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84話「白夜」までの仮説。
◎第1話は最終回、または最終回の後の話
この作品は(1)回想、(2)全体がループという構造になっている。
ナレーションはアルミンの声を担当している井上麻里奈さんなので、アルミン(レイス)の回想と見るのが妥当か。
実は、第1話は時系列がバラバラ。
シーン毎に3つの時間帯に分かれており、「ラスト」→「ラスト前/最初」→「過去」という順番になっている。
(1)第1話冒頭
最終回の後のラストシーン。
真の最終回。
超大型巨人となったエレンが壁を襲い、二千年後の少年エレンを見る。
(2)調査兵団の「顔の見えない巨人」襲撃シーン
上記①の前のシーン。または、この物語が動き出す最初のシーン。
A:上記①の前のシーンの場合
「鎧」を持つ無知性巨人エレンが、モーゼス・ブラウンを食べて知性化する。
この後、超大型巨人となって壁を襲撃し、①第1話冒頭に続く。
B:物語の最初のシーンの場合
「鎧」を持つ無知性巨人ブラウンが、モーゼス・ブラウンを食べて知性化する。
この後、長い紆余曲折と苦難を経て、③漫画本編に繋がる。
③漫画本編
上記②の前のシーン。
「いってらっしゃい」以降は、実はエレンが死ぬ時に見ている回想、走馬燈である。
つまり、「いってらっしゃい」と言っている?人物がいる方が現実である。
ただし、この走馬燈を見ているのがエレンかどうかは不明。
レイス家の地下室で見た記憶映像の例もあるので、外部に流出した記憶や夢を、他の人物が見ていることもあり得る。
エレンが巨人となるときに一度死ぬ。
その後、エレンは巨人のうなじの中で記録通りに完全再生されるが、その際エレンの脳にエレン自身と全人類の記憶データが高速ダウンロードされる。
この今までの自分や全人類の記憶が脳内で映像化されたものが、③漫画本編である。
いわば、この漫画は死の瞬間に見る走馬燈であり、エレンが自分の人生を追体験しているようなもの。
漫画では時折、時間が飛んだり、戻ったりする描写があるが、これはエレンや全人類の記憶をエレンの脳が関係するシーンだけを編集した映像を見ているから。
エレンが別の場所にいて見ていないはずのシーンや、知っているはずがないシーンが出てくるのは、世界や全人類の記憶があるため。
世界や全人類の記憶を総合しているため、世界や別人の記憶データによって、エレンの走馬燈は俯瞰的にすべての状況を再現できる。
エレンは、死と再生の狭間で「神の視点」を持ち、「神しか見れない風景」を見ているのである。
◎第1話冒頭の超大型巨人はエレン(またはアルミンやミカサ)
だから、1話のタイトルページで、エレンと超大型巨人の目線が合うようにレイアウトされている。
エレンと超大型巨人のアップのコマが並んでいるのは、「外見は全く違うがどちらも同一人物だよ。これが分かるかな?」という、漫画制作チームから読者への挑戦状。
同一人物たちが、壁を挟んで内と外で対峙しているというのが演出のキモ。
※超大型巨人は、エレン、アルミン、ミカサなどが合体した存在である可能性もある。
◎「二千年後の君へ」とは、超大型巨人となったエレンが、目の前にいる二千年後の自分たちに語りかけているセリフ
超大型巨人となる直前のエレンたちのセリフでも可。
◎謎の少女(少年?)を食べ、その能力でループ
この作品では、謎の注射液で巨人化し、巨人化能力者を食べると、その巨人化能力を奪うことができる。
私の仮説では、この作品は疑似ループしている。
・パターン(1)世界全体が創造・再生されている
人々の記憶も、世界の状態も、セーブポイントに戻されて再スタート。
これが記憶操作の正体の一端。
記憶を操作されているのではなく、世界や肉体ごと、過去のある時点に戻されている。
そのため、世界が再生されると、セーブポイント以後の経験は「最初から無かったことになる」。
子供がアドベンチャーゲームをセーブポイントからやり直した時、ゲーム中のキャラクターには、セーブポイント以後の経験値も時間経過も「最初から無かったことになる」のと同じ。
いわば、ゲーム中のキャラクターは、「成功した選択肢」しか認識できない。
これが、作中の出来事が非常に短期間である理由。
18巻第72話「奪還作戦の夜」で、コニーの「3か月前・・・固定法整備のあの日だよ」との発言に、多くの読者が『今までの話はそんなに短期間だったのか』と驚いたが、これは「作中の展開は選択成功プレイだけをつなげたものだから」。
簡単に言えば、トライアル&エラーの部分が、漫画からはすべて削除されているのである。
いわば、読者も、作中のキャラクターも、ノーミスプレイを見せられているようなものである。
そして、どれほど失敗してもセーブポイントに戻されてしまう作中のキャラクターたちにとって、トライアル&エラーの部分は絶対に知覚できない。
なぜなら、トライアル&エラーの部分は、すべて「最初から無かったことにされている」からである。
・パターン(2)同じ人々が住む壁が複数存在している
どの壁にもジャンやコニーやサシャたちがいる。
チェスの駒が、どれも同じ種類、同じ数であるのと同じ。
人々の基本的な性格や行動は、どの壁でも共通。
ただし、国や時代などの設定が異なり人々の人生も少しずつ異なる。
・パターン(3)上記の複合
この作品では、ライナーの「鎧」、「ヨロイ ブラウン」の注射など、巨人に様々な能力が割り当てられている。
しかも、それらの能力は、
(1)うなじにパイロット(意志)が存在しない無知性巨人になって、能力者を食べてその骨髄液を経口摂取
(2)巨人化能力者が人間形態のまま、別の能力者の骨髄液を注射で体内に注入するか経口摂取
など、いずれかの方法で獲得することができる。
そして現在、「三重の壁を築き、人々の記憶を改竄」(16巻第64話「歓迎会」ロッド・レイス卿の発言)することのできる「始祖の巨人」の存在が確定している。
この「始祖の巨人」は、「すべての巨人の頂点に立つ存在」「無敵の力を持つ巨人」だと、ロッド・レイス卿は説明している。
これらの事実からわかることは、「巨人化能力者は、他の能力者を食べる(骨髄液を体内に取り込む)ことで、その能力を奪える」ということ。
そして「始祖の巨人」の力は、私の仮説でいう疑似ループの能力に相当する。
ということは、冒頭の顔を隠された「いってらっしゃい」の少女?は「始祖の巨人」ではないだろうか。
エレン(またはエレンの中に宿る何者か)が、選択失敗でバッドエンドを迎えてしまった世界をリセットするために、少女?を食べて「始祖の巨人」の疑似ループ能力を奪う直前の映像ではないのかとも考えられる。
また、「いってらっしゃい」というセリフから、少女?がエレン?よりも年長者である可能性や、エレン?と親しい関係である可能性などが考えられるが、上記の仮説が正しいと仮定した場合、少女?は自分が食べられることを納得し、承諾していたということになる。
少女?の「いってらっしゃい」というセリフは、自分のループ能力でもう一度過去に戻ってやり直してくれ、という意味だと考えられるからだ。
つまり、少女?は巨人の能力を知っており、エレン?が自分を食べる目的を理解しており、同時に、その目的を正しいことだ考えていたということになる。
また、少女?の顔が隠されていることから考えると、その正体はすでに作中に登場している人物であり、物語に深くかかわっている人物である。
顔を隠しているのは、顔を描くとすぐにその正体が読者にバレてしまうからだ。
これは冒頭の顔の見えない巨人と同じである。
冒頭の巨人の顔が隠されているのは、この巨人の正体がライナー・ブラウンまたは鎧の巨人であり、顔を描くとすぐにそのことがバレてしまうからだ、というのが、現時点での私の仮説である。
たとえばカルラの可能性も考えられる。
カルラの言動は、まるで最初から巨人の襲撃など、自分たちを襲う悲劇を知っていたかのようにも見える。
第1話でエレンとミカサが家に帰った時、グリシャのセリフ「おかえりなさい」が、まるでカルラが言っているかのように配置されていること。
カルラの「遅かったのね 二人とも」、エレンの「イヤ・・・まぁ・・・・・・ 色々あって・・・」という会話が、ループを思わせるセリフになっていること。
現時点で私の考えている「少女?の正体の第一候補」は、アルミンである。
少女?に「いってらっしゃい」送り出されているのはミカサなのかもしれない。
私は、何らかの条件を満たすと、巨人化能力者は食べた人間の容姿に似ると考えており、「ミカサの外見をした少女?」を食べたことで、今のミカサの姿になった可能性も想定している。
たとえば、この時のミカサはユミル巨人(かぐや姫。フリーダの本の巨人)の姿かも知れない。
この作品全体が「実は冒頭の少女?の回想」なのだとすれば、アニメ版のナレーションから考えても、少女?はアルミンだというのが妥当ではないかと思われる。
そして、84話「白夜」で、アルミンが巨人化してベルトルトを食べたことにより、巨人化能力者となって超大型巨人の能力を獲得した可能性が出ている。
ただし、自在に巨人化したり、超大型巨人の能力を使えるかどうかは、今のところ不明である。
もしも前述の仮説が正しければ、今後アルミンは「始祖の巨人」の力を得るか、それとも最初から「始祖の巨人」の力を持っていることになる。
なお、「白夜」というタイトルの意味について、現時点での思い付きをメモしておく。
白は百から一を取った字であり、そのため白寿といえば99歳を指す。
つまり、「あとひとつフラグが足りなかった、(タイトルつながりで)作戦成功条件をクリアできなかった」という意味かもしれない。
ちなみに、「白」の成り立ちは「頭蓋骨(白いから)」「どんぐりの実」とされる。
また、百は「無数に」「たくさん」という意味も表す。
白夜は地球の自転軸が傾いているため、極点に近い地域で起きる、夜になっても薄明るい or 太陽が沈まない現象である。
太陽はこの作品の重要な要素の一つなので、この点にも意味が隠されていると思われる。
無数のループを経て蓄積されたエルヴィンの経験を指すのかもしれない。
土地に関するヒントという可能性もある。
白夜の起こる地域、または白夜が起きる土地と何らかの共通点があるというヒントになっているのではないかという考え方である。
なお、「夜」という字の下部の右半分(点を囲んでいる部分)は、「月」の象形文字である。