アニメでは最初にエレンの母カルラがダイナ巨人に喰われるシーンがエレンの夢で登場します。
ここから私は、「アニメは漫画の後の話」だという可能性があると考えています。
つまり、こういう順番です。
⓪漫画版のひとつ前:バッドエンド
バッドエンド。主人公とヒロインの逃亡で世界滅亡(『シュタインズゲート』の無限サイクリング)。PCゲーム的な終わり方。
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①漫画版:バッドエンド
再びバッドエンド。第1話でエレンが見た夢は「前のバッドエンドの記憶」。2巻のウソ予告「オレ達の戦いはこれからだ!!!」となる。週刊少年ジャンプ的な終わり方(打ち切りという「最後まで見られない」終わり方。ゲームのバッドエンドもその後の展開を見られずに終わる)
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②アニメ版:トゥルーエンド(真のエンディング)
エレンが再び最初からプレイ。第1話でエレンが見た夢の一部は「漫画版以前のカルラ死亡映像の記憶」。アニメ版で初めてトゥルー・エンドになる。週刊少年マガジンあるいは週刊少年サンデー的な終わり方?(『あしたのジョー』『巨人の星』のようなやりきった主人公が退場する終わり方。『タッチ』『らんま1/2』のような日常に戻る終わり方。等)
これなら、漫画とアニメの冒頭で、エレンの夢の内容が違うことも説明がつきます。
また、漫画とアニメの違いで有名な例としては「アニの笑いの改悪」があります。
アニの正体が女型の巨人だと調査兵団に露見した8巻第31話「微笑み」で、追いつめられたアニは、エレン、ミカサ、アルミンに後悔、覚悟、緊張、抵抗を諦めない歯をむく威嚇、そしておそらくは破滅の予感が入り交じった複雑な笑いを投げかけます。
いうまでもなく漫画版で初めて”敵”の巨人の正体がバレる名場面ですが、アニメ版ではなぜかこのシーンを改悪し、アニが頬を赤らめて高笑いするという古くさい演技に変更されてしまいました。
アニはこの後、エレンの巨人に敗北し、父親との約束を思い出して涙を流します。
この涙は「森で女型の巨人が涙を流す伏線の回収」であると同時に、この涙によって「アニが非情な殺人者でなく一人の女の子である事やその健気さ」が示され、「背後にそこまでしなくてはならない何か重大な理由がある事」を読者に知らせる重要なアイテムです。
したがって、この涙を最大に生かすには、それまではアニの感情を抑えて、涙で感情が爆発するシーンとの落差を創る必要があります。
感情の起伏を抑えて涙との落差を大きくした方が読者を感動させやすいのですが、ここでアニに高笑いさせてしまうとアニが単なる興奮しやすい人になってしまい、涙を流しても読者は当たり前としか思いません。
これは明かな演出上のミスであり、「ヒストリア注射詐欺事件」と同じくエクスペクテーション・コントロール(読者、ユーザー、消費者の期待を裏切らないように制御する事)の失敗です。
そのため、(いくら設定上必要な変更とはいえ)せっかく読者の評価が高い名シーンをなぜ改悪するのかと、当時はネットでかなり批判されました。
これも、アニメ版と漫画版は別の話だという「設定上の要求」によって齟齬が生じたのではないかとも考えられます。
また、漫画版は朝鮮、特に韓国よりも北朝鮮のプロパガンダ要素が強いのに対し、アニメ版はチャイナのプロパガンダ要素がより強く押し出されています。(石榴(ザクロ)はチャイナを象徴する果物として習近平国家主席も演説で使用している、13番目の干支・猫(マオ)と毛沢東(マオ・ツォートン)が掛けてある、等)
『コードギアス』の1と2も似ており、2になると突然、中国を元にした国が主役のように活躍し始めるのですが、視聴率は逆に急減してしまいます。