相貌的知覚


 幼児や未開人、精神病者にみられる知覚の特徴を表すためにウェルナーが用いた言葉であり、幼児の知覚は情意的、表情的であり、事象はすべて相貌的であるとした。たとえば、倒れているコップを見て「くたびれている」という表現をすると単なる擬人化のようであるが、幼児の場合には自他の未分化からくる認知そのものの特徴である。
 ピアジェのアニミズムとも共通性があるが、ウェルナーの場合はこれらより前段階における知覚自体の特質としたところにその特徴と批判の余地が存在する。(新・教育心理学事典 金子書房 参照)

最終更新:2008年06月05日 15:55