第86話「あの日」考察(6)内通者フクロウと王の裏切り ※ネタバレ注意!!

※最新話のネタバレや考察自体がお好きでない方は絶対に閲覧しないようお願いいたします。

※以下の内容には『進撃の巨人』や『ワンピース』に関するネタバレ考察が含まれるため、お読みになった場合、今後作品を楽しむ喜びを損なう危険があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。

※作品の性質上、現実の歴史、戦争、人種差別、国際情勢、等々に触れる箇所があります。人によってはショックを受ける内容もあるかも知れません。

※また、作中の描写だけでなく、作り手の意図や傾向、自分ならどうするかなど推測も交えて考察しておりますので、不快に感じられる方は絶対に閲覧なさらないで下さい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※以下の情報は、作品を純粋に楽しむ喜びを損なう危険性が非常に高いと思われます。繰り返し念を押させていただきますが、閲覧は自己責任でお願いいたします。

 

※ネタバレを読みたくない、先入観を持たずに『進撃の巨人』を読みたい、楽しみたいという方は、ここから先は読まずに、引き返してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『別冊少年マガジン』2016年11月号の『進撃の巨人』第86話「あの日」で、マーレの政府内に、エルディア復権派を支援していると思われる内通者「フクロウ」の名前が登場します。

ここでは、その内通者フクロウについて考察します。

 

 

・・・しかし、86話の考察で「○○の正体は~」という内容で書くたびに、ブラウザが落ちたり、PCがフリーズしたりして、何度も書き直す羽目に。

呪われているんでしょうか。

 

 

 

 

 

◎フクロウの正体 すでに指摘済み

 

私はすでに、『白と黒の謎 ネアンデルタール人とクロマニョン人の争い』(最終更新日:2015/03/03 (火))で、レイス家を「フクロウ」にたとえています。

 

>キーワードは「人類」と「争い」である。

>しかも、片方が人類全体を消滅させられるほどの争いという事になる。

>作中において、ライナーたちは当初、壁内人類の全滅を狙って壁を破壊している。

>これは、壁内人類にとっての種族全体の運命をかけた争いである。

 

>では、現実の人類にとって最も深刻、かつ最大の”争い”とは何か?

>私は人類最大の争いとは、「ネアンデルタール人とクロマニョン人の”人類”の座をかけた進化の争い」だったと考える。

>争いとは、現代のようにネアンデルタール人とクロマニョン人が国に分かれて戦争をするという意味ではなく、この場合は「どちらが淘汰され、どちらが生き残るか」という、生物の進化上の命題を指す。

 

>たとえば、フクロウの目のレイス家はネアンデルタール人の純血種、または最も濃い血筋。

 

 

私はロッド・レイス卿を見たとき、即座にフクロウを想起しました。

レイス家はフクロウをモチーフとしてデザインされていると、直感したのです。

したがって、私は内通者フクロウを、レイス家だと考えます。

 

 

 

 

 

◎フクロウは二重スパイ

 

同時に、私はレイス家がマーレと内通した二重スパイであった可能性も考えています。

これなら、フリーダの言動(私達は罪人、柵の外に出てはいけない)も、マーレやジークが壁内の基本的な情報を持っていたことも、ジークがレイス王のことを知っていたことも、すべて説明できます。

マーレと内通しているのがレイス王本人なのですから、マーレが壁内の情報を持っているのも当然です。

(ウーリ、アルミンの「握手の伏線」から、レイス家がマーレの王家という可能性もある)

 

そして、壁中人類が外に出ることを禁止していたことも納得できます。

マーレと接触しないように、そして戦争にならないようにするためです。

私は現在、145代フリッツ王の思想が、「自分の逃亡による戦争回避=平和の実現」だったのではないかという仮説を立てています。(このフリッツ王の考察は別項で)

 

 

 

 

 

◎フクロウは”罪人” 「平和条約」仮説

 

そのフリッツ王の代理であるレイス王が、フリッツ王を裏切ったのか、それとも最初からフリッツ王に指示されていたのかは分かりませんが、マーレと交渉し、すでに作中でも言われているように「フリッツ王は始祖の巨人の力を使わない。その代わり、壁には一切干渉するな」という条約(=契約)を結んでいたとします。

この場合、レイス家は敵国と内通している裏切り者であり、罪人です。

しかし、壁内の平和を実現しているのも、レイス家です。

レイス家のプレッシャーは相当な物でしょう。

 

 

 

 

 

◎エルディアの敵はエルディア人

 

さらに、レイス家が罪深くなる設定を付加します。

 

たとえば、レイス王とマーレが、上記のような一種の和平条約、あるいは相互不干渉条約を結んでいたとします。

この場合、レイス王は何を一番恐れるでしょうか?

実は、「マーレ国内の、マーレに不満を持つエルディア復権派の暴発」なのです。

これは条約違反と受け取られ、レイス王に不信感を抱いたマーレが、エルディア復権派の暴発を口実にして、壁に侵攻してくる危険があります。

 

皮肉なことに、今は壁の内側だけになってしまったエルディアの存続を脅かすのは、もっともエルディアに忠誠を誓うエルディア人なのです。

現代風に小難しく言えば、「国民の正当なナショナリズムは、政治的安定を損なうがゆえに圧殺される」のです。

 

 

 

 

 

◎エルディア復権派粛正計画

 

エルディアのほうから条約を破ったと思われてはならない。

疑われることも避けなければならない。

 

このようなエルディアの存続を危険にさらす「一部の跳ね上がり者(←北朝鮮や中華人民共和国の常套句)を出さないようにするには、どうしたらよいでしょうか?

実は、「エルディア側が、自分でエルディア復権派を粛正する」ことなのです。

だから、レイス王はマーレと協力し、エルディア復権派が心の底で望んでいる「理想的なエルディアの姿」を描いた偽の歴史資料を捏造し、わざと流布させたのです。(ただし、捏造ではなく事実かもしれません)

 

 

 

 

 

◎工作員ダイナ・フリッツとグリシャ

 

レイス王の欺瞞情報に騙された「マーレに不満を持つエルディア原理主義者」が、ある程度組織化され、一定以上の人数になったらマーレ当局が逮捕して処刑する。

ダイナ・フリッツは、この欺瞞情報をエルディア復権派に真実だと思い込ませるための工作員です。

(ただし、ダイナがどこまで真実を知っているかは分かりません。今のところ、本人も裏の事情を知っていたように見えますが、ダイナも騙されている可能背があります)

 

せっかく集めた反乱分子なのに、今までの欺瞞情報に疑いを持ち、逃亡されたら元も子もありません。

事実、グリシャの資料解読は粗雑で、一時の熱狂が覚めれば、不安や疑問を感じる人間が必ず出ただろうと思われます。

反乱分子には、疑いを持たせず、逮捕の瞬間まで夢を見させなければならない。

彼らが欺瞞情報を絶対に信じてしまうような「ダメ押し」、それが彼らが盲目的に信じる王家のダイナ・フリッツです。

 

つまり、ダイナ・フリッツが来たということは、「エルディア復権派壊滅作戦」が最終段階に入ったという証(あかし)。

そして、マーレに感化された我が子ジークによって、あるいは別の情報によって、グリシャもダイナも、エルディア復権派まるごと逮捕されてしまいます。

エルディア復権派を逮捕させたのは、彼らの信じたエルディアの王だったのです。

 

こうした事情を、グリシャが知ってしまったとすれば、レイス家襲撃でグリシャが怒っていたのも説明できます。

自分の同志たちをマーレに売って処刑させたのが、自分たちの信じたエルディアの王(?)だったと知った、グリシャの絶望と怒り。

グリシャはフリーダに、「この裏切り者め、売国奴め、エルディアの面汚しめ」と叫んでいるのかもしれません。

 

 

 

 

 

◎ネタばらし 私の歴史再現説

 

さて、私は「『進撃の巨人』は日本の歴史を再現している」という仮説も立てています。

上記の「エルディア自身がもっとも強い愛国心を持つエルディア人を粛正した」という仮説ですが、実は、これも日本史上のある事件と同じなのです。

それは、かなり有名な事件です。

 

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最終更新:2016年11月03日 22:25