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ヤンデレデレデレフェイトそん×ツンデレデレシン-04

嫁の朝は早い。
隣でまだ夢の世界に居る伴侶を起こさないようにしながら起床し、寝巻きから着替えると愛する家族が今日も無事に1日を頑張れるように準備する。
結婚時に婿の義母から送られた雷マークのアップリケが入った真紅のエプロンに身に纏って、朝食の準備をしながら、黄色、赤、桃色のそれぞれ色が違った3人分の弁当箱に炊き立ての白米に栄養バランスを考えて作ったおかずを詰めていく。
嫁の名前はシン・ハラオウン。旧姓、シン・アスカ。

時計が7時を回った頃には、テーブルには既に朝食が並び終わる。
台所に赤い髪の少年と桃色の髪の少女が顔を出す。エリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエだ。
この2人は事情でフェイトに引き取られており、フェイトは勿論、シンの事も慕っている。
シンにとってもこの2人はフェイトと同じ位大切に想っている。

「おはよう、エリオ、キャロ。」
「おはようございます、シンさん。」
「朝ご飯はすぐできるから着替えて来いよ。」
「はい!」

2人は元気よく返事をすると着替えが置いてある部屋に向かう。
2人と入れ違いに白い子竜が現れ、器用にシンの左肩に乗っかる。

「キュクルー。」
「おはよう、フリード。」
「キュー。」

この竜の名前はフリードリヒ、シン達は「フリード」と言う愛称で呼ぶ。
シンがフリードに挨拶するとエリオとキャロが制服に着替えて戻って来る。

「あれ?フェイトさんは?」
「キュクルー?」
「……全く、あの人は……」
「起こしてきましょうか?」
「いや、俺が起こさないとあの人は絶対起きないって分かっているから。」

シンは呆れながら寝室に戻る。
寝室に戻るとダブルサイズのベッドの上に人一人分位の膨らみがある。
この人物こそ、シンを嫁と宣言した張本人、フェイト・T・ハラオウン。
シンはその膨らみを揺する。

「フェイトさん、早く起きて下さいよ。フェイ…」
シンはそのまま、問答無用にベッドの中に引き込まれる。
目の前には満面の笑顔でいるフェイトの姿があった。

「おはよう、シン♪」
「おはようございます。」
「今日も可愛いよ。」
「起きているなら起きて来てくださいよ…もう朝ごはんも出来ていますし、2人も起きてますよ?」
「ねぇ、シン。朝のチューは?」
「…………」

シンはやっぱりかと思いながらフェイトに少し触れる程度に口付けをする。
し終わるとシンは余程恥ずかしかったのか視線をそらす。

「…これで良いでしょ?早く起きて下さい。」
「え~…」
「…………文句を言うなら、朝ご飯抜きにしますよ?」
「わ~~!!待って、マッハで行くから30秒で行くからそれは待ってぇ!!!」

フェイトにとって、朝食…しかも、シンの愛情たっぷり(フェイト談)の朝食が食べられないのは死活問題に繋がる程大問題であった。

「やっぱり、シンのご飯は美味しいね。」
「そうですか?」
「そうだよ、おかげで私達は今日も一日頑張れるからね?エリオ、キャロ。」
「はい!」
「そっか、ありがとう。」

朝食が終わると3人の出勤の時間が迫ってきていた。

「シンさん、行ってきます!」
「行ってきます!」
「行ってらっしゃい。3人とも気をつけて…」
「はい!」
「あ、待って。シン。」
「?どうしま……」

そこでシンの言葉が途切れる。
それもそうであろう、フェイトから先ほどより深く長く厚い口付けをされている。
しかも、エリオやキャロが見ている手前で……
余談であるが、その行為はそれから時間にして約3分程続いたと言っておく……
近居の住民から見れば最早、それは日常茶飯事になっていると告げておく。

「行ってくるね、シン。愛しているよ。じゃあ、行こうか?エリオ、キャロ。」
「あ、はい……」
「は、はい。」

フェイトはそんな事を気にもせずにエリオとキャロを連れて出勤して行く。

「何であの人はいつもいつも……」
シンは家の外で出勤する3人を赤面で見送る。
そんなシンに声が掛かる。
それは隣に住む年配の婦人であった。

「あらあらシンちゃん、今日も随分とラブラブね。」
「どうなんでしょうか?ちょっと度が過ぎていると言うか何と言うか……」
「若い頃なんてみんなそうよ?あたしだって、旦那と結婚したばかりの頃はそうだったわよ?」


3人を見送り終わるとシンは家に入り、自身の仕事を開始した。
家の各部屋の掃除や洗濯物を干したり、朝食に使用した食器洗いと仕事は沢山ある。

「まさか、こう言う生活を送る事になるなんて思わなかったな……」
シンは家事をしながら、今の自分と少し前…コズミック・イラに居た頃の自分を見比べている。
その時の自分ならば、MSに乗り、死と隣り合わせの状態で幾多の戦場を駆け抜けて行く戦士としての生活を送っていた。
だが、今はそれとは全く反対…反対どころか、天地が引っ繰り返ってしまうほど違う生活を送っている。
フェイトと出会い、彼女と結婚し、彼女の嫁となってからは主夫としての生活を送る毎日。

「今の俺をレイやルナ、ミネルバのみんなが見たら何て言うだろうな。」
レイは何も言わなかったり、ひょっとしたら「お前が選んだ道だ、俺は気にしてない」とでも言うだろうか?
ルナマリアやメイリン辺りは「あんたが主夫ぅ!?嘘でしょ!?」とか言いそうだ。
ヨウランやヴィーノならば、恐らく大爆笑して笑い転げているかもしれない。

「俺も主夫じゃなく、パートとか何か仕事見つけた方が良いよな…」

以前、そんな話をフェイトにしたら、物凄い血相を変えて、「ダメダメダメ!絶対にダメ!私の嫁を危ない所には行かせられないよ!!」と猛烈に反発される。
心配をしてくれるのは嬉しいのだが…


「でも、たかが仕事をするだけなのになんでそんなに反対するんだろう?」
とシンはそう考えながら家事に没頭をしていた。
時計が12時を指した頃…
機動第六課の食堂ではフェイト、エリオ、キャロはシンが詰めてくれた弁当を開けようとしている。

「シンさんが作ってくれるお弁当はいつも美味しいですね。」
「うん。」
「シンの愛情がたっぷり入っているから当然だよ。」

フェイトは今日の弁当に詰められているおかずを見る。

「今日も美味しそう♪」
「今日も愛夫弁当なの?」
「ええな~、フェイトちゃんは旦那の愛情たっぷりの弁当で。」

向かいの席に座るフェイトの十年来の親友、高町なのはと八神はやてはフェイトの弁当を見ながら言う。
「なのは、はやて……」
「何?」
「何や?」
「シンは旦那じゃないよ…」
「「え?」」
「シンは私の嫁だよ!!勿論、異論は認めないよ!!!」
「「…………」」

フェイトの剣幕に2人はただ、黙ると言う選択肢しかない。
「シンは私の嫁、異論は認めない。」これが今のフェイトの名(迷?)台詞となっている。


「ねぇ、少し貰っても良い?」
「ダメ!!絶対ダメ!!」

弁当を2人から遠ざけるように腕で隠すフェイト。

「そんなケチケチせんでもええやん。ちょっとだけやから…」
「シンの愛情がたっぷり詰まったのお弁当にはたとえなのはとはやてでも指一本触れさせないよ!!!」
「はやてちゃん……フェイトちゃん、結婚してから変わったね。」
「せやな……」
「あ~……シンお手製のお弁当が食べられて幸せ……」

弁当を美味しそうに食べるフェイトを遠い眼で見つめるなのはとはやて。
十年来の親友はいつの間にか遠くの方へ行ってしまった。
そんな感情に襲われていた。

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最終更新:2009年11月14日 23:44
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