秋葉山本宮秋葉神社(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ)
《旧 称》「岐陛保神ノ社キヘノホノカミノヤシロ」「秋葉大権現」「秋葉神社」
→ 上古は「岐陛保神ノ社」と称したが、中世になって両部神道の影響を受けて「秋葉大権現」と改称した。明治初年教部省の達で権現の号を改め「秋葉神社」となり、さらに昭和27年全国の秋葉神社の総本宮であることから「秋葉山本宮秋葉神社」と改めた。
静岡県浜松市天竜区春野町領家841(旧称:周智郡春野町)
車 :高速道路を利用して関西方面より来社する場合、浜松西インターで降りて左折直進で国道152号線に入る。また、東京方面より来社する場合も浜松西インターで降りる。
電車:JR利用の場合はJR浜松駅下車、私鉄遠州鉄道をご利用。終点「西鹿島」下車駅前よりタクシー。
10月~1月の日曜日、秋葉山山頂まで遠州鉄道西鹿島よりバスが運行される。
時間:行き(午前10時)に「西鹿島」発 帰り(午後1時)に「上社」発
運賃:大人片道630円、小人片道320円
別表神社
≪旧社格≫県社(明治6年)
火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ)
・1月
→ 歳旦祭、開運祈祷祭、末社歳旦祭、交通安全祈願祭、小松鳥居祭、古札焚上祭
・2月
→ 節分厄除祈祷祭、山神祭、稲荷初午祭、建国記念祭、古札焚上祭
・3月
→ 鎮魂祭、春季霊社大祭、古札焚上祭
・4月
→ 春祭、古札焚上祭
・5月
→ 手揉新茶奉納祭、安座石社祭、古札焚上祭
・6月
→ 献茶祭、大祓式
・7月
→ 両部祭、手筒花火奉納祭、古札焚上祭
・8月
→ 姥神祭、風神祭、國魂祭、古札焚上祭
・9月
→ 秋季霊社大祭、小松鳥居祭、古札焚上祭
・10月
→ 天神祭、神嘗祭当日祭、古札焚上祭
・11月
→ 山神祭、秋祭、古札焚上祭
・12月
→ 四至の祓、大祭祓、御阿例祭、例祭、防火祭、大祓、除夜祭
秋葉山本宮秋葉神社は、赤石山脈の最南端天竜川の上流に位置する標高866mの秋葉山を御神体山とする。社伝によれば初めて御社殿が建ったのは、今から凡そ1300年前和銅2年(709年)のこと。『日本三代実録』に記されている。貞観16年(874)年5月に従五位下の神階を授けられた「岐気保神」に当たるとされる。中世には真言修験が入り神仏習合の霊場となった。戦国時代には武田信玄、徳川家康ら武家の崇敬を受け、江戸時代には25石の朱印領を有した。貞享2年(1685)、神社の眷属神である秋葉三尺坊の神輿が村送りの形で東海道を沿って江戸と京都に向けて渡御した。治安を乱すとしてもの幕府はただちにこれを禁じたが、この事件は世間に広まり全国的に秋葉詣が流行するきっかけとなった。これにより、それまで修験者の間で流布していた秋葉信仰が庶民の手に渡り、各地に分社が祀られ火防の神として崇敬されるようになった。その後、江戸をはじめ各地で開帳や分社の勧請が行われたが、特に愛知・岐阜・長野・新潟近辺に分社が多く当時熱心に信仰された様子がうかがえる。ただし東京都秋葉原の地名の由来となった秋葉神社は、本来は当社と関わりがない。こちらは明治2年の大火を受けて翌年に明治天皇の勅命により火産霊大神、水波能売神、埴山毘売神の三柱を勧請したもの。しかし火防を願意とした社であったため、地元の人が御祭神を秋葉大権現と思い込んだことにより現在の名称になった。
明治以前は秋葉大権現と称していたが、現在は秋葉山本宮秋葉神社との社号を掲げ、全国約800社の秋葉神社の総本宮として鎮座している。例祭の夜には弓・剣・火の三舞の神事が行われ、「秋葉の火祭」として有名。
最終更新:2009年05月06日 09:11