9.コラム


 こちらでは、伝奇A-DICに関する様々な事柄を手短な読み物にして、項目毎に書き加えて行きたいと思います。


難易度について

 セッションを行う際にM*に設定される難易度の数値を決定する目安は下記の通りになります。

目安 数値
優しい 基本難易度×0.5
普通 基本難易度×1.0
難しい 基本難易度×1.5
PCの絶技使用が前提 基本難易度×2.0
クリア想定外 基本難易度×4.0以上

 基本難易度=全PCの最大パワー値合計


根源力の目安(裏世界版)


2000:駆け出しの新人
4000:一人前
6000:プロといえる腕前
8000:一流と言える実力者
10000:一都市に数人しかいない
20000:一地方に数人しかいない
30000:一国に数人しかいない
50000:世界有数の存在(伝説級の存在)


大防空壕内勢力図(簡易版)


    北
  ABCDE
 1未七七七七
 2連七七七未
西3連連七未未東
 4連未深深未
 5未未深深深
    南
1マス:約2km

七:七星工業 32%
連:魔術師連盟 16%
深:深淵 20%
未:未探査地域 32%


PCの所持金

 PCのもつ総資産はプレイヤーの設定により決まる事とします。
 豊かな生活を設定するにはそれなりの追加設定を取得しましょう。
 ただし、セッションで多量の金額を使用するような行動を行った場合は取得した追加設定の放棄、破産などによるPCの放棄などを必要とする事にします。
 その上でPCがセッション中に使用しても何もデメリットがない金額を以下に設定します。
 これらの金額は生活費などを差し引いたPCが自由に使用できる金額としますが、セッション中での経過時間によって修正を加えてもいいでしょう。
 また、PCが所属する組織などから支払われる経費もこれに含まれるものとします。

通常のPCの場合
PCの根源力がすなわち「小遣い」となります。
追加設定「実は食うに困らないだけの資産を持っている。」を取得したPCの場合
PCの根源力×10円が「小遣い」となります。
追加設定「実は遊んで暮らせるだけの資産を持っている。」を取得したPCの場合
PCの根源力×100円が「小遣い」となります。
追加設定「莫大な資産を持っている。」を取得したPCの場合
PCの根源力×1000円が「小遣い」となります。

幽宮(かくりのみや)

 通常の世界とは異なる環境・法則の元に存在する、強力な人外に創造された世界です。
 環境などは世界毎に異なるため一概には言えません。
 人間が支配するこの世界から去った人外が住む世界なども存在し、その中でも有名なものに「竜神の里」と呼ばれるものがあり、人の世界に共存出来なくなった人外がその世界へ移動する事もあります。
 ただし、幽宮への移動は通常の方法・能力では不可能であり、その為にはその世界の門を開く鍵や多くの生贄などを用いなければなりませんので、人との共存が出来なくなった人外にとっては死活問題になる事もあります。

 通常はこちら側の世界と独立している異界ですが、積み重なった条件や異界への門を開こうとする行動により世界間の境界が一部の地域などで曖昧になる場合があります。
 その際は、お互いの世界のルールなどが溶け合い混沌とした状況になり、通常ありえない事が起こり得る様になります。
 その様な状況を「蝕」と呼びます。由来の通り月と大きな影響があり、満月や新月などは異界への門を開く大きな条件になる場合が多い様です。

上記以外の設定につきましては各SDに一任します。

神・精霊などについて

 御門市世界観では宗教的な意味での神の存在は明らかにされていません。無論宗教的な対魔組織などは存在しますが根源力をもつキャラクターとしてはNPCとしても出さないほうが良いでしょう。
 妖精、精霊などと呼ばれる存在に関してはSDの裁量にお任せします。ただし、基本的には伝奇での人外とは物質的な肉体をもった種族として扱う事が望ましいと思われます。
 精霊・妖精などの物質的な肉体をもたないキャラクターを表現するのであれば「自分のナワバリ内のみ物質化を解除できる」などの制限をかけると良いでしょう。
 その場合は特定の攻撃方法などに弱くなるなどの制限もゲームバランス上必要になると思われますので注意してください。

古い血

 人外の固体としての強さは、主にその精神により決まりますが、種族としての強さはその紀元の古さにより決定されます。
 その種族としての紀元が古く、他の人外などの血が混じらずに現在までその純粋性を保ち続けたものを「血が古い」などと表現する事があります。
 主に種族の中でも特定の部族などにしか存在せず、貴重なものとなっております。
 その「古い血」は貴重なだけではなく、古い故に古代の強力な人外の因子を持つこともあるため、食したり術などの儀式に使用すると通常では考えられない程の効果を得る事が出来ます。
 その為、この血を狙う者も少なからず存在しますので、これらの部族は自分達の領域の外に出る事は珍しくなっております。
 また、人間の中にも極稀にこの様な血を持つ者が存在するようです。

古い血の具体的効果は各SDに一任します

マジックアイテムについて

 伝奇A-DICでは強力な術者、人外が作成した物をマジックアイテム(宝重)として扱います。
 通常のものでは絶技などのように特殊な効果は望めませんが、マジックアイテムであれば通常ではありえない成功要素を根源力(パワー値)に応じて与える事ができます。
 これらはアイテムの能力による戦力上昇よりも、その「通常ではありえない成功要素」を生かしたプレイヤーのテクニック(前提変換など)を期待する事にしましょう。
 「巨匠の指先」などで作成される様なものは極めて貴重なものとして扱われます。

御門市の吸血鬼について


 御門市の主な吸血鬼「黄昏の民」は、吸血という行為で命を永遠に保つ人外とします。
 日光以外には伝説にあるような弱点(ニンニク、流水を渡れない等)は存在しません。
 ただし、肉体的な特徴(霧にもオオカミにも化けられません)も通常の人間と大して変わりなく、特殊な方法で滅ぼさなければならないと言う事もありません。(心臓に杭を打つ、棺を破壊する、「銀の剣」「魔弾の射手」等)
 また、これは一般的な黄昏の民のみに適応されるもので、高い実力を持つ者の中には例外もいます。

 黄昏の民以外の吸血鬼の設定におきましてはプレイヤーやSDに一任されますが世界観を壊さないように注意して運用しましょう。
 仮に日光の下で動ける様にするのならば、成功要素2割低下などの制限をつけてはいかがでしょうか?

自動人形について


 PCとして使用する自動人形は大きく分けて2種類に分けられます。
1. 人に似せられた愛玩用のモノが魂を持ったもの
2. 道具として作られた人形(ヒトガタ)が魂を持ったもの
 どちらも人形師によって魂を与えられた場合もありますがそのあり方は大きく異なります。
 1に分類されるものは人間の姿に対して強い憧憬をもち、自分の本来の姿(人形としての姿)を他者に見せる事には強い抵抗があります。
 これは人形としての姿に対して憧憬の反面強い羞恥心をもつからです。
 2に分類されるものはこの様な羞恥心はもちませんが人間としての姿に対しての執着も薄いために、人間に擬態していても見るものに奇異な印象を与えるかもしれません。
 どちらも定期的なメンテナンスが必要ではありますが、メンテナンサーには強い信頼がないと任せないかもしれません。
 これは、自動人形の機械部分は致命的な弱点となるからです。自分自身をメンテナンスできる者は極力他者に見せないでしょう。
 また、メンテナンサーは同じ組織の者か、それがいなければ信頼できる土地固有の者に頼る事になるでしょう。

 これらの設定におきましては各SDやプレイヤーにより異なる事もあるでしょうが、その場合は裏づけとなる設定を世界観を壊さないようにしっかり行って下さい。

-
最終更新:2011年08月02日 14:29