所感(同朋ネットS委員)
「世のいのりにこころいれて…」(親鸞『御消息集』)
実際に身を動かしながら、この世の苦しみ悲しみの現実を直視し、
人々の「いのり」の声を聞きながら、教えに学んでいく。
そんな動きと学びを志向したいと思います。
本山と被災地の双方で親鸞さんを憶う御遠忌を、
我が御遠忌としたいと思います。
「世のいのりにこころいれて…」親鸞さんから私への、
そんな呼びかけの声を聞きながら…。
4月20日、石巻市にてうどん500食の炊き出し、救援物資を配給。
4月21日、石巻市土葬場にて葬儀式を執行。
※お揃いのオレンジのジャンパーが光って見えます。
所感(茨城一組Y・Fさん)
皆さんの「おいしい」との声が励みとなり、
あらためて「食事」が人の心をひらくような気がしました。
お斎の原点とでもいうのでしょうか。
相手も打ち解けてくれて、大切な人を亡くした話や
いまの現状など、いろいろなことを聞かせていただきました。
被災者の方で障害者の方が何人かおられました。
おそらく居場所を失い、最後まで避難所に取り残されてしまうのは、
生活弱者だと思います。どうきちっと向き合っていくのかが問われています。
弱者に背を向ける教団であってはならない…いまはそう思います。
(2011/04/12)
■東京教区:同朋ネットより
☆「東京教区」の被災地ボランティアを下記の通り実施します。
・4月20日~(3日間) 2泊3日
行先:陸前高田・後片付け(若干名)
・4月20日(水)~21日(木) 1泊2日
茨城一組による救援行動
行先:石巻市 作業:うどんの炊き出し他
募集:あと5人 責任者:梁河文昌氏(茨城一組)
・4月25日(月)~27日(水) 2泊3日
行先:被災地(未定) 作業:後片付け・炊き出し他
募集:10名前後 責任者:二階堂行寿氏(東京4組)
☆陸前高田を訪問中の東京教区:○○○さんより
「午後4時前に陸前高田の高田小に到着。現地の様子を視察、約1時間程の活動で、華ひん・香炉・仏具の一部を発見。明日の作業への望みを繋ぐ。道路は所々段差のある程度。思ったより問題なく進めました。陸前高田市に入り矢作地区に入ると、ある境で景色が急変します。それはテレビや新聞で何度も見たものでした。
○○寺へ移動し
仙台教区仏青の4名の方と顔合わせ。温泉にも入り大変お世話になってます。明日は粛々と作業に取り組みます。それしかないなぁ、というのが今の気持ちです。取り急ぎご連絡まで。」(以上)
☆同じく陸前高田を訪問中の東京教区:○○さんより
「本日の作業は終了しました。あまりの光景に言葉がありません。震災から一ヶ月を迎えた友人は、地元のお寺の子で、「心が苦しい」との言葉。全く被害を受けていない所と、被害のある所が、隣あっていて。余震も続き、地震は未だ終わっていないと感じました。
明日は○○寺さん・避難所に物資を届けにいきます。次の隊につながるようにしたいと考えています。」(以上)
☆同じく陸前高田で一緒に作業した仙台仏青メンバーより
「本日、陸前高田市のお寺近辺にて活動させていただきました。東京教区の方や仙台教区の方など、総勢15名ほどで付近を捜索。当初片付けも想定しておりましたが、やはりそれは無理な状況です。ご本尊や仏具などを探すと言うほうが適切と思われます。すでに重機は一度入っており、現在はよけた瓦礫をさらに別の場所にどんどん撤去しているような状況です。そんな中、今日は一度よけられた瓦礫や泥の中から何か手がかりはないかを皆で手分けして探すという作業に終始しました。
日暮れ間近になって鶴亀や金香炉などが集中的に見つかる場所があり、明日はその近辺の瓦礫や土砂をチームを組んでよけながら捜索する作業になりそうです。思っていたよりもあまりにも広大な範囲にモノが拡散されていること、よけられた瓦礫の山が高過ぎることなど、人力では限界を感じることが多々ありますが、少ない手がかりをもとに明日・明後日と作業していきたいと思います。お寺の近辺は瓦礫の撤去作業が建設業の方々によってどんどん進んでいる状況です。来週にはお寺の周りも更地になっているかもしれません。
時間はないのですが、とにかくやるしかないという感じです。釘がむき出しの柱やガラスの破片多数・プロパンガスのボンベがそのまま落ちていたり、そこいら中危険物だらけです。しっかりとした装備での現地入りが必要です。もっと人をかけて捜索できたら……という思いもあります。そのぐらい状況は厳しいと思ってもらって結構です。明日もがんばります!」
☆「東京教区」の支援活動にご協力ください。
活動内容は「被災地ボランティア」と「救援物資募集」です。
・「被災地ボランティア」は下記の通りです。
①4月11日~(3日間) 陸前高田・後片付け(募集終了)
②4月20日~(2日間) 石巻市・炊き出し(茨城一組の企画運営)
③4月20日~(3日間) 陸前高田・後片付け(募集中)
④4月25日~(3日間) 被災地にて(募集中)
※②~④の教区内ボランティアを募集します。
dobo@jcom.home.ne.jpまで。
・「救援物資」を、4月19日必着にて募集中です。
「コミックス」「お菓子(甘いもの)」を真宗会館まで。
177-0032練馬区谷原1-3-7(真宗会館救援物資係)
電話03-5393-0810
(2011/04/06)
■東京教区:同朋ネットより(速報)
同朋ネットでは、仙台教区と連携しつつ、被災地からの要請を受け、
「東京教区」としての支援活動を行うこととなりました。(6日)
具体的な内容は「被災地ボランティア」と「救援物資募集」です。
☆「被災地ボランティア」は下記の通りを予定しています。
①第一次 4月11日~(3日間) 被災地にて
②第二次 4月20日~(3日間) 被災地にて
③第三次 4月25日~(3日間) 被災地にて
④第四次 期日未定。石巻市への炊き出し行動(2日間)
※東京教区内ボランティアを募集します。
※詳細は教区内メールニュースでお知らせします。
☆「救援物資」は、期限付きで募集します。
※詳細は教区内メールニュースでお知らせします。同朋ネット 「メールニュース」 【3月31日版】
3月28~30日、東京教区4名が被災地(南三陸町・名取市)を訪問しました。
支援物資を届け、避難所やボランティアセンターを訪問しました。
また、仙台教区の方々を中心に近隣教区の有志と初会合を行いました。
※同朋ネット委員による訪問記を下記に掲載します。
同朋ネットでは、引き続き被災地支援の動きを模索します。
また、東京教区内へ避難してきた方々への支援も模索します。
(被災地へのワンポイント情報)
・練馬から仙台までは東北道で約5時間です。
・宮城県内はガソリンがあまり手に入りません。
・市内の物資は揃っています。郊外のコンビニは品不足状態です。
・各市町村のボランティアセンターでは、ボランティアの募集をしています。
詳しい情報は
http://www.jpn-civil.net/support/volunteer/post.html
・必要とされる物資は、避難所によって毎日変わるとのことです。
(所感)
・大谷派のボランティアセンターのような機能を持った拠点が、
地元に設置されることが望ましいと感じました。
・被災地での支援活動や自分のいる場所で出来る支援などを
それぞれが考えて、行動をしていくことが大切なのだと感じます。
また震災について感じた事を表現することを大切にしたいのです。
皆さんの取り組みやひとことコメントを、是非お寄せ下さい。
【被災地レポート】 同朋ネットH委員より
☆被災地状況(南三陸町、名取市)
この度の災害は地震そのものより、津波による被害が大きい。海より1km内陸から不法投棄のように瓦礫の山が続き、大破した車が折り重なり、船が横転している。沿岸部にかろうじて立っている建物の鉄骨は折れ曲がり、3階建ての建物の上には車が乗っている。
津波による被害は新聞やテレビなどで報道されている通り悲惨な状況であることは分っていたが、実際に被災地に立ってみると、想像以上の被害の大きさと津波の脅威を感じ、言葉をなくす。付近を歩けば鍋が、靴の片方だけが、ぬいぐるみが、思い出の写真アルバムが…あらゆるものが無残に転がっている。
被災者は何千人、何万人という数字で報道されることが多いが、訪れた被災地には子ども、大人、お年寄り、それぞれ一人ひとりの生活がそこにあったことを感じずにはおれない。一人の人の死が、何万通りあるということを見失ってはならない。自衛隊や地域の消防団が遺体捜索を続けている。途方もなく広い荒れ地で・・・・・。
☆ボランティアセンターの様子
仙台の南にある名取市ボランティアセンターを訪問した。18日にボランティアセンターが立ち上がり、29日現在、県内ボランティア約250人が登録をしている。主な作業は家の片付けである。名取市ではそのボランティアの需要と供給のバランスが取れているため、ボランティアの募集を県内に限っている
宮城県は、ボランティアの募集を県外からというところもあるが、県内や市内に限っているところも多い。(ガソリン不足や自宅が近くであるとか、県人同士の親しみやすさなど)
ボランティアセンターの情報(作業内容、ボランティア募集など)は日々変わるので、最新の情報を確認したほうがよいだろう。
☆避難所の様子(名取市)
震災直後NPO、NGOが鍋などの調理器具などをもって入ったという。29日現在、避難所ごとに生活のルールができつつあり、被災者同士が生活の仕事分担をしている。それらの仕事を担っていることが生きがいになっている人もいるという。現段階では外部の人間が入って炊き出しをすることは、それまでの避難所のルールを壊してしまう可能性もあるので難しいと思う。
しかし、指定避難所以外の小さな避難所もあるため、そのような場所では炊き出しのニーズがあるのだという。避難所によってそのニーズは刻一刻と変化しているようだ。
☆救援物資について
1次物資(毛布、水、米など)は、ほとんどの避難所に行き届いている。(名取市情報)「毛布が不足」という情報が流れると全国各地からいつまでも毛布が届くという。有りがたいがその種分けに人出がとられ、物資置き場がふさがるのだそうだ。不足情報はいつの情報なのかをよく確認することが大切だ。
現在は2次物資(爪切りとか歯ブラシなど日常生活に戻るために必要な日用品・食品や服など)の要望が増えている。これらの要望は被災者によって異なり、また時間の経過と共に日々変化するので多岐にわたる物資の提供が必要であろう。
☆仙台仏青との初会合
地元でボランティア活動を担う仙台仏青の方々10名と初会合を行った。この打ち合わせは、東京(4人)の他に山形(4人)高山(1人)高岡(1人)福井(1人)からの参加もあった。総勢約20名。
仙台仏青のメンバーは16名。岩手県、宮城県、福島県の3県にわたっている広範囲の教区である。全員が被災者とのこと。現在はガソリン不足かつ距離が広範囲にあるため、団体として動くことが難しい状況。
仙台仏青では、個人で行政の手の届かない避難所に物資を届けている人や、避難所にドラム缶風呂を運び、入浴できるような活動をしている人々がおられる。被災者との交流を大切にしている様子が伝わる。心から敬意を表したい。そのような活動を資金面で支援することも我々ができる大切なことだと感じた。(口座はトップニュースを参照ください)
☆会議の中での声
- 仙台仏青という団体として何をしたらいいのかわからない。
- 現場にいて無力さを感じる。個人の活動だけでは限界を感じる。
- 一時、県外に避難をしたが、避難したことに罪悪感がいっぱいあった。
- 自分自身が行動をしてないと不安である。
- 被災者の声が届くまで、動き続けたい。
- 被災地のために何かしたい。
- 僧侶としての前に、ひとりの人として被災者と関わりたい。
- 善為でもいい、まず動こう!!
あつい雰囲気がそこにあった。その空気を何らかの形で共有したい。
孤立化させてはならないと感じた。
☆最後に
現段階では同朋Nとして仙台教区に出向き、炊き出しなどの活動をすることは難しそうだ。ボランティアセンターでは炊き出しのボランティアは募集しておらず、ガソリンが不足ているため調達が難しい面もある。しかし、指定避難所以外のところでは、炊き出しをはじめ、様々な支援の必要があるという情報も聞いた。今後も情報収集をし、被災者の声をていねいに聞きつつ、動いていきたい。
また仙台教区のボランティアは、仙台仏青が担うそうだが、現在は他教区を受け入れるための準備段階である。仙台仏青に負担のかからない動きや、ともなる救援の動き、仙台仏青が活動しやすい支援をそれぞれが作っていくべきだと感じた。
私たちに今何が出来るのか。それは被災地や被災者のことを風化させないということだろう。時が経てば被災者への思いは風化してしまうもの。ご門徒や友達などに正確な情報を発信することによって風化が防げるのではないだろうか。また自分自身の中の風化も防げるのだろう。
被災地に行くことが私ができる全てではないと思う。自分が住んでいる地域の避難所を訪ねることもある。実際は、被災地に行ってボランティアをすることしか頭になかったが、しかし、今回の震災では被災地の避難所の他にも、日本全国広範囲にわたって避難所が開かれている。まずは自分が住んでいる地域に避難所があるか、活動は出来るかなどを調べて見るのもいいかもしれない。
他にも今被災地に行かなくても私たちに出来ることはあるはずだ。「このようなことをした」「このようなことができるのでは」など、みなさんが思いつくことがあれば、同朋Nまで教えてください。 (以 上)
※皆さんのひとことコメントを募集します。
最終更新:2011年04月28日 16:51