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これは、TRPG「Aの魔法陣」のA-DICペルソナ3(Ver.β5)を使って行われた日常ゲームに編集を加えたリプレイです。
読みやすさや見栄えを重視しているため、元ログとは発言の順序などが異なります。

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キャラ紹介

柊 杏奈(一年生)

ツインテールで眼鏡なロボ娘。
かつては少し辛い事があるとすぐにイジける結構暗めな性格だったが、覚醒後の今はとことん明るく前向きな娘に。

○篠宮 蒼乃(三年生)

NPC。クールで少し陰のある課外活動部のまとめ役……という設定らしいが、最近結構デレ気味かも。
今現在、杏奈に対しては「強く生きて欲しい」と兄のような気持ちを持っているらしい。

玲音@SD:
こんばんは。やりましょか。

しょうじ:
うぃっす

しょうじ:
んでは昨日話したとおり、場所はしのっちの部屋

しょうじ:
シチュエーションは「お悩み相談/恋の相談」という感じで。

玲音:
あいー

しょうじ:
こん、こん、と扉を叩いたところあたりから。

玲音@SD:
では、時間は30分です。

しょうじ:
あい

玲音@SD:
よろしくお願いしますー

しょうじ:
こちらこそ、よろしくですー

玲音@SD:
と、タイマー用意せねば…

玲音@SD:
あい、OKです。

しょうじ:
うぃ、こちらも名前変更(あにー/柊 杏奈)

/*/

玲音@SD:
あなたはしのっちの部屋のドアをノックした。

あにー:
「兄さん――お時間、よろしいでしょうか」

玲音@SD:
ちょっとまった。その言い方はいつから?w

しょうじ:
あの事件以降だね。

しょうじ:
しどりんとかと同じで、徐々に呼び方が変わってきてるの。

しょうじ:
嫌がる?

篠宮:
「……いや、その呼び方はちょっと。とにかく、空いてるよ」
あにー:
「はい」

しょうじ:
この前までのような、うじうじとした感じはない――

しょうじ:
でも、とりあえず何か悩んでいる事はわかる顔。

玲音@SD:
篠宮は勉強していたようだ。

あにー:
「お邪魔でしたか?」

篠宮:
「いや。それよりどうした?」

あにー:
「……私、朝お散歩に出かけようとしたとき」

あにー:
「今まで会った事もない人に、いきなりラブレターを貰ってしまったのです」

玲音@SD:
篠宮はちょっと驚いたようだ。

あにー:
「確かに、わたしに恋をしたいという気持ちはあるのですが」

あにー:
「……私は、機械でも人と恋が出来る道を模索するべきなのでしょうか」

しょうじ:
彼女はこの前の事件以降、己が機械であるという事をきちんと正面から受け止められるようになった。

しょうじ:
機械と人に差などない、けれど今の時代はまだ機械と人がきちんと恋が出来るようにはなっていない――これは、その彼女が事実として受け止めるべき事象である。
篠宮:「いや……いきなりの難問だな」
玲音@SD:篠宮はかなり困っている。腕組みして考え始めた。

篠宮:
「心があるのだから、当然恋もする。これは当たり前のことだと思う」

あにー:
「はい」

篠宮:
「これは、君のような人と同じ形をしたものだけでなく、例えばコンピュータの中の形のないものであっても」

篠宮:
「その意味で、恋をすること自体に不思議はないんだが……」

あにー:
「でも今の段階では、まだ機械と人の恋というのは難しい」

篠宮:
「……」

篠宮:
「ええと、いかん、そうだ。まず確認しなきゃいけないな」

あにー:
「?」

しょうじ:
うりん、と小首を傾げたあにー。

篠宮:
「柊はどう思っているんだ? その相手のことが気になるのか?」

あにー:
「初めてお会いした方ですから、気になるのかと言われれば正直良くわからないのですけれど……」

あにー:
「こういう事は初めてですから、胸はどきどきしています」

篠宮:
「そ、そうか」

玲音@SD:
篠宮はかなり困った顔だ。そもそもこういう相談を受けたことがないっぽい。

あにー:
「これは、恋に恋しているだけなのでしょうね」

篠宮:
「うーん……僕もそう恋愛のことをわかっているわけじゃないんだが、まず君の想いが重要だと思う」

あにー:

「――わたしの、想い」

しょうじ:
しのっちを、正面から見据えつつ。

あにー:
「……恋をしたいと思ったなら、難しくても正面から恋をすべき」

あにー:
「……大切なのは、心、想い」

篠宮:
「いや……まずは一度話してみたらどうだろうか?」

篠宮:
「相手の思いに答えられないのなら、きちんと断るべきだし。その上で、付き合うのなら……」

篠宮:
「うん……そこから、悩むべきだと思う」

あにー:
「……」

あにー:
「私にラブレターを下さったあの方が、私が機械だと知ってなお私とお付き合いしてくださる確率というのは、客観的に見てかなり低いレベルにある……と思うのです」

あにー:
「でも私が恋をしたいのならば、それを何とかしなければいけない……ですよね」

しょうじ:
うじうじはしない、決してうじうじはしない。

しょうじ:
悩みはするが、うじうじはしない。

しょうじ:
前とは、違う。

あにー:
「私が機械である事は、やはり隠しておくべきでしょうか」

篠宮:
「……難しいな」

篠宮:
「ただ、本気で付き合うのならば、いつかは言わなければならない」

あにー:
「……はい」

しょうじ:
うなずく。

篠宮:
「さっき言った通り、まず本気で付き合うのかどうか、そこから考えるべきだと思う」

篠宮:
「まだ相手のこともよく知らないんだろう?」

あにー:「はい」

しょうじ:
あにーは、言ったあと一人で頷く。

しょうじ:
志は、決まったらしい。

あにー:
「お友達からはじめましょう――まずは、こう言うべきですね」

しょうじ:
それは、お断りと言う意味のセリフである。

篠宮:
「柊次第だな。中途半端に付き合っても仕方がないだろうし」

あにー:
「私次第……」

篠宮:
「うん。柊の気持ち次第だ」

あにー:
「――そう、ですね」

しょうじ:
にこ、と180APの笑みを浮かべたアニー。

篠宮:「……その笑顔にやられたのかな」

あにー:
「私は、自由になれたんです――自由になれた以上、私は自分で何かを決めていかないと……」

あにー:
「?」

しょうじ:
うりん?

篠宮:
「ああ、いや。あまり会ってないのにラブレターを送ってきたというのは、一目ぼれの類かと思って」

あにー:
「一目ぼれ……」

しょうじ:
何か思うところがあったらしく、一瞬だけ顔を曇らせかける。

しょうじ:
だが、ふるふると首を振りなおした。

あにー:
「……顔は作り物だけど、笑顔は作り物じゃないですからね」

あにー:
「それに、この顔も私の一部です」

篠宮:
「なに、形なんてものは誰にとってもそうだよ」

篠宮:
「男は顔だけじゃない、なんて言うだろう?」

玲音@SD:
篠宮は冗談ぽく言った。

あにー:
「はい」

しょうじ:
冗談とは取らなかったらしい。

あにー:
「――私、とりあえずお話してきます」

篠宮:
「うん、話してくるといいよ」

篠宮:
「まだどんな人かもわからないんだ」

あにー:
「はい――ええっと」

しょうじ:
お兄ちゃんはやめてくれと言われたので、どう呼ぼうか迷っているらしい。

篠宮:
「これまでどおりでいい。確かに柊は妹みたいな気もするが」

篠宮:
「実際にそう呼ばれると、さすがに恥ずかしい」

あにー:
「――わかりました、しのっち」

しょうじ:
にこ、と再び笑顔を浮かべた。

あにー:
「それじゃあしのっち、私はその人を理解しにいってきます」

しょうじ:
立ち上がる。

篠宮:
「ああ。と、そうだな……」

玲音@SD:
篠宮はちょっと考えている。

あにー:
「?」

篠宮:
「……いや、柊に任せる。自分の思いをきちんと伝えてくるといい」

あにー:
「はい♪」

しょうじ:
嬉しそうに、言葉を返した。

しょうじ:
――と、こんな感じで。

玲音@SD:
あい。ではここで。

/*/

玲音@SD:
お疲れ様でした。

しょうじ:
いえいえ、ありがとうございましたー。

玲音@SD:
やっぱりしのっちもどうしたらいいかわからなかったなw

しょうじ:
うん、だがまあ何とか話のめどは立ってきたw

しょうじ:
ホントは、ここでしのっちの話をいったん終わらせめっちぃの話あたりにでも移ろうかなと思ってたからなぁw

玲音@SD:
なるほど。それもまた面白かったかもしれんね。

しょうじ:
うん、そうだな……確か、次は時雨さんの話だったか

しょうじ:
それが終わったあとの日常ゲームは、ちょっと別のキャラクターとの掛け合いで行ってみるわ。

玲音@SD:
あいっす。ではリザルト。

玲音@SD:
関心度はそのまま。関係値+50

しょうじ:
うぃ、ありがとうございますー>リザルト

しょうじ:
めっちぃ相手だったら、APはいらないんだっけ?>知り合いとのコミュゲーは、APを消費しない

玲音@SD:
うん。APは自分でNPC作ってやる場合なので。

しょうじ:
なるほど、了解です。

玲音@SD:
んでは解散ということで。またよろしくー。

しょうじ:
うん、それでは今日はこれくらいで――今日もありがとうございました、それではー
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最終更新:2009年04月08日 18:39