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東方ネタ-02


シンが紅魔館にきてから、一週間が過ぎようとしていた
「ふぅ、執事なんていうからどんなことさせられるのかと思ったけど、やってることは家政婦さんと変わらないじゃない
 か。」
彼は紅魔館初の男手ということで、執事に抜擢された
だがやっていることといったら炊事洗濯に掃除等々、とても執事のやる仕事という感じではなかった
「まぁ、俺が知らないだけで実際はこんな感じなのかもしれないな。」
そんなことを言いつつ仕事を再開する
シンは今、紅魔館の地下に広がっている、大図書館に来ている
ここは、レミリアの親友であるパチュリー・ノーレッジという魔法使いが管理していてシンは彼女の命令で本の仕分けをしているのだ
「それにしても・・・・・・広すぎだろこの図書館・・・・・・」

シンは長々と並んでいる本棚に目を向ける
パチュリー曰く、この図書館は空間を歪める魔法がかかってるとかで物凄い広さを誇っている
「あんまり奥のほうに行くと迷って出られなくなるから、言っちゃダメよ。」とはパチュリーの言葉
しかも、この図書館にある本の中には、触っただけで命の危険すらある本もあるという
それ故シンは比較的安全な場所の仕分けを任されているのだが
「それでも広い、広すぎる・・・・・・まったく、一体誰がこんな図書館を作ったんだが・・・・・・」
流石にこれだけ広い図書館の本の仕分けとなると、すこしうんざりする
だが命令である以上シンに逆らうことはできない
大きなため息を吐きつつ作業に没頭するシン

「ん?」
そんなシンの耳にガサゴソと何か物を動かす音が聞こえる
「なんだ・・・・・・?」
音が気になり辺りを見回すシン
この図書館には別にシンだけしかいないというわけではない
管理人のパチュリーはお茶の時間以外のほとんど時間をここで過ごしているし
彼女の使い魔である小悪魔も彼女と一緒でこの図書館で過ごしている
また紅魔館で働く妖精たちの中には、ここに割り振られて働いている者たちもいる
しかし今この一体はシン一人に任されていて、シン以外はいない筈である
「反対側か?」
辺りに誰もいないのを確認すると、棚の反対側に周り、確認するシン
すると黒白の服を着て傍らに箒を置いた少女が、なにやらせっせと棚から本を置いてある風呂敷に詰め込んでいるのを発見した

あからさまに不審者である
「・・・・・・だれだあんた?」
シンの声にビクッっと肩を震わし、ゆっくり体をこちらへと向ける少女
そして
「おっす!」
なんかかすごい元気よく挨拶してきた
「お、おっす。」
突然元気に挨拶されて、戸惑いながらも挨拶を返すシン
「ん?見ない顔だな?お前誰だ?」
にこやかだった顔をキョトンとさせて、シンに尋ねる少女
「いや、あんたこそ誰だよ。」
不審者ということで、少し警戒するシン
そっくりそのまま鸚鵡返しに少女に聞き返す

「私か?私は霧雨 魔理沙だ。」
両手を腰にあて、胸を張って答える、魔理沙と名乗る少女
「そ、そうか。」
不審者と思われる少女が、あまりに堂々と名乗るので、シンはまた戸惑ってしまう
「それで、お前は誰なんだ?」
「俺は、シン・アスカ、一週間くらい前からここで執事やってる。」
少女の質問に、今度は素直に答えるシン
「あー、お前か、パチュリーが言ってた新しく働いてる執事って、道理で見たことないわけだぜ。」
「ん?あんたパチュリーさんの知り合いか?」

「おう、知り合いだぜ。」
「なんだ、そうだったのか。」
知っている名前が出てきたことで、魔理沙への警戒を緩めるシン
「それで、えぇ~っと「魔理沙でいいぜ。」魔理沙はこんなとこで何やってるんだ?」
「図書館に来てやることといったら一つだろ?本を借りてるんだ。」
そう言って、棚の中から適当な本を選び、風呂敷につめていく魔理沙
「すごいな、ここの本が読めるのか。」
魔理沙の言葉に、素直に驚くシン
「私は魔法使いだからな、魔法使いが本を読むのは当然だろ?」
作業をしつつも、しっかりとシンの質問に答える魔理沙
「魔理沙も魔法使いなのか・・・ってことは魔理沙も妖怪なのか?」
「いんや、私はまだ人間だ、妖怪になるかは考え中だな。」
「へぇ~・・・・・・」

シンはパチュリーから、魔法使いというものに関してある程度の話を聞かされている
故に魔法使いには人間の魔法使いと妖怪の魔法使いの二種類いるのは知っていたのだが
その時一緒に、人間が魔法使いになるのは相当の努力が必要であるとも聞かされていた
「お前ってすごいんだな・・・・・・」
魔理沙の今まで行ってきたであろう努力を思い、感心するシン
そんなシンに、作業を中断しキョトンとした顔を向ける魔理沙
「ん?どうした?」
「いや、変なやつだと思って、私のことをすごいなんていった奴はお前が初めてだ。」
「悪かったな、変な奴で・・・・・・」
魔理沙の言葉に拗ねるようにしてそっぽを向いてしまうシン
そんなシンを見て苦笑しつつも、魔理沙は作業に戻った

「そういえば借りるって言ってるけど、パチュリーさんから許可はもらってるのか?」
ここでシンは基本的なことを聞いていなかったことを思い出す
この図書館の管理人はパチュリーであり、ここにある本は全て彼女の所有物である
なので借りるときは、彼女から許可を貰わなければいけないことになっている
これは彼女の親友であるレミリアでさえ守っている、この図書館絶対のルールだ
「おう、もちろん貰ってるぜ。」
シンの言葉に即答する魔理沙だが
「私はそんな許可出した覚えはないのだけど・・・・・・」
二人のいる棚の並ぶその奥から、否定の言葉が挟まれた

「あ、パチュリーさん。」
「げ、パチュリー。」
声の主に、まったく同時にまったく反対の反応を返す二人
「あまりうちの執事に嘘を教えてほしくないわね、仕事に差し支えるから。」
声の主、図書館の管理人ことパチュリーは淡々とした口調で魔理沙に忠告する
「失礼な、嘘じゃないぜ、ただ死ぬまで借りてるだけだ。」
「いや、それは既に借りるってレベルじゃないだろ。」
魔理沙の台詞に呆れながらつっこみを入れるシン
「それに、もう何度もこうやって持ち出してるんだ、ほとんど許可貰ってるのと変わらないだろ、よって私は嘘をついてない
 ぜ。」
「いや、それもそんな自信満々に言うことじゃないし。」
両手を腰に当て、誇らしげに主張する魔理沙にまたもつっこむシン

「というわけで、彼女、泥棒の常習犯だから、捕まえるわよシン。」
魔理沙の言葉などどこ吹く風といったように無視し、シンに命令するパチュリー
「なんか、さっきまでフレンドリーに話してた相手を拘束するってのも気が向かないけど・・・・・・了解しました。」
パチュリーの言葉に微妙な顔をしつつも身構えるシン
「なぁ、たまには快く貸してくれてもいいんじゃないか?」
やれやれといった感じに両手を動かす魔理沙
左右を固められているのに、その仕草からは余裕が伺える
「え~っと、黒白を簡単に捕まえる魔法は・・・・・・」
「捕まらないぜ!」
パチュリーが魔法を唱えるために本に目を向けた瞬間
魔理沙は脇に置いてあった箒を引っつかむと、それに跨りシンのいる方向へと高速で飛翔した

「くっ、逃がすか!!」
シンは持ち前の条件反射ですれ違いざま魔理沙の箒を捕まえる
「って、うぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
だがその程度で魔理沙の飛翔は止められるはずもなく
そのまま引きずられるように、一緒に飛んで行ってしまった
「・・・・・・あら、いっちゃた。」
一人ぽつんと残されたパチュリーが、ぼそりと喋る
「どうしようかしら、とりあえずレミィと咲夜に報告しておかなくちゃ・・・・・・」
目の前で執事がさらわれたのにも関わらず、あくまで淡々と冷静なパチュリーであった


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最終更新:2008年06月25日 01:38
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