※ここには漫画『ONE PIECE』の最新話の内容を含むネタバレ考察が書かれています。ネタバレが嫌いな方はここより下の内容を読まないでください。
最新第1110話”阻止”で、ゾロがルッチに「虎虎婆 彪狩り(ここば まだら がり)」という技を使用しました。
この技の名前はゾロ自身と、ゾロと五老星・ナス寿郎聖との関係を表現しています。
ルッチの技は「手銃(シュガン) 斑(マダラ)」(※読み仮名がカタカナ)。
その技をよけてゾロが出したカウンター技が「三刀流(さんとうりゅう) 虎虎婆 彪狩り(ここば まだら がり)」(※読み仮名が平仮名)です。
彪は「ヒョウ」と読むのが普通なので、豹(ヒョウ。レオパルド)のルッチを倒す=「豹を狩る」技という意味もあります。
このゾロの技はナス寿郎聖との繋がりを示唆しています。
①虎虎婆
虎虎婆(ココバ)は「虎虎婆地獄」が元ネタ。
仏教の八寒地獄の一つだそうです。
「婆(ば)」は「馬(ば)」も意味しているのでしょう。
ゾロの技の「虎虎婆=寒冷地獄」と、馬骨であるナス寿郎聖の「冷気の剣(仮)」も関連付けられています。
五老星初登場のときからネットで考察されているように、ナス寿郎聖の刀はゾロの刀「三代鬼徹」の「初代」ではないかと言われていますから、いずれゾロとナス寿郎聖の関係が明らかにされるのでしょう。
第1110話では、ナス寿郎聖はアッと言う間に島のPX-IIIの半分を「冷気の剣(仮)」で無力化。
しかも「脳への伝達経路を一部凍結することで一時的に戦闘不能にして」高価なPX-IIIを完全破壊せずに無力化しています。
PXシリーズは七武海を無用にするほどの戦闘力を有する存在であり、その最新版であるPX-IIIを一瞬で無力化するナス寿郎聖の高度な戦闘力と戦闘技術が分かります。
②彪(まだら)狩り
彪(マダラ)は文字通り「まだら」であること。
「ひとつなぎでなく、分かれていてバラバラな様子やその模様」です。
他に「トラの皮のあざやかな模様、縞模様。 「彪彪」」や「あや(綾模様など)」という意味があります。
この世界の海のように「島がバラバラに点在している状態」も表しているのではないでしょうか。
ロロノア・ゾロには「3つのロ」が入っていますが、「三刀流 虎虎婆 彪狩り」には「虎が3つ」入っています。
以前書いたように、字を分解して様々な意味を探り、姓名判断や占いなどに利用することを「破字(はじ)」と呼びます。
「彪」という字を破字すると「虎三」すなわち「トラサン」になります。
サンジがゾロを呼ぶときのあだ名は「マリモ」ですよね?
実は、アイヌの言葉でマリモは「トラサンベ」というのです。
マリモは、ロシアや北アメリカなど比較的寒い地域の湖や沼で生育する種類の緑色の藻です。アイヌの言葉で、マリモは「トラサンベ」と呼ばれ、それは「湖の御霊」を意味します。日本では、マリモは1897年に阿寒湖のシュリコマベツ湾で、植生調査していた札幌農学校(現在は北海道大学)の学生の川上瀧彌に初めて発見されました。
コマは「駒」で、将棋などの駒であると同時に、「馬」を指す言葉でもあります。
ただし注意が必要なのは、最近言われているアイヌの言葉はウソが多いのだそうです。
本物のアイヌの方によると、明治のころにはすでにアイヌの伝統や言葉はほとんどわからなくなっていたそうです。
理由は簡単で「アイヌは文字を持っていなかったから」だそうです。
そしてアイヌの側から積極的に本州文化に同化してきた歴史も影響しているのだとか。
少なくともアイヌの方が言うには漫画の『ゴールデンカムイ』に描かれているアイヌが実在していたと考えることは、「エルフやドワーフが実在していると信じるのと同レベル」だそうです。
実際に『ゴールデンカムイ』に書かれている法律の施行年も現実とは違っており、あくまでもファンタジーでしかないとのことです。
したがって、この「マリモをアイヌの言葉でトラサンベという」という知識も、間違いである可能性があるので注意が必要です。
トラサンベについては、あくまでも参考程度に考えてください。
最後に彪(まだら)繋がりで、ある作品が使われていると思います。
『魍魎戦記MADARA』です。
魍魎(もうりょう)は川や水、山や石などの精霊であり、広義の妖怪。
つまり妖怪や怪物である五老星につながる存在です。
MADARA(マダラ)は魍魎を表し、ゾロが彪(まだら)=魍魎という妖怪・怪物を狩る技を使用している。
ということは、ゾロがいずれ五老星と対決することが表現されているのではないでしょうか。
なぜゾロの技が「寒い」技なのか?
それには、仏教要素のほかに「ゾロの隠れモチーフ」が関係していると思います。
①ロシア
ゾロの名前は「ロロノア・ゾロ」です。
ロが2つ並んでいますね?
日本語には同じ字を繰り返すときに「2つ目の字を省略する記号」があります。
キーボードで「どう」と入力して変換キーを押すと、変換候補に「〃」「々」などの繰り返し記号があります。
この繰り返し記号をゾロに当てはめると、ある国の名前になります。
ロロノア・ゾロ
↓(繰り返し記号)
ロ〃ノア・ゾロ
↓(〃とノを合体させる)
ロシア・ゾロ
つまり、ゾロの隠れモチーフは「ロシア」なのです。
まさに「寒い地獄」「白い地獄」です。
なぜ”寒くて雪だらけで白い国ロシア”がモチーフのゾロと、”白と雪が大好きなルフィと、ルフィの変身した姿である白いニカ”が一緒にいるのでしょうか?
②マリモ
そして、実はロシアは「マリモの生産地」なのです。
日本では天然記念物に指定されているために天然のマリモを取ることが出来ず、土産物などで売っているマリモは「日本の養殖もの」か「ロシアの天然もの」しかないのだそうです。
マリモと呼ばれるゾロの隠れモチーフが、マリモの生産地であるロシアなのです。
③日本刀は「悪魔サタン」
ゾロが使う武器は「刀(かたな)」です。
刀をローマ字風に書くと「KATANA」あるいは「CATANA」。
ロシア語では英語の「N」は「H」と表記します。
実はロシア語で「сатана」は「サタナ」と発音し、悪魔「サタン」という意味なのです。
④金星(ビーナス)
サタンの異名は一般に「ルシファー」だとされます。
ルシファーは「明けの明星(みょうじょう)」と呼ばれる「金星」のことです。
そして、金星はビーナスであり、V・ナス寿郎聖を指すのです。
①ゾロの隠れモチーフはロシアであり、ゾロとナス寿郎聖はともに「寒い技」を使う
②ゾロとナス寿郎聖はともに刀を使う=刀はロシア語のсатана(サタナ)で「悪魔サタン=ルシファー=”明けの明星”金星」
③彪は破字すると「虎三」→虎虎婆 彪狩りには「虎が3つ」→ゾロのあだ名「マリモ」はアイヌの言葉で「トラサンベ」(※この情報自体が捏造である可能性あり)
④『魍魎戦記MADARA』で「まだら=魍魎」→ゾロが魍魎すなわち「妖怪の五老星・ナス寿郎聖」と戦う暗示?