6.伝奇A-DIC用追加ルール
前提変換ルール
伝奇A-DICにおける前提変換とは、M*発表後の前提(作戦)フェイズにおいて、各プレイヤーがどの様な手段でM*達成に挑むかを宣言することにより、M*に設定されたパワータイプを変更する事を指します。
また、この前提変換はPC単位で行われ、前提変換が通ったPCは申請したパワータイプへと変更が可能ですが、前提変換が通らなかったPCはM*に設定されたパワータイプで判定を行う事とします。
蛇足ですが、伝奇A-DICにおきましては、前提変換による難易度の低減は発生しません。
(これは、あくまでM*に対してのものであり、それまでのPCの行動によっては、SD裁量により、M*自体が発生しないという前提変換は起こりえます。また、M*の書換えも発生するでしょう。)
使用例
SD:「M*料理を作る 難易度:10 パワータイプ:”日常”」
プレイヤー:「料理を作るのにも知識は必要なはずですので前提変換でパワータイプ”知識”への変更を申請します」
SD:「通った」
汎用RP修正ルール
汎用RP修正表について
汎用RP修正表とは、伝奇A-DICに設定された、誰でも使用が可能なRP修正表です。
プレイヤーはM*を解決するにあたり、RP修正表の中から一つを選択し、その内容を満たすRPを行い、SDに認められることで修正値分のパワー値を達成値に加えることができます。
実際のRP内容につきましては厳密に求めるものではなく、セッションを盛り上げるための内容であればSDはプレイヤーのRPを認めるべきでしょう。
セッション毎のRP修正について
汎用RP修正表に設定された項目以外にも、セッションの鍵となる事柄に関わる内容に関してはセッション毎に別途RP修正表を作成します。
分類について
RP修正表には下記の様な分類がされております。
AとBに関しては種族限定ですので、お互いの種族のRP修正を得ることは出来ませんが、CとDに関しましてはM*が発生した状況に適していれば修正を適用した方が、よりセッションを楽しめる事でしょう。
A:種族が人間のPCのみ提出できます。M*の内容は問いません。
B:種族が人外のPCのみ提出できます。M*の内容は問いません。
C:種族を問わず、あらゆる内容のM*で提出できます。
D:種族は問いませんが、戦闘的な内容のM*の場合のみ提出できます。
使用制限について
RP修正表は、1つの項目につき1セッションに1回しか適用することが出来ません。
つまり、同じRPばかりしても最初の1回目のM*しか修正を得ることが出来ないのです。これは、色んなロールプレイを楽しもうという意図のもとに決められた制限です。
例:最初のM*でC-3「時代錯誤の言動を取る」で修正を得たPCは2回目以降のM*では、同じRPを行なっても修正を得ることが出来なくなります。
成功要素の停止について
Dの項目に存在する「成功要素停止数」は、このRPを行うとPCに登録された成功要素の中から低い方から順に永久的に成功要素が停止し、これにより、停止した成功要素が属する原成功要素の枝の最大登録数も減少します。
これは、選択した項目の内容と共にセッションが終了しても続くものですので使用の際はご注意ください。
これにより停止した成功要素は追加設定「減少した成功要素の最大登録数を回復できる」を取得しない限りは回復しません。
また、スキル「不死性」でレベル3以上を取得したPCはD-7~10を選択しても成功要素の永久的な停止は発生しませんが、その状況をプレイヤーがロールプレイで描写する義務が発生します。(ただし、RP修正表による修正は得ることが出来ます。)
例1:戦闘のM*にてD-8「片目を失う」を選択したPCが、原成功要素【日常】に属する成功要素を1つ停止する事になった場合、最大登録数が5から4に減少します。(停止する成功要素は最も小さなパワー値のものになります)
例2:上記で【日常】の成功要素ツリーが「15」「16」「17」「18」「19」という構成だった場合、最低値の「15」が停止します。
(停止した状態でのツリー構成は、「16」「17」「18」「19」となります)
このツリーが成長し、最大値が「20」になった場合、成功要素ツリーの構成は「17」「18」「19」「20」と変化します。
A.人間用
1.今回のセッションで登場した誰かに好意を抱く(修正+10)
2.今回のセッションで登場した誰かに敵意を抱く(修正+10)
3.社会的な関係を生かした行動を行う(修正+20)
4.集団で行動を行う(修正+20)
5.絶望的状況に立ち向かう(修正+30)
B.人外用
1.人間の行動に興味を抱く(修正+10)
2.人間離れした身体能力を発揮する(修正+10)
3.異形をあらわにする(修正+10)
4.血の快楽に酔う(修正+20)
5.人間を捕食する(修正+30)
C.汎用
1.セッションの進行に協力する(修正+10)
2.PC全員がRP修正を得る(修正+[PC数]×10)
3.時代錯誤の言動を取る(修正+10)
4.異常な性癖をさらけ出す(修正+10)
5.己の暗黒面と直面する(修正+10)
6.不気味な笑いを浮かべる(修正+10)
7.己に流れる血の宿業に囚われる(修正+10)
8.特殊な薬物で能力を強化する(修正+10)
9.愛用の武器を扱う(修正+10)
10.独特な衣装を身に纏う(修正+10)
11.服が破けて素肌をさらす(修正+20)
12.使用するスキルの情景描写を行う(修正+20)
13.使用する絶技の絶技詠唱を行う(修正+20)
14.一般人を守る為に行動する(修正+20)
15.無関係の一般人に被害を与える(修正+30)
D.戦闘用
1.勇気を振り絞る(修正+10)
2.相手の在り方を否定する(修正+10)
3.血まみれになる(修正+10)
4.非人道的な手段を取る(修正+20)
5.愛するものを失う(修正+30)
6.所持アイテムを失う(修正+【N】×3)
(サポーター、集団も可)
7.容姿に取り返しのつかない傷を追う(修正+【N】×3・成功要素停止数:1)
8.片目を失う(修正+【N】×5・成功要素停止数:1)
9.片腕を失う(修正+【N】×5・成功要素停止数:2)
10.片足を失う(修正+【N】×5・成功要素停止数:2)
N:アイテムや成功要素等に設定されたパワー値
停止する成功要素が複数の場合は、合計した値になります。
スキル「不死性」を持つPCはD-7~10を選択した場合、
得られる修正は(修正+【N】×1)になります。
運命点ルール
1.運命点の入手方法
PC作成時点で3Pを持っています。
入手方法につきましては、1セッションクリア毎に2ポイント入手とします。
セッション失敗や中間判定の場合は1P、SDが脱帽するような大成功の場合は3P入手とします。
また、PCが持つ運命点は他のPCに移譲することは出来ません。
2.運命点の使用タイミング
基本的には1つのM*の終了後とします。
ただし、用途によっては上記以外の状況でもSDの許可により可能とします。
3.運命点の用途
(自分に使用するコストは1P、他者に使用する場合は3Pとします。)
(この回復は、マウントアイテムやサポーターなどの成功要素の停止にも発生します。)
(絶技によりコストは異なります。詳細は絶技の項目を参照してください。)
(1Pでパワー値5、2Pでパワー値10のアイテムとします。)
(また、入手できるアイテムのパワー値は、PCの持つ成功要素の中で最大のパワー値までに制限されます。)
(1Pでパワー値5、2Pでパワー値10のサポーターが参入します。
(また、参入するサポーターのパワー値は、PCの持つ成功要素の中で最大のパワー値までに制限されます。)
サポーターの成功要素は1つだけですがセッション毎に変更が可能です。)
(2Pでパワー値を+5、4Pでパワー値を+10出来ます。)
(また、強化できるアイテムのパワー値は、PCの持つ成功要素の中で最大のパワー値までに制限されます。)
- そのPCを主役としたセッションのデザインをSDに依頼できる。
(コストは5Pです。ただし、依頼を受けるか否かはSD裁量によります。)
(コストは5Pで1NPCとのコネクションを作れます。)
(コネクションがあればNPCは(SD裁量により)PCに有利に行動してくれます。)
(また、コネがあるNPCをセッションに登場させる権利を得ます。)
(ただし、特殊な事情があるNPCに関してはSD裁量により登場させなくても構いません。)
#NPCとの関係ルールは今後の追加予定になります。
4.運命点の保有限度
最低値: 1
運命点が0になるとそのPCは世界から”いなかった”事にされてしまいます。
また、これはどの様な手段でも防ぐことは出来ません。
(最も、PCの運命点は自己管理できるのでその心配はないでしょうが。)
最大値:20
運命点が20を超えるとそのPCは世界から弾きだされて”いなかった”事にされてしまいます。
また、これはどの様な手段でも防ぐことは出来ません。
マウントアイテム用ルール
運命点の消費などにより取得できるマウントアイテム用の特殊ルールです。
また、マウントアイテムは固有のパワータイプを持ち、【】で囲まれたものがマウントアイテム用の分類になります。
マウントアイテムの分類
マウントアイテムは【武器】【防具】【乗り物】【道具】の分類(カテゴリ)がされ、それぞれの詳細は下記の通りです。
マウントアイテムを取得した段階でそのアイテムには分類(カテゴリ)を明記してください。
マウントアイテム変更のタイミング
一つのM*が解決し、次のM*がSDにより発表されるまでの間のみ、プレイヤーによるマウントアイテムの変更申請は受理されるものとします。
攻撃用アイテム
敵を攻撃するための【武器】に属するアイテムは下記のパワータイプを持ちます。
【 白兵 】:短剣、刀剣類、槍、斧、鈍器、銃剣、拳銃、散弾銃などの武器
【中距離】:弓、クロスボウ、軽機関銃、などの武器
【遠距離】:自動小銃(突撃銃)、騎兵銃、狙撃銃などの銃器
- マウントアイテムのマウント(装備)により得た攻撃適正距離のパワータイプ修正はPCが提出する成功要素全体に掛かります。
- 上記のパワータイプを適正距離とも表記します。
- 運命点による強化などでパワー値25を超えた武器アイテムは、パワータイプ「魔術」を得ることが出来ます。
(戦闘判定時、前提変換を行う際にPC自身が持つパワータイプと同様に扱うことが出来ます。)
- 運命点による強化などでパワー値50を超えた武器アイテムは、攻撃的正距離(攻撃属性)「万能」を得ることが出来ます。
- 銃器のパワー値は最低でも10以上を必要とします。
- 御門市においては手榴弾などの爆弾類、重機関銃、迫撃砲やロケットなどの兵器は裏世界においても入手不可能です。
- 上記の分類はあくまでもSDによる目安です。プレイヤーの設定により変更しても構いません。
防御アイテム
敵の攻撃を防ぐための【防具】です。
マウントアイテムとして登録された防具は、「防御判定」に提出する際に自動的にアイテムのパワー値が2倍になります。
例:防弾チョッキ、ヘルメット、ジェラルミンシールド、軍用コート、ボディアーマー、護符、鎖帷子など
- 運命点による強化などでパワー値25を超えた防具アイテムは、【防御属性】を得ることが出来ます。
- 防御属性の詳細は下記を参照してください。
移動(乗り物)アイテム
PCが移動を行う際に使用する【乗り物】です。
マウントアイテムとして登録された乗り物は、「接敵判定」の際にパワー値を2倍して判定値に加算できます。
また、接敵判定以外の一般的な判定でも(パワー値は2倍になりませんが)使用可能です。
例:マウンテンバイク、自動車、エアトレックなど
一般アイテム
その他の一般的な【道具】です。
マウントアイテムとして登録された道具は、取得段階で(PCが取得可能な10種類の)パワータイプが設定され、M*に設定されたパワータイプと一致した場合、PCが提出した成功要素全体のパワー値を2倍して使用できます。
また、前提変換でパワータイプの変更により、変更後のパワータイプと【道具】のパワータイプが一致した場合でも効果は2倍になります。
例:ノートパソコン、中華鍋、携帯電話、ゴルフクラブ、魔術道具など
マウントアイテムの表記
マウントアイテムは下記の様に表記します。
-(武器名:パワー値)【カテゴリ名】:【適正距離】:【追加パワータイプ】
例:パワー値30の日本刀で適正距離が白兵の場合
-(日本刀:30)【武器】:【白兵】:【魔術】(こちらはパワー値25以上で取得できるものです)
-(防具名:パワー値)【カテゴリ名】:(取得していれば【防御属性】)
例:パワー値30の魔術礼装で防御属性が魔力防御の場合
-(魔術礼装:30)【防具】:【魔力防御】
-(乗り物名:パワー値)【カテゴリ名】
例:パワー値30のジェットブーツの場合
-(ジェットブーツ:30)【乗り物】(移動判定時:+60%修正)
-(道具名:パワー値)【カテゴリ名】:【パワータイプ名】
例:パワー値30のノートパソコンでパワータイプが情報の場合
-(ノートパソコン:30)【道具】:【情報】(パワータイプ適合時:PCが提出する成功要素のパワー値が2倍になる)
また、キャラクタータイプ「宝重使い」がPC作成段階で取得したアイテム(宝重)につきましては、下記の様に表記します。
-(アイテム名:宝重の分類:パワー値)【カテゴリ名】以下はカテゴリ毎に異なります。
伝奇A-DIC用基本戦闘ルール
基本的な判定方法
戦闘は攻撃的なM*と防御的なM*が明示され、その難易度に対して、PCが攻撃・防御に関する成功要素類(成功要素、スキル、マウントアイテムなど)をそれぞれ提出する事から始めることとします。
戦闘のM*が始まりましたら前提フェイズ、RPフェイズを行い、抽出されたパワー値と難易度を比較して判定結果を求める事とします。
支援効果と直接戦闘
伝奇A-DICにおきましては、パワータイプが「戦闘」とされたM*でも前述の前提変換により、異なるパワータイプで難易度を減少させることが可能です。
しかし、直接的な戦闘行動(攻撃する、防御する等)を含まない行為は、あくまでも支援行動として、M*に設定された難易度は最大でも50%までしか減少されない事とします。
これは、参加PC全員を通じてのものであり、仮にPC一人で支援行為として、難易度の半分をクリアした場合、それ以降のPCの支援行為は難易度から減少させることは出来ません。
サクリファイス(犠牲)ルール(選択ルール)
スキルの使用や成功要素の提出時に、PCの持つ成功要素の1つを永久的に停止させることにより、その成功要素がもつパワー値の倍の値を、スキルによる疲労や成功要素のパワー値として使用することが出来ます。
スキル疲労の際は、プレイヤーの選択によっては複数の成功要素を一度に(永久的に)停止させることが出来ます。
永久的に停止した成功要素のツリーは、登録最大数もその分減少し、以後はその数までしか登録しておくことは出来ません。
また、これにより減少した成功要素の最大登録数は追加設定「減少した成功要素の最大登録数を回復できる」を取得することで回復します。
スキル「不死性」をもつPCは、こちらのルールを使用することが出来ません。
貫徹ダメージ(選択ルール)
戦闘M*が発生した際は、結果が防御難易度の150%以上である”大成功”であった場合を除き、攻撃難易度の10%の数値が貫徹ダメージとして全PCに発生します。
貫徹ダメージはスキルの疲労と同様にパワー値(成功要素)の停止として扱います。
これは、絶技”献身”の適用外になりますのでご注意ください。
戦闘判定の結果
- 攻撃判定が成功した場合:敵を撃破する事が出来ました。
- 攻撃判定が失敗した場合:敵を撃破する事が出来ませんでした。
- 防御判定が成功した場合:敵の攻撃を(貫徹ダメージ以外は)防ぐ事が出来ました。
- 防御判定が失敗した場合:敵の攻撃により、PC達は撃破されました。
注意
これらの結果は、基本的なモノです。
セッションの状況にやSD裁量で、必ずしも上記の通りにする必要はありません。
戦闘時の絶技使用
戦闘時に絶技を使用していた場合は、下記のような効果があります。
この攻撃により倒された相手は基本的に死にません。
ただし、スキル「不死性」をもつ者が判定に失敗した場合、即座に消滅や封印されるなどして活動が停止します。
この攻撃により倒された相手は確実に死にます。
スキル「不死性」をもつ者でも判定に失敗した場合は、即座に滅びます。
貫徹ダメージが発生した際に、全PCはその値を0にする事が出来ます。
防御側は、サクリファイスの使用が不可になります。
貫徹ダメージが発生した際に、使用したPCはその値を0にする事が出来ます。
防御側は、サクリファイスの使用が不可になります。
集団戦ルール
集団の扱い(その1)
こちらは追加設定の取得による集団のサポーター化に対しての扱いのルールです。
追加設定により最初に集団を取得したら「戦闘タイプ」「諜報タイプ」「工作・術者・その他タイプ」のいずれかのタイプかをプレイヤーは決定します。以後、追加設定を重ねて取る事により集団の規模が大きくなってもこのタイプは変更出来ません。
その後、集団に設定されたパワー値を10で割り、タイプ毎の配分比を掛ける事によって各種能力のパワー値を決定します。
また、各種能力の説明は下記になります。
- 攻撃:戦闘時に攻撃を行う際のパワー値になります。
- 防御:戦闘時に防御を行う際のパワー値になります。
- その他:戦闘以外の行動を取る際のパワー値になります。この能力でどの様な行動を集団が取れるかはPCの設定によりSDが判定します。
戦闘タイプ
攻撃配分比:4
防御配分比:4
その他:2
説明
主に戦闘を担当する集団の配分比です。
戦闘以外での能力は期待できません。
諜報タイプ
攻撃配分比:3
防御配分比:2
その他:5
説明
主に諜報を担当する集団の配分比です。
情報収集・情報操作などを行えます。
工作・術者・その他タイプ
攻撃配分比:1
防御配分比:2
その他:7
説明
主に工作など(それに限りませんが)を担当する集団の配分比です。
物理的・呪術的な工作作業などを行えます。
集団がどの様な特殊行動を取れるかはPCの背景設定によりSDが判断するものとします。
集団の扱い(その2)
1.集団は原型が【組織】のPCしか取得出来ません。
2.集団は運命点により強化することは出来ません。
3.判定時に成功要素として集団を提出したら、集団も疲労し成功要素として一時的に停止します。
成功要素が回復するまでは、集団は復帰出来ません。
4.集団はPC個人に忠誠を誓っている訳ではないので、無茶な命令には従いません。
(サポーターNPCなどはPC個人に対する好意などで動いているので無茶な命令も可能です。)
5.集団をマウントする際にはSDの許可が必要になります。
(セッション内容などにより集団を連れ歩けない場合があります。)
集団(サポーター)の選択戦闘ルール時の扱い
下記の選択戦闘ルールでは、戦闘に距離と適正距離の概念が含まれます。
この集団を含め、マウントが可能なサポーターはその際には下記の様に扱います。
1.集団(サポーター)は、PCと同じ戦闘距離に配置されます。
2.集団(サポーター)の攻撃適正距離はPCの攻撃適正距離と同じとして扱います。
伝奇A-DIC用選択戦闘ルール
戦闘の際の手順
1.SDによる状況説明
2.戦闘M*の発表(敵との戦闘距離の決定)
2.戦術判定
3.接敵判定(移動判定)
4.攻撃判定および防御判定
5.判定結果発表
戦闘M*の表記
戦闘的な行動を伴うM*は下記のように表記されます。
例
M*○:敵を倒す(パワータイプ:戦闘・接敵距離:遠距離)
(敵の適正距離:【遠距離】・敵の攻撃属性:物理・敵の防御属性:なし・移動阻害:-25%)
○-1攻撃:難易:500
○-2防御:難易:500
上記の難易度は”接敵距離”による修正前の基本値になります。
PCが移動を行わない場合、下記の様に変化します。
M*○:敵を倒す(パワータイプ:戦闘・接敵距離:遠距離)
(敵の適正距離:【遠距離】・敵の攻撃属性:物理・敵の防御属性:なし・移動阻害:-25%)
○-1攻撃:難易:500→変化無し
○-2防御:難易:500→遠距離攻撃で2.0倍=1,000
さらに、PCは自動的に【遠距離】で接敵することになります。
上記の例では明示されていますが、敵の攻撃適正距離、攻撃属性、防御属性はSDの裁量により明示しなくても構いません。
ただし、スキル「感知」「浄眼」「読心伝心」の習得者がいた場合、SDは敵の攻撃適正距離、攻撃属性、防御属性を公開しなくてはなりません。
攻撃手段と適正距離
運命点を消費したり、キャラクタータイプで「宝重使い」を選択した事で得られるマウントアイテムなどには適正な距離が設定され、適した状況で使用する事により真価を発揮します。
攻撃手段は【白兵】【中距離】【遠距離】の3種類のパワータイプで表現し、武器のマウントアイテムの入手時にプレイヤーがそのアイテムに設定し、適正距離で使用した場合には、下記の修正表の倍率に従って、PCが提出する成功要素のパワー値全体を上昇させることが出来ます。
ただし、適正でない距離で使用した場合には、下記の修正表の倍率に従って、PCが提出する成功要素のパワー値全体にマイナス修正がかかります。
表1:攻撃手段修正表
|
白 兵 |
中距離 |
遠距離 |
必要とするマウント武器の適正距離 |
【白兵攻撃】 |
2.0 |
1.0 |
0.5 |
【白兵】 |
【中距離攻撃】 |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
【中距離】 |
【遠距離攻撃】 |
0.5 |
1.0 |
2.0 |
【遠距離】 |
【支援行為】 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
マウント武器不必要 |
【肉弾戦闘】 |
1.0 |
0.5 |
0.0 |
マウント武器不必要 |
【万能】 |
特殊 |
特殊 |
特殊 |
絶技などの使用を必要とする |
・支援行為は、敵への直接的な攻撃にならない行動を意味します。
ただし、0.5倍の修正はかかりますが、敵の防御属性に関わらず効果を発揮します。(0.5倍以外の修正はかかりません。)
・マウントアイテム無しで戦闘を行う際は、(武器を持っていないので)【肉弾戦闘】として扱われます。
・「集団」はPCと同じ距離に配置されます。
・「集団」はPCと同じ攻撃適正距離として扱います。
・【万能属性】の攻撃は、全ての距離において倍率が最低でも1.0になります。
ただし、【万能属性】を得る前の時点で倍率が2.0だった場合は、2.0を優先します。
スキル「魔弾」はスキルの取得段階で【白兵】【中距離】【遠距離】の3種類の攻撃的正距離を選択する必要があります。
また、「魔弾」は武器と同様に敵との距離により威力が左右され、それは表1に従います。
攻撃判定に「魔弾」以外でも「魔術系スキル」を使用した場合は、(前提変換の成否に関わらず)自動的に攻撃属性が【魔力属性】に変更されます。
ただし、「強化」を使用した場合につきましては、プレイヤーの任意で攻撃属性を選択出来る事とします。
絶技「未知への扉」が使用可能なタイミングはSDによる戦闘M*の発表までになります。
SDにより、戦闘M*が発表された以後は、戦闘が解決するまで、新たなM*を設定することができません。
接敵判定(移動判定)
下記の接敵判定(移動判定)に成功することで、PCそれぞれの戦闘時の敵との距離を決定します。
判定に成功した場合は、プレイヤーが希望する位置にPCを配置できます。
また、判定に失敗した際は、M*に設定された位置にPCが配置されます。
接敵判定:最大パワー値合計+適用スキルのパワー値+【移動】アイテムのパワー値×2.0
-M*に設定された移動阻害値(%)
以上から算出された値をで1d100の値が下回れば成功として扱います。
適用スキル:【身体強化】【隠行】【変化】【覚醒】
スキルのパワー値は、PCが習得した最大レベルのパワー値が計上されます。
複数のスキルを持つ場合は最大レベルのパワー値が合計されます。
戦闘内容のM*において設定される敵のパラメーターです。
移動判定時のマイナス修正値が、+100%から-100%で表記されます。
こちらの修正値につきましては、SD裁量で決定することとします。
修正値参考表 |
|
+100% |
子供でも簡単に出来る |
+50% |
普通は成功する |
+25% |
慎重にやれば可能 |
±0% |
通常 |
-25% |
かなり難しい |
-50% |
普通は無理 |
-100% |
到底不可能 |
運命点を1点使用することで、+50%の修正を得ることができます。
また、この効果は重複し、2点使用することで+100%、3点ならば+150%の修正を得ることができます。
【飛行状態】の者が敵にいて、PC側には居なかった場合
→移動判定はPC全員に-50%の修正が掛かります。
ただし、敵が全員【飛行状態】の時は移動判定は自動失敗します。
PC側に【飛行状態】の者がいて、敵に居なかった場合
→移動判定は使用者本人は自動成功、味方のPC全員には+50%の修正を得ます。
敵味方両方に【飛行状態】の者がいた場合は、通常通りの移動(接敵)判定が発生します。
この段階で絶技「神速」の使用を宣言したPCは自動的に判定に成功します。
絶技「神速」を使用した者は「黄金の翼」の効果を受けません。
【白兵】:敵から0m~10mの位置です。
【中距離】:敵から10m~100mの位置です。
【遠距離】:敵から100m以上離れた位置です。
攻撃属性について
戦闘時(攻撃判定時)に前提変換ルールを使用するなどしてパワータイプ「魔術」で成功要素を提出した攻撃は【魔力属性】になります。
(「魔術系スキル」を使用した場合は自動的に【魔力属性】になります。)
パワータイプ「魔術以外」で成功要素を提出した攻撃は【物理属性】になります。
【物理属性】と【魔力属性】の【攻撃属性】は防御用のパワータイプ(【防御属性】)によって、判定時にパワー値の抽出制限がかかる場合があります。
(ただし、全ての者が【防御属性】を持っているという訳ではありません。)
また、戦闘時の前提変換に失敗した場合は、攻撃属性は自動的に【物理属性】となります。
(前述しましたが、「魔術系スキル」を使用した場合は、前提変換の成否に関係なく自動的に【魔力属性】となります。)
絶技の使用などにより、攻撃時に【万能属性】を得た場合は、相手が【防御属性】を持っていても関係なくパワー値の抽出が行われます。
防御属性について
パワー値が25以上になった防具アイテムには下記のどちらかの防御属性を得ることが出来ます。
1.【物理防御】
:敵の攻撃が 【物理属性】だった場合、防御判定で提出したパワー値が1.5倍されます。
敵の攻撃が【魔力属性】だった場合には、パワー値は1.0倍のままです。
この属性を持っている敵に物理属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に-50%の修正がかかります。
魔力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に制限はかかりません。
2.【魔力防御】
:敵の攻撃が 【魔力属性】だった場合、防御判定で提出したパワー値が1.5倍されます。
敵の攻撃が【物理属性】だった場合には、パワー値は1.0倍のままです。
この属性を持っている敵に魔力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に-50%の修正がかかります。
物理力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に制限はかかりません。
また、上記の防御属性を得たアイテムの強化が重なり、パワー値が50以上になった防具アイテムには下記のどちらかの防御属性を得ることが出来ます。
(【物理防御】を持ったアイテムには【物理耐性】、【魔力防御】を持ったアイテムには【魔力耐性】しか付与できません。)
1.【物理耐性】
:敵の攻撃が 【物理属性】だった場合、防御判定で提出したパワー値が2.0倍されます。
敵の攻撃が【魔力属性】だった場合には、パワー値は1.0倍のままです。
この属性を持っている敵に物理属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に-100%の修正がかかります。
魔力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に制限はかかりません。
2.【魔力耐性】
:敵の攻撃が 【魔力属性】だった場合、防御判定で提出したパワー値が2.0倍されます。
敵の攻撃が【物理属性】だった場合には、パワー値は1.0倍のままです。
この属性を持っている敵に魔力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に-100%の修正がかかります。
魔力属性で攻撃した場合は、パワー値の抽出に制限はかかりません。
また、戦闘時の前提変換に失敗した場合でも、防具アイテムがあれば防御判定時のパワー値の抽出は100%となり、防御属性の効果も発揮します。
絶技などにより攻撃に万能属性が付与された場合は、上記の防御属性は効果を発揮しません。
攻撃判定のまとめ
攻撃判定を行う際の手順は下記の通りになります。
0.SDによる状況説明
1.SDによる難易度の発表
2.プレイヤーによる移動判定の実施
3.接敵距離により変化した難易度の発表
4.プレイヤーによる成功要素の提出
5.武器の攻撃適正距離によるパワー値の修正(敵・味方同時)
6.攻撃属性によるパワー値の修正(敵・味方同時)
7.プレイヤーによる絶技使用の申請
8.SDによるパワー値の抽出と判定結果の発表
防御判定のまとめ
防御判定を行う際の手順は下記の通りになります。
0~3.攻撃判定時に同時に決定します。
4.防具のパワー値の修正(
「防御アイテム」参照)
5.プレイヤーによる成功要素の提出
6.防御属性によるパワー値の修正(敵・味方同時)
7.プレイヤーによる絶技使用の申請
8.SDによるパワー値の抽出と判定結果の発表
運用例
1.PCの適性距離が【遠距離】なのに、接敵距離が【白兵】になってしまった場合。
→攻撃判定時のパワー値は50%になります。
2.戦闘時の前提変換に失敗し、PCの攻撃属性が【物理属性】、攻撃適正距離が【白兵】なのに、接敵距離が【遠距離】、敵の防御属性が【物理防御】という状況になってしまった場合。
→1.前提変換の失敗により抽出率50%
2.攻撃適正距離が【白兵】なのに接敵距離が【遠距離】で50%
3.攻撃属性が【物理属性】なのに敵の防御属性が【物理防御】で50%
上記により、50%×50%×50%で12.5%にまでパワー値の抽出率は低下します。
3.敵の適正距離が【白兵】なのに、PCが【白兵距離】に一人を残して全員【遠距離】に行ってしまった場合。
→白兵距離に残った一人で防御判定を行います。
(「魔術系スキル」や「絶技」を使用すれば【遠距離】にいるPCでも成功要素の提出が可能です。)
4.敵の適正距離が【遠距離】なのに、PCが【遠距離】に一人を残して全員【白兵距離】に行ってしまった場合。
→白兵距離にいるPC全員で防御判定を行います。(敵は白兵距離のPCを攻撃します。)
(「魔術系スキル」や「絶技」を使用すれば【遠距離】にいるPCでも成功要素の提出が可能です。)
・敵は特殊な事情がない限りは、敵に近い者から優先的に攻撃します。
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最終更新:2012年03月25日 18:13