プロジェクトT14


 帝國製共通大型I=Dミラーコートの開発により宰相府に開発工廠を与えられたシュワであったが、ほぼそれと同時期に宰相からの単独指名によるI=D開発が依頼された。
 依頼されたものは帝國共通機と秘書官用可変機の2機種であり、ただでさえ他のI=Dデザイナーよりも開発時間を必要とするデザイン方法を採るシュワはその依頼を聞いた直後にぶっ倒れた。
 しかし、なんとか起き上がり依頼を請け負う事を即断。
 バカである。
 しかも、2機種とも異なる手法での開発を行う事を決意。
 せめて同じ手法で行えばいいのにあえて別の手法を採る。
 本当にバカである。
 さらに後日、土場藩国の藩王である弓下嵐により提唱された、以前シュワにより開発されたI=D、フェザーワルツの人型戦車化への改装も行う事を決意。
 救いようが無いバカである。
 書いていて自分でも途方に暮れる。

 しかし、ニューワールド(以下、NW)の状況はペルセウス領域、絢爛均衡世界、レムーリアの三方面作戦全てに勝利したとはいえ予断を許すものではなく、T14の内に次の戦闘のための準備を整える事を急務とした。
 そこでシュワはT14のうちに三機種全ての開発を終了させることを決意。それを実現させる為に、開発工廠の開発能力の底上げを図る事になった。

 シュワは設計局へのACEの協力依頼配置を、そして無名騎士藩国へ設立された技術学校へ工廠の整備士達を派遣し、行い開発体制を整えた。
 また、開発した機体の能力を高めるべく計画を立てた。

1.可変型I=Dの開発完了
2.可変型I=Dの開発報酬受領
3.可変型I=Dの性能開示前にシュワの預かる開発工廠のL:化
4.帝國共通機、人型戦車の開発完了
 とは言っても上記のような単純なものであった。

 この様にして開発体制を整えたシュワは1Tに三機種の開発を同時に行うと言う無茶に挑む事になる。
最終更新:2009年03月22日 17:57