※ここには漫画『ONE PIECE』の最新話の内容を含むネタバレ考察が書かれています。ネタバレが嫌いな方はここより下の内容を読まないでください。
大好きなコーキタコヤキ大阪さんが「ジニーの父親=ドンキホーテ・ミョスガルド説」を紹介していたので、私も書いておいたメモをアップしておきます。
私も「ジニーは天竜人でドンキホーテ家」という説を考えていたのです。
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ジニーは天竜人でドンキホーテの一族だと思う。
「下界(ゲカイ)」という言葉を使っているのは、ジニーがもともと天竜人だから。
ロズワード聖が「ドンキホーテ・ミョスガルドは天竜人にして奴隷を一人も持たぬ奇人!!
30年も前に下界に降りたホーミング然りドンキホーテの一族はどうかしてるえ!!」と発言しているが、「どうかしてる」のはドンキホーテ・ホーミング聖一家だけでなく、ジニーのことも指しているのではないか?
ジニーは「Virginia(ヴァージニア)」という名前の愛称である。
同時に、ヴァージニアは米国大西洋岸の州であり、州都はリッチモンド(Richmond)。
richは「裕福な」「金持ちの」などの意味で天竜人のイメージに合致する。
monでモンキーやマネーにも繋がるし、moonで月にも繋がるし、末尾にDも付く。
したがって、ジニーの本名は「ドンキホーテ・ヴァージニア宮」だと予想する。
ジニーの名前の考察については別項で。
(シャルリア宮も「~ア」で終わる名前。バッカニア族にも通じる。天竜人にロシア要素があるということかも?ロズワード聖がロシア皇帝なら、今後、今の天竜人役の人たちは全滅か?)
この名前には「処女
virgin(ヴァージン)」という意味も掛けてあると考える。
ジニーはくまと結婚できなかったからだ。
このジニーとくまの悲劇は、藤子F不二雄先生の『ノスタル爺(ジイ)』が隠れモチーフだと思う。
『ノスタル爺』はいわゆる浦島太郎物で、好きだった女性と死に別れて後悔する男が過去の世界に入り込んでしまい、自分の実家に帰るが未来の子孫であると信じてもらえず、”頭のおかしな親族”として土蔵に閉じ込められたまま老人となり、若い頃の自分と、好きだった女性の逢瀬を見て「抱けえっ!!抱けっ!抱けっー!抱けっー!」と悲痛な表情で叫ぶシーンが有名である。
つまり、尾田先生は「読者を『ノスタル爺』の主人公の気持ちにさせる」という粋なオマージュを考えたのではないか。
第1097話”ジニー”を読み返すたびに、くまとジニーを見た読者は、『ノスタル爺』の主人公と同じように、「くま、ジニーと結婚しろ!結婚しろっー!」と心の中で叫ぶのである。
それは当然、尾田先生自身の心の叫びでもある。
尾田先生が『ノスタル爺』を読んだ時の気持ちを、新しい漫画と物語にして、『ONE PIECE』に組み込んだのである。
ノスタル「爺(ジイ)」とG(ジー)をかけてGINNYという名前にした、という想像もできる。
伏線はドンキホーテ・ファミリーの格闘お爺さん「ラオG」。
やはりドンキホーテが絡みそう。
GINNYについてはもっと怖い考察をしているが、別項で・・・
分からないのはジニーが「窃盗・盗聴・通信のプロ」(第1096話”くまちー”)である点。
盗聴と通信はほぼ同じ技術だと思うが、電伝虫が通信用と盗聴用に分かれているのが理由か?
プロの意味も不明だし、どこでそうした技術を学んだかも不明。
ジニーが窃盗・盗聴・通信の技術を獲得した理由をよくあるパターンで想像すれば
「戦場育ちで幼いころから軍にいた(オイコット王国かヴィラの出身?)」元ネタは傭兵の娘『少女鮫』か。だから青玉「鱗」?
「犯罪組織の一員だった(ドンキホーテ・ファミリーっぽい)」
「海軍に習った(サンジがゼフに蹴り技を習ったような?肉親が海軍とか海軍の脱走兵に教わったとか)」例えば、父が海軍の情報将校で幼いころから諜報技術を学んでいた、など
といったところか。
しかし私は「ジニー=天竜人説」なので、以下のように考えてみる。
こう考えると『ゴッドバレー事件』のロックス海賊団の描写も説明できる。
<仮説>
ソルベ王国の王女と天竜人ドンキホーテ家との間に生まれたドンキホーテ・ヴァージニア宮は、タブーを冒した。
(ヴァージニア宮は「処女(ヴァージン)の子宮」というシャレ)
天竜人でありながら古代の技術に興味を持っていたヴァージニアは、マリージョアに保存されていた禁じられた技術、諜報や通信の技術を復活させ研究していたのである。
秘密の研究が露見し、研究成果は隠滅され、ヴァージニアは奴隷に落とされた。
この時、天竜人としての名前ヴァージニアを捨て、ジニーと名乗った。
そしてゴッドバレーの先住民一掃大会で「人間狩り」の獲物である「脱兎(ラビット)」にされた。
過去、この残虐な大会で生き残った脱兎は皆無であるため、天竜人にとっては「確実かつ楽しい死刑」である。
詳しい経緯はまだ漫画に描かれていないので分からないが、そこでイワンコフに出会い、脱走を計画した?
ジニーは盗んだ電伝虫を操作し、盗聴・通信技術で海賊たちにゴッドバレーの”賞品”の情報をリークし、海賊たちを乱入させてその混乱に紛れて脱出する計画を立てる。
ジニーは次のような情報をリークした。
◇◇◇◇◇
「ゴッドバレーで人間狩りをするために天竜人が集まるぞ!仇を討つチャンスだ!」
(下々民に復讐されるドフラミンゴの過去が伏線。やはりドンキホーテに絡めることが出来る)
「人間狩りの賞品は天竜人の”宝”だ!希少な悪魔の実と”お姫様”だぞ!!」
「悪魔の実を手に入れれば売るも使うも思いのまま!お姫様を助けて結婚すれば、国が手に入るぞ!!!」
「ただし、お姫様は奴隷の中に隠れているぞ!だから”奴隷を天竜人から守って”お姫様を見つけろ!」
◇◇◇◇◇
ジニーは自分を「お姫様=国家の王位継承権」という賞品にすることで、①「自分の国を欲するレベルの強い海賊を集めて」、同時に②「海賊たちが奴隷を守らざるを得ない状況を作り上げた」のである。
(国家の家(イエ)はウチとも読む。ジニーの一人称は「ウチ」。ジニーの元ネタの一つは『じゃりン子チエ』)
お姫様が賞品だと知ればロックス海賊団の会話もすべて説明がつく。
ポイントは「賞品が一種類ではなく、複数種類ある」ことが読者に隠されている点。
(あくまで私の仮説ですよ?)
関係するロックス海賊団のセリフを抜き出して解釈を試みる。
ロックスのキャラについても考察しているが別項で。
◇◇◇◇◇
ステューシー
「ニューゲートったら!!アンタもなの!?」
→アンタもほかの男どもと同じようにお姫様と結婚したいの!?国なんか欲しいの?私と結婚しろよ!!
グロリオーサ
「見苦しいねステューシー」
→嫉妬はみっともないよ
ステューシー
「オメーもだろグロリオーサ」
(シキとジョンのセリフは悪魔の実かお姫様のどちらかあるいは両方と考える)
リンリン
「おれがいただく!!」
→悪魔の実のことを言っている?天竜人のお姫様をコレクションとして欲しい?それとも女同士で結婚しようとしている?
カイドウ
「お前は無意味だろ!!リンリン」
→女同士では結婚できないので無意味という意味。
白ひげ
「ロックスのバカはきっと目的を見失う!!」
→ロックスは宝より天竜人を殺したい?
「まずは確認を急ぐぞ!!!」
→奴隷はどんどん殺されている。急がないとせかっくのお姫様が殺されてしまうかもしれない。
(シキ省略。白ひげにライバル心)
リンリン
「静かに奪うもん奪ってトンズラだよ」
→できるだけ戦闘は回避したい。
「どいつもこいつも夢見やがって」
→『ONE PIECE』の世界の最大の夢は海賊「王」になること。男の海賊どもはお姫様を手に入れられれば国を手に入れて王になれるという夢を見ているバカばかりだ、という意味。なのでリンリンがお姫様を狙っている場合、「国や王になることは目的ではない」。やはり結婚自体か人種コレクションが目的か。
(カイドウ省略。ロジャーにライバル心)
リンリン
「落ちつきな若僧!!」
→実は「餅つきな」のシャレだと面白い。一番大切な「お正月」に繋がる。姉感が強い。
ステューシー
「決戦だな今日は!!」
→自分の恋愛に決着をつけるという意味と、ロックス海賊団が国を手に入れるかどうかが決まる戦いというダブル・ミーニング。
(ロックスの儲け話には国が必要なのかも。ロックスが「亡国の王子」で再興を目指しているとか。例えばロックスは「前の天竜人」。ロックスが世界をひっくり返して天竜人に返り咲けば、ロックス海賊団は全員「新しい天竜人」になれる、とか。まさに大博打。これならロックスが「今の天竜人」を殺したがっている理由づけになる)
ジョン
「そのつもりだ全員!!」
→微妙にステューシーの意図とずれている点が面白い。
グロリオーサ
「今日こそ決める!!」
→自分の好きな人に告白する。あっさり「いや」などと断られて、失恋した瞬間にプシュ~と縮んでしまうとか。好きな人が天竜人、神の騎士団というのも面白い。だから神の騎士団が下界に降りたときにしか会えないので必死、とか。
◆◆◆
ロジャー海賊団もロックス海賊団と同じだが、ロジャーはさらに別のお宝が目標かもしれない。
たとえば「自分の分身を創る悪魔の実」とか。
私は「人型の悪魔の実」も想定している。
よって、ゴッドバレー事件で海賊たちの目的は大きく4種類あるというのが、私の考察。
次はジニーと青玉鱗についてのメモの予定。
ボニーとニコ・ロビンを見ていると、母親が妊娠中に悪魔の実を食べると、お腹の赤ちゃんに能力が移動するのかもしれない。