アニメFinalのOPの秘密(2) 『少女革命ウテナ』 雨は天地の結婚

現在放映中のアニメ『進撃の巨人 Yhe final season』のオープニング(OP)が、アニメ『少女革命ウテナ』の挿入歌の曲調に似ていると言われています。

 

これはなぜかと言うと、「蓮(ハス)の台(ウテナ)の半座を分けて待つ」というのが『進撃の巨人』のテーマの一つだからでしょう。

※ 蓮の台の半座を分かつ(はすのうてなのはんざをわかつ)

 

「契りを結んだ相手を死後も待つ、来世でも待つ」という、強い約束と結びつきを表す言葉です。

 

「蓮の台(ウテナ)」は、作:小池一夫(コイケ・カズオ)、画:小島剛夕(コジマ・ゴウセキ)の劇画『子連れ狼』の終盤で重要な要素として登場します。

 

『子連れ狼』は、海外で有名になった最初の日本コミックだとも言われており、インスパイアされた映画も作られています。

 

 

ハスや蓮華(レンゲ)はエレンの名前が表す伏線でもあります。

 

また、このOPでは雨が降ります。

 

結婚は『進撃の巨人』の重要なキーワードですが、実は雨や霧は古来より「天地の結婚」と言われてきました。

 

雨は天と地を繋ぐ架け橋というわけです。

 

漫画で、ジークがリヴァイを巻き込んで自爆した時、雨が降って無垢の巨人が芽生え、自分の腹を裂いてその中にジークを入れて復活させるシーンがあります。

 

「腹を裂く(サク)」と「花が咲く(サク)」がシャレになっているのでしょうか。

 

キノコの胞子は空中に散布され、空に向かって上昇して雲となって、やがて雨となって地上に降り注ぎ、再びキノコとなって生まれます。

 

ジークの体もキノコの菌糸や子実体なので、雨に含まれる胞子と無垢の巨人の菌糸で修復されたのではないかと思います。

 

そして雨が重要な役割を果たしていると思われるのが2巻のミカサ誘拐事件でしょう。

 

ギリシャ神話では好色な全知全能の神ゼウスが黄金の雨となって乙女の部屋に侵入し妊娠させるという話があります。

 

この時も雨が架け橋となって、天の雲から神が降りてきたのかもしれません。

 

そして、ミカサを完全に支配するためには理性が邪魔でした。

 

理性があると合体しにくいため、まず理性を吹き飛ばし、本能だけで動く状態に為なければならないのです。

 

この設定は永井豪『デビルマン』が反映されたものです。(アッカーマン→アクマ。合体攻撃の副産物=逆に支配された。サシャのイモ半分事件→アクマと人間のハーフ)

 

だからミカサ母を殺し、ミカサを命の危機に追い込み、「戦え」という命令で闘争本能だけにしてミカサを完全に支配したのではないかと、私は考えています。

最終更新:2021年03月01日 03:11