『国連軍のAWCV』
■EFF-8 ファントム(Phantom)
米国陸軍/海兵隊に採用されたEFF-1Aをライセンス生産し、国連規格に改修した機体である。
数々の実戦経験を経て日々改修が続けられ、この機体によって得られた戦訓は後のEFF-12
シリーズに昇華することになる。国連軍では1986年より導入を開始している。
・EFF-8A
初期型で、基本的にEFF-1Cと同様のタイプである。
・EFF-8B
戦術データリンク、IVIS(車間情報システム)を搭載。
・EFF-8C/D
海兵隊仕様のB型。沿岸部での作戦に適応したもの。一部では装甲強化のためにERAを装備。
・EFF-8E
電子機器の換装タイプであり、大幅に戦闘能力が向上。改良型の電動式ローラーも搭載している。1996年より配備開始。
・EFF-8F
C/Dの改良型でE型相当。河川地域や沿岸部で運用を行うため、防水対策の更なる強化が行われた。
・EFF-8G
最新タイプで、第2世代型の援護を目的として各部アクチュエータ
を強化、105mm長砲身低反動砲に対応。電子機器も換装している。
■EFF-10 ベリアル(Berial)
EFF-8の運用実績、米国製EFF-4を参考に開発された国連軍初の第2世代AWCV。
当時開発中であったEFF-12のテストベッド的意味合いで生産されたが、良好な性能を発揮
したことからハイロー・ミックスのLowを担う機体となった。しかし少数生産に留まり、EFF-12の普及に伴い現在は実戦配備状態にない。
■EFF-12 ルシファー(Lucifer)
国連軍の主力第2世代AWCVであり、空母での運用を想定した本格的な匍匐飛行能力を持つ。また電子機器や兵装搭載能力も従来機に比べて大幅に強化されており、世界トップレベルのAWCVと言われている。欠点は割高な運用コストであり、2015年時点で350機程度しか配備されていない。ロッキード・マーティン/GDLS製。
・EFF-12A
初期型・世界初の第2世代AWCVだが、機動性は後期型に比べ大きく劣る。
・EFF-12B
A型の欠点を改善し、他機と同様に戦術データリンク、IVIS(車間情報システム)を搭載。
・EFF-12C
初期型の欠点を大幅に改善した強化発展型。
■EFF-12C/A3 Block214A ルシファー
最新の電子機器と新型フライトシステムを導入したタイプ。装甲強化やステルス性の向上など、徹底的な改修が施された。
■EFF-12C/A3 Block228D/E アドバンス・ルシファー

Block214Aをベースに、兵装搭載量の増加、ヴェトロニクスの強化、複合装甲の換装に加え、機体の基本構造見直しによる改修を施したもの。
特に各部装甲モジュールの形状が効率化され、装甲強化が行われている。胸部後方にあったエア・インテークとサブ・スラスターは機動性の根本的な向上により廃止されており、予備兵装・弾薬ラックが搭載可能なスペースが確保されている。エンジンも改良型に換装され、大幅に機動性が向上した。