アットウィキロゴ

東方ネタ-01


「くそ、どうなってるんだ一体!」
少年、シン・アスカは今現在の状況に戸惑っていた
メサイアでの最終決戦において彼と彼の乗るデスティニーはアスランの乗る∞ジャスティスによって大破
その破壊されたときの衝撃によって彼はコクピット内で気絶してしまったのだが
「なんで目を覚ましたら、こんな真夜中の、しかも森の中なんかにいるんだよ!」
そう、シンは今、何故か真夜中の森の中にいるのだった
(破壊された時の衝撃で地球の重力圏に飛ばされたのか?いや、戦闘宙域は月軌道の内側だ、落ちるなら月に落ちるはず、なら
 なんで・・)
シン自身、何故こんなところにいるのか考えてみるも、到底正しいと思える解答にたどり着くことはできない

「それに・・・・・・」
そう、おかしなことはもう一つあった
シンの愛機である、デスティニーが無いのだ
シンは確かにコクピットの中で気を失ったし、更に言えば地球に落ちてきたのならば、
大破していたとしてもあれの中に入っていなければ、無事に地球になんぞ落ちてはこれないはずである
「一体どうなっているって言うんだよ・・・・・・」
その場に蹲り頭を抱え込むシン
こうしてる間も、月では戦闘が続いているはずである
レイやルナ、ミネルバの皆は無事だろうか、もしや撃墜されてはいないだろうか、そんな嫌な考えがシンの頭をかすめる
「とにかくこうしていても仕方ない、どこかひらけた場所を探して、エマージェンシーを基地に送らないと・・・・・・」
気を取り直し、シンは森の探索を再開した

シンが森の探索を続けていると、突然ひらけた場所に出た
「ここは・・・・・・?森の外に出たってわけじゃ無さそうだけど・・・・・・?」
そこは円形の広場だった
そこはあれだけ生い茂っていた木が、まるでそこだけ切り取られたかのようにぽっかりと開いていた
「よし、ここなら救助の人間も見つけやすいだろうし、キャンプにも使いやすそうだ。」
そういってシンは広場の中央へと歩き始める
そして道中拾ってきていた手ごろな木を置くと、火をおこすべく準備を開始した
「あら驚いた、こんなところに先客がいるなんてねぇ。」
そんなシンに、突然後ろから声がかけられる

「だれだ!?」
シンが驚き後ろを振り向くと、そこには少女が一人立っていた
見た目は10代前半と言った所だろうか、へたをしたらもっと幼く見えるかもしれない
ピンクのドレスを着ていて、眼はシン以上に紅い色をしている
そして何より目を引くのは、その背中に生えている、蝙蝠の様な羽だった
「ここは私のお気に入りの場所だったんだけど、まぁそんなことは別にいいか。」
少女がゆっくりシンにゆっくりと近づいてくる
「で、おまえ、見ない服装だけど、まさか外の人間?」
近づいてきながら、少女はシンに質問を投げかける
だがその質問はシンには理解しがたいものだった

「外の人間・・・?何のことかわからないけど、俺はシン・アスカ、ザフト軍特務隊フェイス所属の軍人だ
 それより、ここがどこだかわかるか?俺、急いで基地に戻らなくちゃいけないんだ。」
質問の意図を量りかねつつも、自分の素性を明らかにするシン
ここが地球である以上彼女が連合側の人間である可能性も否定できないが
今は一刻も早く戻って戦況を確認したいシンに、なりふりなど構っていられなかった

「ふ~ん、やっぱり外の人間か。」
だが、シンの言葉を聴いて少女が発した言葉はそれだけだった
その言葉を受けて少しムッとなるシン
「なぁ、俺の話し聞いてたか?俺早く基地に戻らなくちゃいけないから、ここがどこだか教えてほしいいんだが。
 それに、外の人間って一体何の話だよ?」
シンは少し強めの口調で少女に問いかけた
「うるさいなぁ、お前がどうしたいかなんて私には興味ないの。」
そんなシンの言葉を、冷たくあしらう少女
「んな・・・・・・!そっちは質問しといてこっちの質問は無視するのか!?一体何様のつもりだよお前は!?」
元々余裕の無かったのも合い間って、少女の言葉についにキレるシン

「うるさいって言ってるだろ、私が興味があるのはお前がどんな人間であるかってことだけ、だから・・・・・・」
いつの間にか至近距離まで近づいていた少女が、両手をシンの頬にあて、自分の目の位置に来るように引き寄せる
「黙って私の眼を見なさい。」
少女の紅い瞳とシンの赤い瞳が重なる
その目を見た瞬間、シンはまるで魅せられるかのように、少女の眼から目線を離せなくなる
何かまずいと思い、少女の手を外そうとするが何故か体はピクリとも動かない
やがて少女の瞳を見続けるうちに何も考えられなくなっていく
「へぇ、おまえ、なかなか面白い運命たどってるのね。」
少女がシンの頬から両手を離す

それと同時にシンの意識も戻ってくる
「な、なんだったんだ?今の・・・・・・?」
突然の覚醒にまだ少し軽い眩暈を覚えつつも、意識をしっかりと保つシン
「別にお前の体に何かしたわけじゃないわ、それよりもちょっとついてきなさい。」
そういって一人森の方へと歩き始める少女
「んな、なんつー自分勝手な・・・・・・」
あまりに自分勝手な少女の振る舞いに怒りを通り越して呆れてしまうシン
素性の知れない者についていくのはあまり好ましいことではない
だが彼女に着いて行けば近場の町や集落につけるかもしれないし
何よりこんなくらい森の中を少女一人で歩かせるわけにも行かない
「ったく・・・・・・おいちょっと待てよ、一人で勝手に行くな。」
どうするかしばし考えたが、結局付いていくことにしたシンであった

しばらく歩き、森を出た先にあった湖の前で無言でたたずむ二人
その二人の空気はなぜか少し重いものになっていた
何故かと言うと、シンは道中少しでも情報を得ようと、少女に様々な質問をした
だが少女はその質問全てを「お前は黙って付いてくればいい」の一言で切って捨てたのである
そんな態度をとられては流石に誰だって怒る
故に二人の空気は少し険悪なものとなっていた
「で、次はどうするんだ。」
湖を前に、ムスッとした表情で尋ねるシン
「この湖を渡った先に私の館があるわ、そこが目的地。」
「渡るって、どうやって?近くにボートなんて見当たらないぞ?」
「何言ってるの?空を飛んでいくに決まっているじゃない。」
さも当たり前のようにサラッととんでも発言をする少女

「・・・・・・は?」
言っていることが理解できず、素っ頓狂な言葉を上げてしまうシン
そんなシンに構うことなく少女は背中の羽を一度羽ばたかせると、そのまま宙に舞った
「・・・・・・はぁ!?」
目の前の出来事に呆然としてしまうシン
シンは今の今まで少女の背中の羽をただの飾りか何かだと思っていた
そう思うのも当然で、シンの世界に背中に羽を生やした人間などいようはずもない
しかし目の前の少女は今まさにその背中から生やした羽を動かし、あまつさえ空を舞ったのだ
「・・・・・・」

あまりの状況に開いた口が塞がらないシン
「ちょっと、なにボケーっとアホ面さげてんのよ、さっさとお前も飛びなさい。」
そんなシンに怪訝な顔をしながら声をかける少女
「ただの人間が空なんか飛べるか!!てかなんなんだお前は!!」
少女の声にハッとなりシンはすぐさまあらん限りの声で主張する
「あら、そういえば普通の人間は飛べないんだっけ、忘れてたわ。」
アッと今ようやく思い出したようにつぶやく少女
「忘れてたって・・・・・・てかほんとに何者だよお前は、背中に羽生えてるわあまつさえその羽で空とぶわ・・・・・・」
少女の言葉にその場に力なく項垂れてしまうシン

しかし少女は相変わらずシンを無視してブツブツ独り言をつぶやく
「また無視するし・・・・・・なんかもうどうでもよくなってきた・・・・・・」
あまりに常識外の出来事に投げやりになってくるシン
「面倒くさいけど仕方ない、お前、ちょっと手をこっちに出しなさい。」
突然、少女がシンに声をかける
「手を・・・・・・?」
意図が掴めないが、とりあえず少女に向けて手を差し出すシン
少女はシンの手をおもむろに掴み
「よっと。」
そのまま投げ飛ばした

「え?うわあああああああアァあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
ものすごい速度でフェードアウトして行くシン
「さてと・・・・・・ほっ。」
少女は背中の羽を羽ばたかせ即座にシンを追う
その速度は投げ飛ばしたシンよりも圧倒的に速く
あっという間にシンを追い越し、反対側の岸に到着する
そして
「・・・・・・ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!」
「よっと。」
遅れて飛んできたシンの首根っこを見事にキャッチ、そのままぶっきらぼうに地面に落とした

「いっつ・・・・・・おおおお前いきなり何するんだ!!」
少女の突然の凶行に猛然と抗議するシン
「うるさいなぁ、いいじゃないさっさと着けたんだから。」
少女はシンの言葉を軽くあしらい、目の前を指差す
シンがそちらに目を向けると、かなり大きな洋館が、月明かりに照らされ悠然と佇んでいた
「そりゃそうだけど・・・・・・それでもこっちにだって心の準備とか・・・・・・第一、人一人を軽々と投げる女の子なんて常識的にあり
 えないだろ!」
少女の行いに依然として抗議を行うシンだったが
少女はまたもシンを無視してさっさと目の前の洋館へと向かってしまう
「また無視だよ・・・・・・はぁ・・・・・・もうどうでもいい・・・・・・」
シンは力なく立ち上がると、とぼとぼ少女の後ろを付いていった

薄暗い洋館の中を歩く二人
洋館の中には窓が少なく、代わりにガス灯を多く置いてあるのでそこまで暗いという訳ではないのだが
だが天然の光と違い、人工の光という物は何故かシンに薄気味悪いものを連想させる
「ここよ。」
少女がある部屋の前で立ち止まり、戸を開け中に入って行く
シンもそのすぐ後に続いて入っていく
中に入ってみればそこは寝室だった
大きな天蓋つきのベットが中心に鎮座し、周りには洋服タンスや姿見などが置かれている

「さてと・・・・・・ようこそ紅魔館へ、私はこの館の今代当主レミリア・スカーレット、当主として貴方を歓迎するわ。」
少女はベットに腰掛けると、先ほどまでとは打って変わった態度で自己紹介をはじめた
「いきなり態度が変わったな・・・・・・まぁもういいけど・・・・・・で、俺をここまで連れてきて、俺の質問には答えてくれるのか?」
軽くため息を吐きつつシンはレミリアに尋ねる
「えぇもちろん、でもその前に・・・・・・咲夜。」
「はい、なんでしょうお嬢様。」
「うぇ?」
レミリアの呼びかけにどこからとも無くメイド服を着た女性が現れる、そしてそれに驚くシン
「い、今この人どこから出てきた?」
「細かいことを気にしちゃだめよ、それより咲夜、こいつ今日からここで働かせるから部屋と服の用意をお願い
 それと、こいつ外の人間だからここのことも色々教えてやって。」
「畏まりました。」
レミリアの言葉に恭しく礼をして答える咲夜と呼ばれる女性

「おいちょっと待て!俺はここで働くなんて一言も言ってないぞ!」
聞き逃せない単語を聞いて声を挟むシン
「あぁそうそう、先に教えといてあげるけど、ここは貴方のいた世界とは別の世界よ。」
突然とんでもないことを口走るレミリア
「は・・・?今なんて言った?俺にはここが異世界だって言ってるように聞こえたんだが?」
「そういったのよ。」
シンの質問にひどく優雅に答えるレミリア
「ハハ、何言ってるんだお前、異世界なんてそんな物あるわけないじゃないか。」
シンは少しあきれながらレミリアの言葉を一蹴する
「あら、なら何故私は背中に羽が生えてて空が飛べるのかしらねぇ。」
「む・・・・・・」

レミリアの言葉に少し顔をしかめるシン
確かにC,Eに背中に羽を生やして空を飛ぶ人間なんて存在しない
「それに、他にも気になることが有るんじゃないの?」
「むむむ・・・・・・」
それも正解で、シンにはまだ気になっていることが有った
それは何故月からいきなり地上に墜ちたのか、そしてデスティニーが近くに墜ちていなかったのかの二つである
だがこれも自分が異世界に来たのだとすれば説明が付く
「・・・・・・本当にここは異世界なのか?」
「えぇそうよ、さてそうなると話が変わってくると思わない?」
心底楽しそうに顔を笑みに歪め、言葉を続けるレミリア
「貴方はここでは天涯孤独、このまま浮浪者として一人でこの世界をさまようか、それともここで働いてせめて拠点だけでも確
 保するか、どちらの方が賢い選択なのかしらね?」

「む~・・・・・・」
シン自身、一人でいることを苦とする人間ではないし、サバイバル技術も軍にいた関係でかなり高い水準のものを持っている
だがここは今までいた世界とは違う
何せ空とぶ人間がいるのだ、自分たちのいた世界の常識が通用するとは思えない
だが一人でいたほうが自由に動けるという利点もある
「・・・・・・わかった、ここで働かせてもらう。」
結局、考えた末シンはここで働くことを選択した
「あら?それが雇用主に対する態度かしら?」
「ぐ・・・・・・タノミマスココデハタラカセテクダサイ。」
「フフフ、素直な人間は嫌いじゃないわ、咲夜。」
「畏まりました、こちらへ。」
咲夜に促され部屋をでるシン
だが出る直前に一言レミリアに尋ねた

「最後に一つ聞くけど、お前、相当性格悪いだろ。」
「えぇ、今頃気づいたの?」
シンの言葉に優雅に笑いながら答えるレミリア
自覚済みかよ、そういい残しシンは部屋を出て行った
「フフフ、これから楽しいことになりそうね。」
部屋に残ったレミリアは、これから彼が起こすであろう出来事を夢見つつ、一人月明かりに笑うのだった


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年06月25日 01:35
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。