※ここには漫画『ONE PIECE』の最新話の内容を含むネタバレ考察が書かれています。ネタバレが嫌いな方はここより下の内容を読まないでください。
『ONE PIECE』巻百五を買ってきました。
そこでベガパンクについて今まで不思議に思っていた点を書いてみます。
Dr.ベガパンクは増え続ける自分の脳を切り離し、さらに自分自身を「本体(ステラ)」と6つの分身=「猫(サテライト)」に分けています。
この分身の中で、一人だけ怪しい奴がいます。
それはベガパンク06「欲(ヨーク)」です。
欲(ヨーク)だけ、命名法則が他のベガパンクと違うのです。
ベガパンクの猫(サテライト)たちは名前にそれぞれの性質を表す漢字一文字を与えられています。
猫(サテライト)たちの名前は、「漢字と読み方が一致していない」のが特徴です。
ご覧の通り、「欲(ヨーク)」だけが漢字の読み仮名「欲(ヨク)」から命名されているのです。
さらにもう一つ、「欲(ヨーク)」という名前について疑問点があります。
実は、ヨークは英語で「卵の黄身」という意味なのです。
スペルは「YOLK」。
舞台は「エッグヘッド島」。
つまり「卵頭島」。
「卵」の中に一人だけ「黄身」がいるわけです。
ならば、卵=エッグヘッド島の中心は「黄身=欲(ヨーク)」ではないでしょうか。
そこにルフィすなわちニカもやって来ました。
ニカの色は「白」。
実は「卵の白身」も英語で「ホワイト(WHITE)」なのです。
ニカはよく走っている絵で描かれていますよね。
「走る」は英語で「RUN(ラン)」です。
つまり「卵(ラン)」なのです。
(※実は他にも「ラン」の元ネタを見つけているのですが、ここでは書きません。セラフィムやイム様にも繋がるネタです。もしかしたら『ONE
PIECE』最大の謎の一つの元ネタでもあるかもしれません。)
第一、「悪(リリス)」が初めて登場した時に、「生物の”欲”は制御できない」と言っていますしね。
そのエッグヘッド島には海軍大将「黄猿(きざる)」が向かっています。
「黄身」と「黄猿」は繋がっているのかもしれません。
黄猿の船には五老星のひとり、ジェイガルシア・サターン聖が乗っています。
なぜ世界政府の最高権力者である五老星がエッグヘッド島に向かっているのか?
それは、「最高権力者でなければできないこと」をするためではないでしょうか。
たとえば「承認」や「条約締結」です。
「宣戦布告」は(議会制民主主義国では)国会の承認が必要ですが、天竜人や世界政府、この作品の海軍には当てはまらないかもしれません。
かつて日本は、「眠れる獅子」と呼ばれた大清帝国と戦争をしました。
「日清戦争(ニッシン センソウ)」(1894年)です。
戦争の主な目的の一つが、大清帝国の属国だった「朝鮮を独立させること」でした。
結果は「日本の勝利」。
この時、勝利した日本は大清帝国から台湾を割譲されますが、その統治引き継ぎの儀式のため、皇族が近衛師団とともに台湾に向かいました。
日清戦争の講和条約は、大清帝国の皇帝と、日本の天皇の条約という「世界で最も格の高い条約」です。
したがって、「天皇や皇帝本人か、その代理になれるくらい高位の人物」でなければ条約を締結できません。
だから日本からは皇族と、儀礼もできる天皇直属の近衛師団が台湾に向かったのです。
(※実際には、日本が台湾を受け取る前に、台湾を渡したくない大清帝国が時間稼ぎのために現地で反乱を起こさせたため、条約締結は船の上で行なわれました)
今回の五老星ジェイガルシア・サターン聖も、同じような状況かもしれません。
五老星が条約、命令書や辞令、契約書にサインをするか、あるいはセラフィムの威権のように、「承認する」と言うだけでいいのかもしれません。
あ、忘れてました。
エッグヘッド島に向かっているのが光の能力者である黄猿なのも興味深いですね。
ベガパンク05「暴(アトラス)」が説明しているように、ベガパンクは光=映像に触ることができる”光圧(コウアツ)グローブ”を開発済みです。
光圧グローブなら黄猿に触れることが可能ではないでしょうか。
加えて、黄猿は実は革命軍のスパイ説が出るほど、詰めが甘いキャラ。
この後の展開もカオスになるのは間違いないでしょう。
蛇足。
私は海軍クーデター説も考えているので、「宣戦布告」も面白い展開だなあと思います。
ジェイガルシア・サターン聖が私の読解通りなら、パワー、スピード、柔軟性がすごいかも。