保育園の子

チゲ戦記

最終更新:

silly05

- view
管理者のみ編集可
~お客さんこのチューブトップどうよ?ロングスカートにもなるんだぜ?~


先日夏休み最終日のこうたと二人で出掛けた時、ミンが働いている店に行った。
そしてなぜかチューブトップを勧められた。
いやお前またかよ、女もんだろこれ、その前に俺はこういうアジアン?エスニック?なに?
そう言う格好はしないので、って毎度毎度在庫押し付けるのはやめろよ!
「いやーもう夏終わるからさーこれを逃したらさー」ってうるせえ!!
しかも今回の報告には何ら関係ない。
お前は服でも売ってろこの民岡が!

てことで俺がチゲ鍋と戦ったチゲ戦記でも報告しようと思う。
今日のBGMはQueenで行く事にしましょう。

23日土曜。
その日は昼からこうたくんが来ていた。
そろそろ文化祭と体育祭の季節だそうで、その日も学校で準備があったらしい。
どおりで制服のままだったわけですね、わかりませんでした。

こうた「あちぃ・・・・」
おれ「クーラーは点けません、地球おんかんばーを防ぎましょう」
こうた「辰彦意味ねーな」
おれ「そういやそろそろ新刊出るなーあとリボルテックもぶつぶつ・・・・・」
こうた「置いてかないで!」
おれ「オタクですもん、オタクですもん」

とか何とかダラダラしてました、たぶん。

最近涼しい涼しいと申しますが、その日は32度くらいまで行っておりまして。
寒い日暑い日がそれぞれ交互にやってくるので、辰彦のお腹はいつだって潤ってます。

こうた「ああー!いい加減クーラー点けてくれよ!」
おれ「ダメだダメだ、俺のお腹が兵糧攻めにあう」
こうた「ちゃんと言葉の意味を知ってから使いましょう」
おれ「じゃあ水攻め、もうね、括約筋サマサマなわけよ今、現在、過去未来」
こうた「腹出して寝てるからだろ」
おれ「いやまじ温暖の差の激しさと、俺の不摂生が祟ってんだって」
こうた「じゃあ直せよ!ああアッチー!!イイイイ」

こうたくんがパンツ一丁になり、フローリングに寝転がります。
背中に浮いた汗がフローリングに容赦なく付着しています。
せめて敷物敷いてる所に寝てくれ。
そんなウダウダした休日の午後・・・・俺は毎日がホリデー!ヒャッフゥウウウ!!
別に何をするでもなく、こうたはパンプキンシザーズを読み、俺はネットをする
それだけの長閑な・・・長閑な・・・・・時間・・・
あれは何時頃だっただろうか。

“ピンポーン ドンドンドン”

いやに騒がしい来客があった。
え?口調が違う?
別に行数稼いでるわけじゃないですよ、本当ですってば。
ここで行数稼いでも意味がない。
学校の作文でなければ意味がない。

おれ「お前行って来て」
こうた「家主が行けよ」
おれ「その家主の上に乗っかってるのは誰だ!NOと言えばそれ即ち死を意味するぞ!」
こうた「もー」
おれ「せめてズボンは履いて!!お願い!」
こうた「カッターシャツだけじゃだめ?」
おれ「んー・・・いやどう考えてもアウトだ!考えなくてもアウトだ!通報される身にもなれよ!」
こうた「もー」

いややっぱり全部着させるべきだった!
俺はその時もやしもんを読んでいたのでそこまで頭が回らなかったんだ。

こうた「はーい」
秦野「たっちゃ・・・・・」
こうた「あーえっと」
秦野「・・・あれ?ここ辰彦くんの、お宅で・・・・」
こうた「たっちゃーん」
おれ「ああ、秦野くんじゃないですか」
秦野「ああ、はい」
おれ「おあがり下さい」
秦野「お邪魔します」

秦野君が、秦野駆け込み110番を利用しに来たようです。

おれ「どったの」
秦野「あ、その、えー」
おれ「こうたくん服を着てください」
こうた「はい・・・・ ピッ」

ちゃっかりクーラーのスイッチをONにしやがった!
まあ人口密度が増えたのなら、仕方がない、妥協します。

おれ「何かありましたか」
秦野「それが先生、今日イベントがあるんです」
おれ「??」

その時俺は“この界隈でオンリーイベントなんぞあっただろうか”と考えてしまった。
オタクだもの、オタクだもの。

秦野「てことで、辰彦先生ご同行願います」
おれ「何のオンリーなの?」
秦野「はい?」
おれ「え?」
秦野「いや、え?」
おれ「ええ?あ、違うかあー」
秦野「うん?あんさ、霧島んとこでチゲ鍋大会があるんだよ」

この時聞こえるか聞こえないかの大きさで、こうたくんが舌打ちしました。
おま、一応俺達年上だぞ!!秦野に至ってはお前、学校の先輩だぞ!てめえ!

おれ「いいじゃん、お前だけでも行ってこいよ、どうせお前と霧島二人ってわけでもなかんべ」
秦野「マチダ」
おれ「ヒッ」
秦野「まちだ」
おれ「アアアアアア」
秦野「だから、ご同行願います」
おれ「と言う事ですこうたくん」
こうた「どう言う事だよ!解るように説明しろよ!」

俺に向かって突っかかられても!!
俺一応その、秦野守る気はそこはかとなくあるから!
と言うか直接迎えに来られたら、俺断るに断れねえから!
むしろ客人の前でお前、どうなのその態度!

秦野「ビックリした、まさか高校生に怒られるなんて」
おれ「こうたお前失礼だぞ」
こうた「カッとなって怒鳴った、今は反省している」
秦野「ゆるーす」
おれ「!!??」

説明かー・・・まあしなくてもいいか。

おれ「んーそうだな、今からタダ飯食えるってことだ」
こうた「マジでか!」
秦野「こうたゲストだしな」
おれ「え、俺もゲストだろ!!」
秦野「何をおっしゃる」
おれ「チッ」
秦野「こうたは親御さんに連絡しなくていいのか?」
こうた「うん、今日はたっちゃんちに泊まるし」
秦野「そうか」

なぜだろう、俺は漠然とフラグが立ってそうな気がした。
何のフラグかまでは言いたくないが、たぶん何かこう、フラグ的なものが立ったんだろうな。
立ったのがフラグでなくクララかも知れないし、初号機かもしれない。
某モビルスーツかも知れない、妖怪アンテナかも知れない。
しかし俺はそこまで勘が良く出来ていないので、
考えるのをやめ秦野車で霧島宅へ向かった。

秦野の車は日産キューブの中期型。4WDのブラックである。
何だよ、後援会ってば無難な色しか選ばねえのか。
しかし秦野は黒が好きなようで、目を離すとすぐ黒いポロシャツを着ていた。
あれ?今日もまた黒のポロシャツかよって思ったら、今日は紺のポロシャツだった。
そんな違わないだろ、もっといい色選べよ。

おれ「しかし秦野、お前車運転してっていいのか?酒飲まないの?」
秦野「俺は今宵一滴の酒すら、飲まない飲んでなるものか」
おれ「へー決意固いな!俺は飲むけど!」
秦野「たっちゃんは酔わないからいいよな、絶対過ちを犯さないんだ」
おれ「酔って過ちとかwwむしろそう言うのが羨ましい年頃だ」

秦野は対町田戦とあって、気合も十分なようだ!

おれ「秦野の愛車はCUBEだったのか、意外だ」
秦野「意外もなんも、俺んちの辺りは道が入り組んでんだろ、本当は@@が欲しかったんだけど」

とか他愛もない話をしながら霧島宅到着。
秦野が欲しかったと言った車の名前は忘れた、すいませんね。

おれ「おじゃましまーす」
こうた「お、おじゃまします・・・」
霧島「何だおめーら」

主催者はソファーにでろりと寝転びながらビールを啜ってらっしゃいました。
主催者!!主催者!何やってんだお前!

町田「あー!こうただ!間違いない!こうただ!!」

ハイテンション王子がキッチンから出てきました。
お前か!今日の食事当番はお前か!!

町田「そしてたっちゃんに秦野だ!俺は知ってる!」
霧島「うるせえな」

いやお前、お前も手伝えばいいじゃないの。

おれ「手伝ってやれよ」
霧島「たぶん手伝ったら怒られると思う」
おれ「あーもうドMって扱いにくいな」
霧島「どったのこうた」
こうた「タダ飯食えるって聞いた!」
霧島「じゃあ町田手伝っておいで」
こうた「はーい」

なぜ秦野にこのチゲ戦記に参加したのかと聞いたら、騙されたのだと言う。
ほんの今のさっき霧島から電話があり、チゲ戦記参加を承諾し電話が切れるか、と言うところで
町田の「どうだった!!!」と言う大声が聞こえたのだそうだ。
もう自重しろよお前ら三人。
平民を巻き込むな、平民ホモの俺を巻き込むなよ。

キッチンから町田の声が聞こえる。
と言うかそんなに離れてないのでね。

町田「こんまえ、こうた見たよ!」
こうた「ええー」
町田「○○駅前のマックで女の子と飯食ってたでしょ!」

おおっと、これは面白そうな話じゃ。

こうた「うん、ホットチキンみたいなの食ってた」
町田「彼女?」
こうた「え!?」

霧島がニヤニヤしている。俺を見てニヤニヤしている。
ええー俺見られても面白いリアクション取れないんだが・・・
むしろ俺はこうたのリアクションみたくてニヤニヤしてるんだが・・・

こうた「あ、いや、あー・・・」

こうたは白菜を刻みながら焦っているようだ。
ここで“そうだ”と答えれば俺との事はバレない、しかし俺の見ている前では言い辛い、そんな感じか?
わかりません解りません、だって俺も野次馬化しているわけで。

こうた「ああーあー  あうあうあー」
町田「なんだよーなんだよー言えよーフヒヒ」

こうたの思考回路はショート寸前!
こちらに視線を寄こそうと振り返るこうたを察し、俺はとっさに目をそらす。
おお・・・・霧島と熱烈に見つめ合うと言う不自然なシチュエーションが出来上がったが気にしない。
霧島ニヤニヤすんなうぜえ。

こうた「お、あ、・・・・ちちちがう」
町田「嘘つけ!」
こうた「違うマジで違う!!」
町田「じゃあ誓ってみろよ」
こうた「え?」
町田「何か一番大切なものに誓ってみろ!できないだろう!出来ないから嘘なんだ!」
こうた「・・・・・・た・・・   いや、うん、でも本当に彼女じゃない・・・」

・・・・・お前、今、た  って言わなかったか。気のせいだよな。

町田「じゃあ好きな子?」
こうた「ううん友達」
町田「へえー可愛かったね、でもさすがにガッキーほどじゃない」

ガッキーを引き合いに出すなよお前。
霧島マジでうざいのでニヤニヤやめろ、そのおしゃれメガネたたき割るぞ。

町田「ガッキーはああ見えてすげえ背が高い」
こうた「へえー」
町田「肉焼こうね!ガッキーより可愛くない子の彼氏」
こうた「違うって言ってんじゃん!しつけー!」
“ビシッ”
町田「オウフ!!!   たっちゃん!こうたが俺の、俺のケツキック!」

お前のケツキックってなんだ?
そんなこんなで真っ赤に煮え滾るチゲ鍋が出来ました。
大分端折りましたが、チゲ鍋が出来ました。

霧島「今日は瓶ビールがケース一つ分あります」
町田「うっそ!!あ、マジだ!野菜室に入ってるべき野菜が一個もなく、全部茶色の小瓶だ!」
おれ「茶色の小瓶は童謡だ!」
秦野「どったのこんなにいっぱい」
霧島「んなもん、怪盗セイントテールが出たんだ、俺の実家に」
おれ「ああーお中元か」
霧島「そう言う時しか実家には行かないよね、しかも今回はパソで怪盗しましたってカード残してきたから」
秦野「律儀だなー」
霧島「これなんだけどね」
おれ「お前、これキャッツアイじゃねえか!セイントテール関係ねえ!!」
霧島「関係なくねえべ!いややっぱ関係ねえな、怪盗ってのしか合ってないし、どう考えてもカンパーーイ!!!」

霧島好例のいつ入るか分らない乾杯の音頭も終わり、チゲ鍋貪る男5人。
豚肉ジュウジュウ 白菜ショリショリッ
炊き立てご飯パカッフワッ ビールトットットッ…

ハムッ ハフハフ、ハフッ!!

続き↓
チゲ戦記2
記事メニュー
目安箱バナー