スクールカウンセラー


 スクールカウンセラーとは、生徒の心理的な問題について相談を受けたり、教師や保護者に対して臨床心理学の視点からアドバイスしたりすることで学校現場の援助を行う職業である。
 いじめや不登校などの問題が全国的に深刻化事を踏まえ、全ての生徒が専門的な教育相談を受けることが出来る体制を整備することを目的として文部科学省がスクールカウンセラー活用事業補助を実施している。
 1995年度から2000年度までは調査研究委託事業として、2001年度からは国の補助事業として実施され、2002年度には6572校の公立中学校に設置された。そして2005年度までに、3学級以上の規模の公立中学校全て(約1万校)に導入され、相談できる環境が設けられた。相談はいじめや不登校のみならず、発達障害学習障害児に対するケア、勉強や部活動、友人関係や家族関係といった対人関係に関する悩みなど様々なケースに対応している。
 スクールカウンセラーになるには臨床心理士、精神科医などの資格や社会福祉学の知識、技能を有する者とされている。

 もともと児童生徒や教師のメンタルヘルスを目的として開始された事業であるが、外部の人が学校に介入いうことで「開かれた学校」として、児童生徒が教師以外の大人との接触する範囲が拡大されることにより、価値観の多様性への対応に有効な働きを見せるとも考えられている。

 *面接を行い、悩み相談をする人をスクールカウンセラー(SC)と呼び、学校の関係者にも働きかける人のことをスクールソーシャルワーカーと呼ぶ(SSW)が、大体の学校がスクールカウンセラーが双方を実践することを目指しており、スクールソーシャルワーカーを設置している学校は少ない。
 2006年度からはスクールカウンセラーの勤務時間が削減されたところもあり、活動の場は今だ限られている。

最終更新:2007年09月24日 14:37