※以下の内容は、単行本~最新話までのネタバレを含んでいます。最新話のネタバレや考察自体がお好きでない方は絶対に閲覧しないようお願いいたします。
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※また、作中の描写だけでなく、作り手の意図や傾向、自分ならどうするかなど推測も交えて考察しておりますので、不快に感じられる方は絶対に閲覧なさらないで下さい。
ウトガルド城の「ニシンの缶詰」の意味(2) ※ネタバレ注意!!
アニメ2期、第29話「兵士」に登場した酒瓶の文字を解読しました。
(※2017年5月1日 完全解読終了)
●上段の文字
「SCOTCHWHISKY」
↓
「スコッチウイスキー」
●中央
「CRIMSON」
↓
「クリムゾン」
●下段の文字
「SI○○○○M(W?)A○○」
↓
「シ~?」
※2017年5月1日追記
おそらく「SINGLE MALT」→「シングルモルト」
字数も、予想した英字の位置も合っているので、ほぼ確定と見ていいでしょう。
・シングル=単一の蒸溜所のみで作られたウイスキー(他の蒸留所で作ったウイスキーを混ぜていないという意味)
・モルト=ウイスキーの原料の大麦麦芽
・シングルモルト=一つの蒸溜所のみで作られた大麦麦芽100%のウイスキー
(※私の仮説「壁内人類は麦の奴隷」がここで関係します)
■参照
(最終更新日:2015/08/02)
第86話「あの日」考察(4)アニメ1話の鳥と「大地の悪魔」の正体 ※ネタバレ注意!!
(最終更新日:2016/10/30)
なぜここでウイスキーの酒瓶が登場するのか、その意味を考察します。
●命の水
ウイスキーの語源はラテン語の「アクア・ヴェテ(aqua vitae)=生命の水」です。
(※これは『進撃の巨人』のテーマや、北欧神話にも関わってきます)
●錬金術
これは、中世の錬金術師たちがつくった「生命の水」から始まったと言われます。
(※私の2期OP/EDの感想「錬金術」がここで関係します)
●葡萄酒(ワイン)
「アクア・ヴェテ」は、最初は「葡萄酒」を蒸溜したものでした。
(※私の仮説「壁内人類はブドウ」がここで関係します。ただしニシンでもある)
●ウイスキーは18世紀までは無色透明。琥珀色になるのは19世紀から
「アクア・ヴェテ」は1300年代に入るとヨーロッパにも広まり、果実、トウモロコシ、大麦、ライ麦などを原料にした蒸留酒も作られるようになります。
後にスコットランド、アイルランドにも渡り、ゲール語で「ウシュク・ベーハー=Uisge beatha」(ウシュク=水、ベーハー=命)と呼ばれます。
この「ウシュク・ベーハー」が、ウシュクボー→ウスケボー→ウシク→ウスキー→「ウイスキー(whisky)」となりました。
重要なのは、次の事実です。
「ウイスキー」は最初、蒸溜したままの無色透明なお酒でした。
ウイスキーが樽で熟成させて琥珀色になったのは、ごく最近、19世紀からなのです。
(※私の仮説「壁内は技術を18世紀で止められている」がここで関係します)
●密造酒と月
その証拠に、「ジョージアムーン」という透明なウイスキーも販売されています。
原料はトウモロコシ。
密造酒をイメージしており、ジャムのような蓋付きの瓶に入っています。
熟成30日以内という短期熟成で、ほぼ蒸留したままの荒々しい無色透明のウイスキーです。
そして、「ムーン」は、密造酒業者を「ムーン・シャイナー(Moonshiner)」と呼んだことに由来します。
(※私の仮説「月に秘密がある」がここで関係します)
密造酒は「ムーン・シャイン(Moon Shine)」で、直訳すると「月の輝き、月光」。
たいていはウイスキーのことを指します。
(ほかにWhite Lightning、Skull Cracker、Mule Kick、Panther’s Breath、Happy Sallyなど)。
ムーン・シャインには、「ばからしい考え、戯言(たわごと)」という意味もあります。
違法なモグリの酒場は「スピーク・イージー(Speakeasy)」。
「酒税を取られたくないので、自家製のウイスキーを樽に詰めて山や洞窟に隠した」
「後で取りに行くと樽の成分で熟成されて琥珀色になり、味も香りも良くなっていた」
これが現在のようなウイスキーになった由来だという伝説があります。
●ゲルガーの酒瓶の意味
ゲルガーの最後のシーンで酒瓶から落ちる水滴は、透明には見えますが、夜でもあり、少量すぎて色が分かりません。(現実のウイスキーも少量だと透明に見えてしまう)
しかし、ヒストリアが消毒のために、ライナーの腕に酒をかけるシーンでは色を確認できます。
画面で見る限り、ちゃんと色が付いていますね。
色が付いているということは、このウイスキーは19世紀以降に作られたものです。
缶詰だけでなく酒も、壁内には存在しない19世紀以降の産物。
そして、スコッチとはスコットランドのことですし、CRIMSONという英語、ウイスキーという名称から、ウトガルド城に残された物資は現実世界と関係していると考えられます。
缶詰だけなら、ライナーが知っているのも分かります。
缶詰はナポレオンが戦争の携行食として開発を命じたものですし、おそらく戦争続きのマーレにも似たようなものが存在するでしょう。
しかし、「スコッチ」や「ウイスキー」、「英語」は説明が付きません。
したがって、現時点の情報では、「ユミルは現実世界に関係する人物」と考えるしかありません。
最後にもうひとつ、酒瓶の意味を考えてみます。
酒瓶と「さかびん」と読まずに、「さけびん」と読んでみましょう。
つまりこれは、「さけび(ん)」=「叫び」というシャレではないでしょうか(笑)
<まとめ>
●ゲルガーの酒瓶は「スコッチ・ウイスキー」である
●ウイスキーは錬金術の「命の水」が語源
●ウイスキーは最初「葡萄酒(ワイン)」を蒸留した酒だった
●その名称や英語から、この酒瓶は現実世界に関係する
●缶詰と合わせて、ウトガルド城の物資は壁内に存在しない19世紀以降の産物だと考えられる
・缶詰=戦争の携行食として19世紀に発明。ニシン(今まで「に死ん」だ人たち。15巻61話「回答」でのピクシス「大いに死んでもらったものです・・・・・・(多いニシンでもらったものです)」)。壁の象徴。
・ウイスキー=樽で熟成させて茶色になるのは19世紀から。それまでは透明な蒸留酒だった。原料はブドウ(神に踏みつぶされワインになる。合わせるとブシドウニン、武士道人?)から麦へ。人類の象徴。
・両方とも、私の今までの仮説で壁内人類を象徴する存在
●缶詰を知り、その文字を読めるユミルは現実世界と関係がある人物である(11巻ユミル「私にも色々都合があんだから」)
●酒瓶(さけびん)=叫び