12.コラム
こちらでは、伝奇A-DICに関する様々な事柄を手短な読み物形式で説明します。
システムについて
難易度について
セッションを行う際にM*に設定される難易度の数値を決定する目安は下記の通りになります。
目安 |
数値 |
優しい |
基本難易度×1.0 |
普通 |
基本難易度×1.5 |
難しい |
基本難易度×2.0 |
PCの絶技使用が前提 |
基本難易度×3.0 |
クリア想定外 |
基本難易度×4.0以上 |
基本難易度=全PCの最大パワー値合計
根源力の目安(裏世界版)
伝奇A-DICでは、キャラクターの強さの目安として根源力を算出します。
その根源力でキャラクターを計った場合の目安が下記になります。
根源力 |
目安 |
2,000 |
駆け出しの新人 |
4,000 |
一人前 |
6,000 |
プロといえる腕前 |
8,000 |
一流と言える実力者 |
10,000 |
一都市に数人しかいない存在 |
20,000 |
一地方に数人しかいない存在 |
30,000 |
一国に数人しかいない存在 |
50,000 |
世界有数の存在(伝説級の存在) |
PCの所持金
PCのもつ総資産はプレイヤーの設定により決まる事とします。
豊かな生活を設定するにはそれなりの追加設定を取得しましょう。
ただし、セッションで多量の金額を使用するような行動を行った場合は、取得した追加設定の破棄、破産などによるPCの放棄などを必要とする場合があります。
その上でPCがセッション中に使用しても何もデメリットがない金額を以下に設定します。
これらの金額は生活費などを差し引いたPCが自由に使用できる金額としますが、セッション中での経過時間によって修正を加えてもいいでしょう。
また、PCが所属する組織などから支払われる経費もこれに含まれるものとします。
- 通常のPCの場合
- PCの根源力がすなわち”小遣い”となります。
- 追加設定「実は食うに困らないだけの資産を持っている。」を取得したPCの場合
- PCの根源力×10円が”小遣い”となります。
- 追加設定「実は遊んで暮らせるだけの資産を持っている。」を取得したPCの場合
- PCの根源力×100円が”小遣い”となります。
- 追加設定「莫大な資産を持っている。」を取得したPCの場合
- PCの根源力×1000円が”小遣い”となります。
御門市地下大防空壕について
大防空壕内勢力図(簡易版)
下図は、大防空壕内(表層)の勢力範囲図になります。
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北 |
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A |
B |
C |
D |
E |
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1 |
未 |
七 |
七 |
七 |
七 |
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2 |
連 |
七 |
七 |
七 |
未 |
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西 |
3 |
連 |
連 |
七 |
未 |
未 |
東 |
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4 |
連 |
未 |
深 |
深 |
未 |
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5 |
未 |
未 |
深 |
深 |
深 |
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南 |
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1マス:約2km
記号 |
名称 |
占有率 |
七 |
七星工業 |
32% |
連 |
魔術師連盟 |
16% |
深 |
深淵 |
20% |
未 |
未探査地域 |
32% |
御門市大防空壕の中層について
御門市大防空壕の中層と呼ばれる場所には7つの異界(幽宮)が存在するとされている事まで判明しています。
また、中層に関することは裏世界でも一般的には知られていません。
下記に7つの異界を列記しますが、この項目の情報は各組織の幹部級のみが知る知識になります。
大防空壕と呼ばれる地下空間の深層へ到達出来るのは、この7つの異世界を全て踏破した者だけだと言われています。
番号 |
名称 |
到達状況 |
探索状況 |
1. |
炎の回廊 |
七星により発見、確保 |
未踏破 |
2. |
氷の宮殿 |
連盟により発見、確保 |
未踏破 |
3. |
帰らずの森 |
連盟により発見、確保 |
未踏破 |
4. |
欲望の沼 |
深淵により発見、確保 |
深淵により踏破 |
5. |
死者の迷宮 |
深淵により発見、確保 |
未踏破 |
6. |
狂気の山脈 |
深淵により発見、確保 |
未踏破 |
7. |
光さす庭 |
未発見 |
- |
世界観について
反魔力の毒について
「この御門市が存在する世界では、種族が”人間”である者は全てが潜在的に”反魔力の毒”と言う能力を持ちます。」
「”反魔力の毒”とは、超常的な現象を科学的に(自分達の理解に収まる様に)説明しようとする意思であり、近代になり人間の人口が増加することで人外の数が減った最大の要因になります。」
「”反魔力の毒”の例を挙げれば、幽霊を見た人間が『これは錯覚だ、あれは柳の葉が動いただけだ』と、超常現象を否定することにより、そこに実在した幽霊を柳の葉へと”書き換えて”しまう能力を持ちます。」
「一人の人間が持つ”反魔力の毒”は微小(パワー値10未満)ですが、多くの者に認識されるとその分、”反魔力の毒”が集積し人外や魔術を”書き換え”てしまいます。例を上げれば、人狼の人外は野犬などへ、魔術などはトリックのある手品などへと”書き換え”られてしまうのです。この為、裏世界に生きるものが存在を公になることはありませんが、自分たちの死活問題ですので、裏世界の事を公表しようとしたものは裏世界全体により粛清されることになります。」
「蛇足ですが、さらに説明を加えると、”反魔力の毒”は裏世界で生きる(成功要素のパワー値13以上を持つ者や、PCにマウントされたサポーターや集団)人間には(スキル取得を除き)基本的に発生しません。これは、既に超常的な現象の存在を”認めた”事により”反魔力の毒”の能力が休止してしまったからです。」
「この事を逆の視点から見れば、裏世界に関わらない普通の人間でも、人外や魔術などの超常現象を”認めて”しまえば、”反魔力の毒”の能力は休止してしまうとも言えます。」
システム的な説明をすれば、”反魔力の毒”に触れれば必ずしも”書き換え”られるという訳ではありません。
”反魔力の毒”のパワー値が人外や魔術の持つパワー値を上回った時に”書き換え”は発生しますが、普通の人間が持つ”反魔力の毒”のパワー値が10と仮定しても100人に認識されればパワー値1,000です。通常の存在であればそれだけで存在を”書き換え”られてしまうでしょう。
ただし、多くの者に認められた伝説的な(知名度が高い)存在はこの効果から免れる事もあります。
これは、普通の者でも伝説として存在を”認めてしまった”からです。(ルール的にはSD裁量によります)
また、”反魔力の毒”のスキル取得者は、この毒素を意識的に操る事が可能になる事を表現しています。
幽宮(かくりのみや)
「この御門市が存在する世界とは異なる環境・法則の元に存在する(強力な人外に創造された)小規模な異世界です。」
「環境などはその世界毎に異なるため一概には言えませんが”反魔力の毒”は効果を発揮しません。」
「人間が支配するこの世界から去った人外が住む世界なども存在し、その中でも有名なものに”竜神の里”と呼ばれるものがあり、人の世界で共存出来なくなった人外がその世界へ移動する事もあります。」
「ただし、幽宮への移動は通常の方法・能力では不可能であり、その為にはその異世界の門を開く鍵や多くの生贄などを用いなければなりませんので、人との共存が出来なくなった人外にとっては死活問題になる事もあります。」
蝕
「通常は、この御門市が存在する世界と独立している異界ですが、積み重なった条件や異界への門を開こうとする行動により世界間の境界が一部の地域などで曖昧になる場合があります。」
「その際は、お互いの世界のルールなどが溶け合い混沌とした状況になり、通常ありえない事が起こり得る様になります。」
「その様な状況を”蝕”と呼び、由来の通り月と大きな影響があり、満月や新月などは異界への門を開く大きな条件になる場合が多い様です。」
「また、この”蝕”の中では”反魔力の毒”は一切の効果を発揮しません。」
赤い月の夜
「御門市に稀に発生する、夜空に赤い月が出現す現象であり、一種の蝕(上記参照)であると言われており、御門市全体を一時的に異世界へと変貌させます。」
「赤い月は瞳の様にも見え、赤い月の周囲は黒いモヤの様な陰りが見えることから、何かしらの世界的に超越した存在ではないかとも思われています。」
「発生原因や周期などは不明ですが、現在のところ超常的な現象を秘密裏に処理できなくなった時に発生しています。」
「この赤い月の夜には、一般人(13以上の成功要素を持たない者)は活動を停止し、裏世界に生きる者のみが動けるようになります。」
「制限時間は夜が明けるまでとされており、夜が明けると停止していた普通の人間は”夜が明けたらそうしたであろう状態”へと時間を飛ばされます。(主観的にはPC達、裏世界の人間が一時的に世界から切り離された様に見えます)」
「また、この”赤い月の夜”の中では”反魔力の毒”は一切の効果を発揮しません。」
古い血
「人外の固体としての強さは、主にその精神により決まりますが、種族としての強さはその紀元の古さにより決定されます。」
「その種族としての紀元が古く、他の人外などの血が混じらずに現在までその純粋性を保ち続けたものを”血が古い”などと表現する事があります。」
「主に種族の中でも特定の部族などにしか存在せず、貴重なものとなっております。」
「その”古い血”は貴重なだけではなく、古い故に古代の強力な人外の因子を持つこともあるため、食したり術などの儀式に使用すると通常では考えられない程の効果を得る事が出来ます。」
「その為、この血を狙う者も少なからず存在しますので、これらの部族は自分達の領域の外に出る事は珍しくなっております。」
「また、人間の中にも極稀にこの様な血を持つ者が存在するようです。」
古い血の具体的効果は各SDに一任します
神・精霊などについて
御門市世界観では宗教的な意味での神の存在は一般的に明らかにされていません。ただし、宗教的や(裏世界でしか知られていませんが)対魔組織などは存在します。
妖精、精霊などと呼ばれる存在に関してはSDの裁量にお任せします。ただし、基本的には伝奇A-DICでの人外とは物質的な肉体をもった種族として扱う事が望ましいと思われます。
精霊・妖精などの物質的な肉体をもたないキャラクターを表現するのであれば「自分のナワバリ内のみ物質化を解除できる」などの制限をかけると良いでしょう。
その場合は特定の攻撃方法などに弱くなるなどの制限もゲームバランス上必要になると思われますので注意してください。
宝重(マジックアイテム)について
伝奇A-DICでは強力な術者、人外が作成した物をマジックアイテム(宝重)として扱います。
通常のものでは絶技などのように特殊な効果は望めませんが、マジックアイテムであれば通常ではありえない成功要素を根源力(パワー値)に応じて与える事ができます。
これらはアイテムの能力による戦力上昇よりも、その”通常ではありえない成功要素”を生かしたプレイヤーのテクニック(前提変換など)を期待します。
また、絶技”巨匠の指先”などで作成される様なアイテム等は極めて貴重なものとして扱われます。
御門市の吸血鬼について
御門市の主な吸血鬼「黄昏の民」は、吸血という行為で命を永遠に保つ人外とします。
日光以外には伝説にあるような弱点(ニンニク、流水を渡れない等)は存在しません。
ただし、肉体的な特徴(霧にもオオカミにも化けられません)も通常の人間と大して変わりませんが、(スキル”不死性”などを持つ為)特殊な方法で滅ぼさなければならないと言う事もありません。(心臓に杭を打つ、棺を破壊する、”銀の剣””魔弾の射手”等)
また、これは一般的な黄昏の民のみに適応されるもので、高い実力を持つ者の中には例外もいます。
黄昏の民以外の吸血鬼の設定におきましてはプレイヤーやSDに一任されますが世界観を壊さないように注意して運用しましょう。
仮に日光の下で動ける様にするのならば、成功要素のパワー値2割低下などの制限をつけてはいかがでしょうか?
自動人形について
伝奇A-DICの世界観では、PCとして使用する自動人形は大きく分けて2種類に分けられます。
1.人に似せられた愛玩用のモノが魂を持ったもの
2. 道具として作られた人形(ヒトガタ)が魂を持ったもの
どちらも人形師によって魂を与えられた場合もありますがそのあり方は大きく異なります。
1に分類されるものは人間の姿に対して強い憧憬をもち、自分の本来の姿(人形としての姿)を他者に見せる事には強い抵抗があります。
これは人形としての姿に対して憧憬の反面強い羞恥心をもつからです。
2に分類されるものはこの様な羞恥心はもちませんが人間としての姿に対しての執着も薄いために、人間に擬態していても見るものに奇異な印象を与えるかもしれません。
どちらも定期的なメンテナンスが必要ではありますが、基本的にメンテナンサーには強い信頼がないと任せません。
これは、自動人形の機械部分は致命的な弱点となるからです。自分自身をメンテナンスする者以外には極力、その姿(機械的な部分など)を他者に見せないでしょう。
また、メンテナンサーは同じ組織の者か、それがいなければ信頼できる土地の者に頼る事になります。
これらの設定におきましては各SDやプレイヤーにより異なる事もあるでしょうが、その場合は裏づけとなる設定を世界観を壊さない様に行って下さい。
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最終更新:2012年04月20日 23:13