

油断していたのであろう・・・。奴は絶好の隙を見せてくれ、私の一撃を喰らった。喰らった場所は・・・・尻尾。フリーザの長い尻尾を斬りおとしてやった。

「ぐお・・・・ぐおおおおおおおお!!!!!きっ、貴様ああああっっ!!???」
「まだだっ!フリーザッ!!!!」

返しの剣で鋼鉄の皮膚を十文字に斬りつける。・・・・傷は決して深くはないが、しっかり斬り込めている・・・。奴は不死身などでは決してない・・・・!!

「おおおおっ、このっ、猿野郎!!!」
「――――ちっ!」

――――――――ぺたん

今まさにフリーザの一撃を喰らおうとした時・・・・・ワカメが奴の顔に当たった。そのワカメはまるで意思を持っているかの如くフリーザの顔にビッチリと貼り付き、はがれない。奴は慌てて顔をバリバリと掻き毟るが、ワカメはまるではがれる気配などなかった。

「へへっ、さっきのお礼だ!たんと味わいな!」
「あなたは―――――シンジ!?生きていたのですか!?」
「貴様~~~~!!!」
「ひぃ、ごめんなさい!?」

信じられない。彼はフリーザに腹を貫かれ、確実に死に到る傷を負わされたというのに・・・・。
彼の腹を見てみるが、先程までポッカリと空いていた穴が消えている・・・。もしや・・・・・そんなことが可能な人物は一人しか思い当たらない!

「―――――やはり。デンデ・・・・!」

わかめのすぐ傍に、デンデが隠れていた。・・・傷を治せる能力など、今この場では彼しか見当がつかない。まさか彼ほどの幼子が、勇気を出して助けてくれるとは―――!
それに・・・わかめが投げた、あのワカメ。いくら柔らかい海草といえども、フリーザにかかれば一瞬で破られるだろう。ワカメがあれ程の強靭さを持つことなどあり得ない・・・。――――ならば心当たりは一つ。

「・・・・・全く。人が苦労しているというのに、こそこそ隠れているだなんて・・・・。お礼なんて言いませんよ?」
「・・・・ウフフ、構わないわ。だって、せっかく受肉した直後に死にたくないもの。――――私は生きるわ。生きて地球に帰ってみせる」
「ええ。出来ることならば私達全員で、ですがね」

デンデが倒れた皆の傷を癒して回っている。
          • まだまだ私達は戦える。まだまだ私達は強くなれる。・・・・・でしたよね、シロウ―――――!

「あれじゃ僅かな時間を稼ぐのがやっとよ。・・・・早く止めを刺してちょうだい」
「わかってます」

全身の魔力を、シロウから貰った剣に通わせる―――――。標的は、フリーザ。

「――――――勝利すべき黄金の剣(カリバーン)!!!!」



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最終更新:2007年08月23日 13:08