「おれたちは5年前… 壁を破壊して人類への攻撃を始めた」
「俺が鎧の巨人で こいつが超大型巨人ってやつだ」
「俺達の目的は この人類すべてに消えてもらうことだったんだ」
10巻第42話「戦士」での、ライナー・ブラウンの告白。
「この」人類に消えてもらうために、壁を破壊した壁外勢力、ライナー、ベルトルト、アニの3人。
ここでライナーがアニの名前を出さないのは、アニの正体が壁内人類にバレていない可能性を考慮して、意図的に隠蔽したと考えられる。
しかし、この場面以外でも、3人の中でアニだけが特別であるかのような描写が散見される。
◎珍しい女型の巨人である。(もちろん3人+獣の巨人の中で唯一)
◎通常の巨人がしゃべらないのに対し、巨人形態で叫び声をあげて他の巨人を呼び寄せることが可能(特定の種類の巨人だけ呼べる?)。巨人が叫ぶ現象自体はままあり、3巻特別篇「リヴァイ兵長」で目をつぶされた巨人なども叫んでいる(悲鳴というよりも、うなり声というべきか)。
◎アニの「女型の巨人」の外見が、フリーダ・レイスの巨人にそっくり。
◎運動能力が人間に近い。(巨人形態でハイキックできるほど、人間の動きを高レベルでシミュレートできている)
◎訓練生時代のヒストリア・レイス(当時はクリスタ・レンズ)を監視していた壁教の人間を尾行し調査する技術を持っている。
◎3人の中で唯一、確実な壁潜入以前の回想シーンがある。(ただし、なぜか当時の顔が隠されている。ベルトルトの回想は事実かどうか不明)
◎かつて、ある理想を持っていた父親から、「弱者が強者から身を守るための近接戦闘技術」を習得させられている。
◎自らの体を結晶状の物質で(硬化能力と同じ能力?)で覆い、保護することができる。(ほかの2人にも可能かどうか不明)
◎アニメ版第24話「慈悲 ―ストヘス区急襲 (2)―」で、アニが巨人に変身したときの目が、レイス家の「継承者の目」にそっくり。(おそらく、鎧の巨人のデザインのように、アニメ版→漫画版でデザイン共通化)
◎2巻第話「」でライナーたちが、コニーを助けた直後のアニのもとに駆け付け、「危なかったなアニ… 怪我をしなくてよかったぜ本当に・・・」というシーンがあるが、ほかの2人も怪我による巨人化を危惧したのかどうかについては疑問がある。
なぜなら、エレンの井戸の実験と地下道での巨人化失敗の例や、ライナーがウトガルド城で巨人にかまれても巨人化しなかったことから、巨人化は意志の力(目的意識)によってある程度コントロール可能と想像されるからだ(地上であること、日光や一定量の外気も必要条件の可能性あり)。
つまり、アニとライナーの性能が同じと仮定した場合、たとえアニが怪我をしても巨人化せずにすんだ可能性は高いと思われる。
だとすると、ライアーたちがここまでアニの怪我を心配したのには、別の理由もあるのではないか。
アニは「女型の巨人」編で調査兵団に捕えられたとき、一か八かの賭けで叫び声をあげ、巨人の群を呼び寄せて自分の体を食べさせ、その混乱に乗じて脱出に成功している。(アニは追いつめられると、あきらめたり安全策を取るよりも、賭けの方を選ぶ癖があると思われる)
つまり、アニは他の巨人の捕食対象である。(エレンも、第12巻のライナーも巨人にも襲われているので同じ)
そう考えると、たとえばアニが怪我をして、彼女の血液が大気に触れると、その「捕食対象の匂い?」を嗅ぎ付けて付近の巨人が一斉に襲い掛かってくるなど、好ましくない事態が起こるのではないかとも考えられる。
また、ライナーの心配は、アニが特殊な巨人だからという可能性もある。
アニメ版第24話「慈悲 ―ストヘス区急襲 (2)―」で、巨人に変身するアニと女型の巨人の目が、レイス家の継承者の目と同じように見えるため、レイス家と何らかの関係がある可能性がある。
◎アルミン・アルレルトとアニ・レオンハートが血縁関係である可能性(レイス家、あるいは壁の王族出身?)
◎アニが女神候補、または座標候補の可能性
◎尾行や体術などから壁外の潜入工作員?、または、「この」壁の裏切者(スパイ、外国の手先)である可能性