『愛と規律の家庭教育
ソビエトの教育評論家でもあるマカレンコ(1833-1939)が書いたものである。
マカレンコは、教育者の権利と規律を重視し、激励と処罰を強調する集団主義教育の理論家でもあり、実践家でもあった。
また、児童労働施設(コローニヤ・コロニー)において、集団のもつ教育力を利用して、浮浪児や非行少年の再教育を成功させた。
「愛と規律の家庭教育」という本の中にある、「ごくおさない子どもの時分から正しく教育することは、多くの人たちが思うほどそんなにむずかしいことでは決してない。……自分の子どもをよく教育してやるということは、どんな人でも、もし本当にその気になりさえすれば、たやすくできることだ。そればかりか、それは、気持ちのいい、たのしい、仕合わせなことだ」という文は、子供を持つ多くの親が現在でも支持し、「人には大きな要求を出すことが必要だ。これは必要かくべからざる教育学上の原則的命題で、これなくしては人間を教育することはできない。もし人間に要求するところが多くなければ、それから得るところも多くはないのである。ところで、このことは指導者にも当てはまる。指導者は隊員を訓練するだけでなく、自分自身をも訓練するからである。責任という路線を進めていく上で、最も大きな障害となるのは、他人への依存心である。隊の運営を民主的に行うことは大変よいことで、ぜひそうして欲しいが、それが「連帯責任は無責任」などという結果を招きやすいことも事実である。そんなことにならないようにする確実な方法は、一つの仕事を一人に任せることである。指導者・隊付の一人一人に対して、能力に応じた仕事を見つけだすことは、まさに隊長の仕事の中でも最も重要かつ難しいものであるから、その点はよく理解して欲しい。」という文は、現代でも指導者に影響を与え、支持されている。
また、マカレンコは『愛と規律の家庭教育』意外にも『教育詩』『塔の上の旗』などの著作を残している。

参考URL
www2u.biglobe.ne.jp/~t-okkun/study/teacher/skyouikushi.htm
homepage3.nifty.com/TSUTOMU/sub20.htm
www.asahi-net.or.jp/~UP2J-KNST/bs-l3a.htm
最終更新:2007年03月22日 14:32