『機神兵団』は山田正紀の小説で、『進撃の巨人』全体の元ネタと言える作品。
『機神兵団』はいわゆる架空戦記物とスーパーロボット物が融合したSF冒険活劇小説で、大型マルチプロジェクトと銘打ってアニメ化および漫画化されています。
『機神兵団』コミックススペシャル第1巻の奥付には、1994年2月20日初版発行とあります。
掲載誌は徳間書店の『少年キャプテン』。
漫画版は週刊少年サンデーでデビューし、あさりよしとおや園田健一のアシスタントを経験した岡昌平が担当。
(『少年キャプテン』にはあさりよしとおの『宇宙家族カールビンソン』も連載されていた)
岡昌平は怪物揃いの漫画業界でもトップクラスの技術を持っているらしく、プロ漫画家のツイッターなどで時折そのような内容の書き込みが見られます。
(『新世紀エヴァンゲリオン』でエヴァンゲリオンなどをデザインした山下いくと等)
2021年現在から27年前の作品だが、様々な作品にアイデアが流用されている作品で、最近ではアニメ『スペース・ダンディ』の最終回がこの作品のラストを流用しています。
また、某漫画雑誌の編集部がテレビに登場した時、資料棚の一番前に『機神兵団』が置いてあったのは、一部漫画家の間では有名な話。
ちなみに、現在の漫画界に限って言えば、いわゆるループ物の初期の作品にあたります。
最初かどうかまではわかりませんが、最初期からループ物をもっとも多く描いてきた漫画家は手塚治虫でしょう。
それまでの漫画のループ物は「何度も同じことを繰り返し、解決策を求めてあがく」展開が多く、手塚作品では何らかの「罰」としてループさせられる輪廻転生思想を下敷きにした作品が多いですね。
(1970年『アポロの歌』、『火の鳥』など)
近作では『シュタインズ・ゲート』などがこのパターンにあたります。
『機神兵団』の場合は、「実は宇宙そのものが登場人物のうちの一人が創造したものだった」「実は宇宙は一瞬のうちに何度も創造と消滅を繰り返し、少しずつ異なる宇宙が無限に上書きし続けている」「作中で、主人公はその宇宙の発生と消滅の永劫の繰り返し、時間と空間の正体をアニメーションのように見る」「最初に戻って、現在につながり、ほんの少しだけ変化した…のかもしれない世界で終わる」というパターン。
あらすじ
「第二次世界大戦前夜の昭和十二年(1937年)八月十三日、上海の碑坊路(モニュメントロード)で大日本帝国陸軍 土岐一馬(トキ カズマ)中佐揮下の上海駐屯歩兵第十三連隊が正体不明の敵から襲撃され壊滅した。これこそが人類初の異種知性体(エイリアン)との戦闘、後にいう碑坊路(モニュメントロード)事件である。この時、人類は異種知性体の残した謎のパーツ、通称「モジュール」を入手。これを利用して巨大戦闘ロボット「機神(キシン)」を建造し、完全独立の対異種知性体秘密部隊「機神兵団」を創設した。そして昭和十三年十一月一日、満州で関東軍や馬賊を相手に暴れまわった伝説の”ひとり馬賊”「白蘭花(パーレーホー)」が機神兵団の旅順基地に侵入し、機神の一体「雷神(ライジン)」に乗り込んだ。白蘭花はなぜか乗った瞬間から”自分の体のように”雷神の操縦方法がわかり、誰も動かせなかったはずの雷神が動き出す。そこに異種知性体の攻撃が始まり、ついに機神兵団の戦いが始まる」
まず、機神(キシン)と巨人(キョジン)はよく似ています。
また『進撃の巨人』における巨人はウルトラマンだけでなく、巨大ロボットもイメージしています。
いわば機体に適合できた専用パイロットが搭乗するスーパーロボットですね。
進撃前半で「登場人物の数人が巨人だった」という展開が衝撃だったという読者が多いと思いますが、実は漫画版『機神兵団』のほうがずっと以前に「主役を含めメインの登場人物が実は機神だった」という展開を描いています。
これは進撃の前半の元ネタ。
ウソ予告の「巨人兵団」がネタばらしになっています。
(キョジン兵団→キシン兵団)
エレンがなぜか巨人になる方法を最初から知っているのと、白蘭花がなぜか最初から雷神を操縦できるのもよく似た設定です。
よく進撃が11年越しの伏線回収などで話題になりますが、『機神兵団』の第1話の伏線回収もそれぐらいのスパンだったはず。
やたらに「十三」が出てくるのも似ていますね。
進撃の場合は、北朝鮮の指導者の交代年数が、金正恩(キム・ジョンウン)委員長から「30年という事になった」(三重の壁→三十→逆に読むと十三→十三番目の干支→①子(ネズミ)、②猫→猫はチャイナ語でマオ→マオ・ツォートン(毛沢東)を指す隠語→マオ、あるいはMAOという言葉や名前をアニメや漫画に使用させる→現在の習近平国家主席は毛沢東になる事を目指していると言われる→習主席の任期が終わる6年後、すなわち2027年頃に日本の尖閣諸島あるいは南シナ海などへの侵略および台湾侵攻を強行する危険性が高い)のが影響していると思われます。
(以前から、進撃はその内容から共産主義(※)やチャイナや北朝鮮のプロパガンダ的要素が強く、キリスト教の素養がないと描けない内容なので朝鮮人が関わっているだろうと考察していたところ、妻を殺害したとして逮捕された別冊少年マガジンの初代班長(編集長)が朝鮮人である事が判明。雑誌や連載作品は編集長の影響を強く受ける。さらにその後に、『宇宙戦艦ヤマト』のSF考証で有名な作家「豊田有恒」がかつて週刊少年マガジンの”伝説の編集長”内田勝に韓国を薦めたため、講談社が韓国(朝鮮?)人社員を増やした事実も判明)
※戦前から、日本の共産党員、共産主義者には朝鮮人が多いのが特徴。少年マガジンはその傾向が強く、たとえば月刊少年マガジンは社交ダンス漫画を連載しているが、社交ダンスは共産党が広めたもの。徳田球一が社交ダンスの熱狂的ファンだったため。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E7%94%B0%E7%90%83%E4%B8%80
>「獄中18年」という経歴から共産党支持者から英雄視され、親しみやすい人柄で「徳球(とっきゅう)」のニックネームがあった一方、党内で「オヤジ」「徳田天皇」と呼ばれるような家父長的(親分子分的)指導体制であったという批判もある。特に、文化運動では、娘婿の西沢隆二の方針を支持し、〈ダンス至上主義〉といわれるほど社交ダンスを運動のなかにもちこんだ(その実態は徳永直の小説、『静かなる山々』にも描かれている)。
※社交ダンスの漫画が連載されている点、韓国・朝鮮人社員が多い点、および掲載作品の傾向(特に反日・反米傾向)から、少年マガジンは韓国、北朝鮮、共産主義、チャイナにシンパシーを感じる雑誌と考えられる。
wikiによれば、金正恩委員長は「指導者は30年で交代している」という”新しい設定”に合わせるために生年月日を変更しており、他にも、もともと金正「雲」(キム・ジョンウン)だったのを金正恩に改名したのだとか。
進撃が『機神兵団』をパクッているのなら、世界を創造したのはサシャ(サクシャ)に神と呼ばれたヒストリアか、アルミンあたりでしょうか。
私は、「呪われた歴史」などのキーワードから、訓練兵の上位10名や巨人化能力者は、歴史上の人物、国家指導者、王や皇帝、天皇などを表現しているのではないかと考えてきました。
進撃では黒髪と白髪(アニメでは金髪や栗色に)のキャラがおり、目の描き方も二重丸と黒目など明確な描き分けがあるので、最初に読んだ時から何か意味があるのだろうと思っています。
他にも、なぜ国や世代が違うのに似た人物がいるのか、巨人にも同一人物のようなデザインが多いのかなども謎が残っています。
エレンの進撃の巨人は、過去の九つの巨人を再生して戦わせていましたが、私は巨人は過去の人の想像力が生み出したコンテンツとその作者など関係者も表現しており、特に日本の特撮、アニメ、漫画が多いのではないかと見ています。
たとえば手塚治虫などの作者、ウルトラマンや仮面ライダーのような有名な作品を擬人化(?)したのが巨人ではないかということです。
そして、オカピ巨人は見た時に、『機神兵団』の漫画版作者、岡昌平(オカ ショウヘイ)の「オカ」から作られたのではないかと反射的に考えました。
前述のように、私はもともと、進撃は『機神兵団』を重要な設定に利用していると考えていたからです。