その為の、左手。
つまりこちらから見て左方向に立つのは絶望の擬人化であり、淫夢界の死殺の具現の
バーサーカー、『ピンキー』。
対して、右手。
うんこの擬人化、そして淫夢界の生興の具現である、通称『野獣先輩』が立っている。
「アッフン!アッフン!(迫真)」
「・・・・・・」
バーサーカーが唸る。
この怪物は狂化により性欲が本来よりも膨れあがっている。この唸り声も野獣を目の前にし、興奮したことで漏れ出したかのように思われた。
然し、それは違う。
バーサーカーはこの『怪物』を『敵』として認識しているのだ。
もし野獣を性的対象として見ているのなら、これまでと同様ファッ!?という間にソレにしゃぶりつこうとしているはずだ。
だが今のバーサーカーは野獣を奈落のガバ穴のような巨大な眼でただただ睨みつけているだけ。
警戒しているのだ。サーヴァントであるセイバーですら、魔眼を持つMURですら拒まなかった(まぁ、バーサーカーのほうから襲ってきたんですけどね、初見さん。)あの性病シンメトリー怪女が。
異質なのはそれだけではない。
睨んでくるバーサーカーに対し、野獣はソレを睨み返している。
そう、バーサーカーを見ても全く異常をきたしていないのだ。クッソ汚い眼光から、MURと同じ魔眼持ちであることが微粒子レベルで疑われるが、その見解も的外れである。お前の見解ガバガバじゃねぇか。
「ヴォー...」
「視線が痛いですね...これは痛い...。
流石の俺もこんなブスにガン見されるのは応えますよ〜...でもな...」
『野獣先輩』がバーサーカーにすら敵視され、バーサーカーにも呑み込まれない理由、それは...、
「 そ ん な ん じ ゃ あ ま い よ 」
ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッーーーーー!!
「!!!!?」
バーサーカーが狼狽える。今まで数多の男たちを恐怖と地獄と絶望に陥れたはずのバーサーカーが、今、たった一人の『男』に狼狽えている。
それもしょうがないね。
野獣の背後からは、膨大な量の禍々しい『瘴気』が超スピード!?で放出されていたのだから。
「うわあああああああぁっ!なんだなんだなんだなんだ!?」
隙を見計らってあの場から離れ、遠くから様子を観察していたアサシンも腰を抜かしている。もしあの場に残っていたら脱糞モノだぜ。やばいぜ。
「おっ、そうだな(適当)」
隣にいたMURは適当に便乗する。もちろん魔眼の影響で目の先で起きたことはほぼ理解しておらず、『まるでハイドロポンプみたいだぁ...帰ったらポケモンやらなきゃ(使命感)』ぐらいにしか思っていなかったが。
「Foo↑溜まってたの出したから気持ちい^~!」
そう、この瘴気はさきほどまで野獣の中にあったモノ。『くさい』という概念を基盤にし、金!暴力!SEX!等のあらゆる負の概念で構成された野獣先輩の一片である。
野獣は、バーサーカーに匹敵するほど、もしくはそれをも凌駕する存在だったのだ。
「アッフン...アッフン...」
「かたくなってんぜ?おっ、大丈夫か大丈夫か。」
「!」
バーサーカーは野獣の挑発を聞いて一旦正気に戻った。
殺さなきゃ。
バーサーカーに使命感が宿る。
魔力補給や性欲発散という目的でしか人を殺さなかったバーサーカーが、たった今確実な『殺意』を持って、目の前の存在に襲いかかった。
「 こ ろ し て あ げ る よ ! 」
「いいよ!こいよ!!殺しにきて殺しにイッ!!!」
カンッ
バーサーカーの手と、野獣の『剣』がぶつかり合う。
腑抜けた音に対して、威力がもう滅茶苦茶であることが、周囲にある無数のニコニコ本社が一瞬で爆破したことから分かった。
右手が迫ってくる。
弾き返す。
左手が迫ってくる。
弾き返す。
右脚。弾く。左脚。返す。
弾く、返す。弾く!返す!金!暴力!SEX!
「コロス!コロス!ころしてあげるよ!」
「ホラホラホラホラ」
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンッッッ
腑抜けた金属音が連続して鳴り響く。
その度に激振動が起こり、地に触れる物、家屋、ニコニコ本社は次々と崩れ、壊れていく。おふたりさんゆるして!下北沢こわれちゃ^~う!
だが、当事者の二人はどちらも無傷。擦り傷一つついていない。
バーサーカーが攻めて、野獣がまもるっ!
これが893秒ほど続いている。
普通、こういう場合はタチとネコと同じく攻め側が有利で受け側が不利だと思うんですけど(名推理)、実際の状況は全くの逆。
バーサーカーが必死に攻めているが、野獣はその攻撃を軽々と受け流している。
例えるなら、淫夢動画で一人のノンケが必死にコメントで草を生やしているが、それを無数のホモたちのコメントで集中攻撃されるみたいな状況だ。数の暴力こわいな〜とづまりすとこ。
バーサーカーもこの危機的状況の影響で狂化が軽減され、事象を多少だが冷静に判断できるようになっていた。
弄ばれている。
このままでは魔力補給ができない自分は、自分から消滅していくのか...(諸行無常)ということになってしまう。
この状況を打開するため、バーサーカーは次の手段に出た。
カンッとバーサーカーのその為の右手を野獣は弾き返す。その後の一瞬の隙に、相手の微かな身体の動きを見て次の攻撃を予測しようとした。しかし、今度の動きは今までのどの動きとも違う。
意外ッ!それは口!(JO↑JO↓)
1145141919本以上のイチモツをしゃぶってきたクッソ汚くて臭い口で野獣の頭部をしゃぶろうとしてきたのだ。
「ヌッッッ!!」
野獣は手脚と同様コレも弾き返そうとする。
だが、バーサーカーの口はこの剣を逆に弾き返し、野獣の頭部をズルルルルッと呑み込んでしまった。
「ファッ!?」
これには野獣も驚愕した。
どんな攻撃でも防いでいたはずの剣がどうして逆に弾き返されてしまったのか。それは、バーサーカーの宝具の効果によるものである。
『一万円くれたらしゃぶってあげるよ』。
この宝具は間近にいる相手にバーサーカーがフェラをする能力で、どんなに相手が拒否しようと必ずフェラしてしまう軽い因果改変宝具である。性杯戦争のサーヴァント因果改変宝具多すぎ...多すぎじゃない?
コレを防ぐのは拒否行為とみなされる。よって、野獣の防御は破却されたのだ。
「 し ゃ ぶ り こ ろ し て あ げ る よ ! 」
バーサーカーが口をすぼめる。強烈なバキュームで首をちぎり取ろうとしているのだ。
多分これフェラじゃなくて捕食だと思うんですけど(名推理)
この時点でバーサーカーは勝利を確信していた。
だが絶望は、さらに濃密な絶望に塗り潰される。
「『抉り摘む青界(ブルー・バック)』。」
ドバーッ!とバーサーカーの口内に『なにか』が広がる。
そして、野獣の頭部から、自分の口が引き剥がされる。
おかしい。口が動かない。
口の中に広がってるものは一体。血かなんか?
しかし、おかしい。野獣の頭部や首には傷が見られない。いや、それだけではない。
さっきまでしゃぶっていたはずの頭部には、唾液の一滴もついていない。
何故?
バーサーカーは自分の口を、大きく不気味な瞳をぐるぐると動かして見てみる。
血ではない。
血とは『真逆』の『色』。
『青』。『平面』。
他の不純な色は一切混じっていない『青い平面』が、口内をベターッ!と覆っている。
なんだこれは。たまげたなぁ。
急いでそれを剥がそうとする。だが剥がれない。
まるで元々あったように。まるで元々自分の一部だったように。
「ぬわああああああんお前の口の中臭くて汚かったもおおおおおおおおん!」
野獣が不満を漏らす。常人なら嘔吐するか気絶してもおかしくはないはずなのに、この『男』はむしろ余裕そうだ。
「この宝具がなかった怒り頂天に達してるって、はっきりわかんだね!」
やはり、この青い平面は野獣がつくり出したモノらしい。
とある人物がこう言った。
『野獣先輩って素材余すことなく使われすぎだろ』
『解体された豚かよ』
世界一BB素材として切り抜かれた男。
そんな異名まで与えられた野獣先輩は、ついにあらゆる存在をBB素材として『切り抜く』能力まで手にしたのだ。
「あのさぁ...俺、『くさい』とか『汚い』とか嫌いなんだよね」
野獣が近づく。
バーサーカーは後ずさりするように逃げようとする。だが現実は非情である。
唐突に、バーサーカーの背後にあの青い平面が出現する。
否、バーサーカー自体に出現した。身体が完全にBBによって固定されてしまったのだ。ああ逃れられない!
「に...にがしてくれたら...しゃぶってあげるよ...」
「今まで、くさい、汚い、って、いつも、散々、」
瘴気が野獣の持つ『邪剣・夜』に纏わりつく。
「言われてきたから...さぁ!!」
ヴュチィ!!
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
斬られた身体に、瘴気が染み込む。
染み込んだ血肉はいいよこいよと言う間に腐敗し、異臭を放つ糞に変化していた。
もう身体じゅう糞まみれや(絶望)
最終更新:2016年04月27日 06:39