第一話で、壁を破壊する赤い超大型巨人はサンタクロースで、これは『ワンピース』のパクリです。
『ワンピース』の赤髪のシャンクスのモデルの一つは「サンタクロース」であり、これを省略して「サンクス(=感謝、ありがとう)」、さらに言い換えて「シャンクス」にしたものです。
だからシャンクスの悪友?である道化のバギーの鼻は赤いのです。
サンタクロースの相棒、「赤鼻のトナカイ」だからです。
そして、サンタクロースがやってくる日はいつでしょうか?
クリスマスです。
つまり第1話「二千年後の君へ」はクリスマスなのです。
クリスマスはイエス・キリストの聖誕祭です。
同時にサンタクロースは子供の守護者であり、子供に贈り物をくれます。
日本語ではプレゼントですね。
ということは、超大型巨人は「子供達にイエス・キリストの誕生という贈り物をくれた」という事ではないかと思います。
つまり、『ドラえもん』のようなタイムパラドックスや世界改変を扱った作品と同じく、超大型巨人は”歴史”どおりイエス・キリストを誕生させるために壁を襲撃したと考える事もできます。
サンタクロースのモデルは聖ニコラウス。
彼は紀元270年頃に生まれたギリシャ人で、現在のトルコにあったローマ帝国のミラという小さな町の司教になったそうです。
聖マリアをサンタ・マリアと呼ぶように、聖ニコラウスもサンタ・ニコラウスと呼ばれ、これがサンタ・クロースになりました。
ナショナル・ジオグラフィックの『サンタの歴史:聖ニコラウスが今の姿になるまで ギリシャから北欧を経て世界に広まったサンタクロースの歴史』によれば、聖ニコラウスには2つの有名なエピソードがあります。
ひとつは娼婦を救う話。
若い頃の聖ニコラウスが、隣の家の三姉妹が貧乏で娼婦になりそうだったので、家に金貨を煙突から投げ込んだところ、その金貨が暖炉のそばで干していた靴下に入り、おかげで姉妹は娼婦にならずに済んだ、というエピソードです。
クリスマスにサンタクロースが煙突から子供のいる家に入り、靴下にプレゼントを入れるのはこのエピソードが元になっています。
何度か書いたように、娼婦は『進撃の巨人』の重要な伏線です。
私は、これを「神聖娼婦、神殿娼婦(ベイベロン、バビロン)」を暗示する伏線だと考え、「始祖ユミルは神殿娼婦として、性交渉や出産によって相手に巨人の力を分与した」と予想しています。
もうひとつは、肉屋に殺されて樽に塩漬けにされていた3人の子供を生き返らせて救う話。
これは「樽=壁」「塩漬けにされていた3人の子供=エレン、ミカサ、アルミン」という見立てだと考えられます。
ニシンの缶詰の伏線にも合致します。