ユミルは子供?

メモ中。

 

 

 

 

巨人は子供を食べない?

『進撃の巨人』最大の謎のひとつ。

それは、巨人は人間を食べるのに、子供を食べないことです。

少なくとも、現在のところ1つの例を除いて、巨人が子供を食べるシーンが描かれていないのは確かです。

 

 

 

 

巨人に食べられない条件がある?

アルミン、サシャの救った子供は、巨人に食べらませんでした。

イルゼも最終的には巨人に食べられてしまいましたが。最初は食べられませんでした。

巨人に食べられなかった3人の特徴は、以下の通りです。

①座っていた

②声を出さなかった

③動かなかった(逃げなかった)

④目を合わせなかった

 

 

 

 

アルミンの場合

このうち、アルミンには注意が必要です。アルミンはエレンが足を巨人に食いちぎられ、仲間が巨人に食べられる光景を目の当たりにして茫然自失し、屋根の上で座り込んでしまいます。

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しかし、座り込んでいるアルミンが巨人につまみ上げられて、あわや食べられそうになったところを、巨人化したエレンに救われます。

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本来なら、人と巨人は身長が違いすぎるために目線が合わないはずですが、ここでアルミンが座っているのに食べられそうになったのは、彼がちょうど巨人と目線の合う高さの屋根の上にいたからではないでしょうか。

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巨人は目線の高さで人間に反応している可能性があります。

つまり、アルミンは④に引っかかって食べられそうになったと考えられます。

 

その後アルミンが食べられずに済んだのは、巨人化したエレンが付近の巨人を掃討してくれたおかげでしょう。他の巨人も、より人間の密集する中央へ向かっていたため、アルミンの周囲には他に巨人がいなかったのだろうと考えられます。

 

 

 

 

ミーナの場合

一方、1巻のミーナは立体機動中に壁に激突し、うずくまってしまいます。

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彼女がそのまま気を失っていれば、おそらく巨人に食べられなかったのでしょう。その証拠に、彼女を見つけた巨人は最初、彼女を食べずにじっと覗き込んでいます。ミーナは思わず巨人の目を見返してしまいます。

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そして、ミーナは叫び声をあげてしまいます。

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この視線と叫び声のために、彼女は巨人に食べられてしまったのだと考えられます。

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つまり、ミーナは条件②④に違反したために食べられてしまったと考えられます。そして、この巨人の目が強調されているのは、「視線(が合う)」が重要な伏線であることを、読者に知らせるためではないでしょうか。

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ゴンドラ7体同時攻撃作戦の場合

その後、マルコの指揮によってガス補給所の巨人を掃討するシーンでは、調査兵団は声を立てずに攻撃態勢で待機しつつ、ゴンドラで降りてゆきます。

このとき、女顔の巨人がゴンドラの音に反応して振り返ったように見えます。

声を立てないので巨人は調査兵団に殺到せず、しかしゆっくりと調査兵団の乗るゴンドラに近づいていきます。

 

 

この描写を見る限り、巨人は静かにしている人間への反応は鈍く、その代り、人数の多い集団のいる方向に向かうことはできると考えられます。

 

 

この私の考察が正しければ、巨人は人間のようにはっきり風景が見えていない可能性も考えられます。

例えば犬は目が悪く、色盲で視界が灰色一色だと言われます。

あるいは、蛇は舌や顔の感覚器官で熱を感知して獲物の位置を把握しています。

通常の巨人も視覚が弱く、大まかな大きさや声、あるいは臭いや温度(体温)、そして人数でしか人間を把握できないのではないでしょうか。

視覚というよりも嗅覚、レーダーや熱感知センサー、音響探査(魚群探知機)のような機能なのかもしれません。

 

 

 

 

サシャとコニーの場合

巨人の視覚を奪った後、調査兵団は7体同時攻撃を仕掛けますが、サシャとコニーが失敗します。

このとき、サシャは思わず声を出してしまいます(巨人に謝罪し始める)。

すると、ミーナを食べたつぶらな瞳の巨人が、サシャに襲い掛かります。

これはやはり、サシャの声と、彼女が逃げようとしたこと、そして目線を合わせてしまったことに反応したのだと見ていいでしょう。

つまり、サシャは②③④に引っかかったと考えられます。

この時サシャを襲った巨人が、ミーナを食べた巨人であるのは偶然ではありません。

この巨人(ミーナ・イーター)の役割は、作品の初期段階で「巨人は目線や声にも反応する。声を出したり逃げようとすると巨人に襲われる」という設定を読者に知らせることだと考えられるからです。

そのため、サシャとミーナという「同じ黒髪」、「同じ年齢」、「同じ女性」などのわざと共通性のある対象を使って、巨人の行動原理を、読者に分かりやすく提示したのだと考えられます。

 

 

一方、サシャと同じく巨人襲撃に失敗したコニーを見てみましょう。

コニーに向かう巨人は、サシャに向かった巨人よりも、明らかに動きが鈍いように見えます。

これは「コニーの背が低い(子供に見える)」こと、そして「サシャと違い、コニーが声を上げなかったこと」が影響しているのではないでしょうか。

 

第70話で、コニーは自分の故郷であるラガコ村に帰ると話しています。

私はこの帰郷で、「コニーがなぜか巨人に食べられない」という展開があるのではないかと期待しています。

 

 

 

 

ユミルは特殊?

このことから、次のように類推してみます。

・巨人はユミルを食べない。むしろ崇拝し、服従する。

・ユミルと似た格好の相手=「背が低くて座っていて目線を合わせず話さない相手」も食べない。 (まるでお人形さんのようですね)

・だから巨人は”ユミルの条件”に合致する子供は食べない。

もしも上記の推論が正しければ、ユミルの特異性が一層明確になります。

なぜなら、ユミルの巨人は、子供(マルセル&ベリック)を食べているからです。

イルゼ・イーターの発したユミル”さま”という言葉の通り、ユミルと特定の巨人の間には、何らかの上下関係があると思われます。

上位であるユミルは、下位の巨人にはできないことができるようです。

 

 

ひとつ気になるのは、上記の①~④の条件は、15m級の巨人から見ると、ユミルの巨人にも当てはまるのではないかと思われる点です。

①座っていた→ユミルは足が短く、座っているように見える

②声を出さなかった→片言でしゃべれるが、黙っていれば…

③動かなかった(逃げなかった)→逃げなければ…

④目を合わせなかった→ユミルの黒目は野生動物の目

ユミルの黒目は、野生動物と同じく、「どこを見ているかを相手に悟らせない」ためのものだと考えられます。

野生動物にとって、自分の目線を読まれることは戦いで不利になる=死につながるからです。

つまり、ほかの大きな巨人からは、ユミルの目線が分からないわけです。

 

 

逆に言えば、「巨人は野生動物のような性質を持っている」という事になるのではないでしょうか。

 

 

さらにもう一点、気になることがあります。

コニーの故郷であるラガコ村の住人が獣の巨人によって巨人化されたことは、ほぼ確定と見ていいでしょう。

このラガコ村の住人が変身した巨人のうち、小柄な2体が喧嘩をしているかのような、不思議な描写があります。

ミカサがエレンの巨人を始めてみたときに、巨人が巨人を攻撃していることに驚愕しますから、これはかなり珍しい現象のはずです。

この2体は、コニーの兄弟のサニーとマーティンではないでしょうか。

そして、エレンの実験から判明したもう一つの伏線、「巨人の行動は、巨人化する直前に強く願った内容に影響される」ことから見て、サニーとマーティンが巨人化されたとき、2人はちょうど兄弟喧嘩をしていたのではないでしょうか?

 

 

さらに、コニーが故郷の惨状を見て打ちひしがれているとき、ライナーがコニーに強く同情している描写があります。

実は、かつてのライナーやベルトルトたちも、ある日突然巨人化させられ、意志に判して家族や隣人を食べたのではないでしょうか。

それが獣の巨人の仕業なのか、それとも別の事情によるものなのかは不明ですが、ライナーたちがいつ、どのようにして巨人になり、どのようにして人間に戻ったかは最大の謎のひとつですから、この点についても真実の開示がまたれるところです。

 

 

 

そして、巨人の謎の手がかりになるのは、「イルゼの手帳」でイルゼを食べた巨人(イルゼ・イーター)です。

上記の条件から考えると、「ユミルさま」は以下のような特徴があるのかもしれません。

①座っていて立てない、あるいは子供のように背が低い、足が極端に短くて背が低い

②しゃべらない

③動けない

③目線が分からない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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最終更新:2015年08月15日 21:47