『逆転! 運命裁判 蘇る運命』
あの女難裁判が、装いも新たに帰ってきた!
主人公はいつも通り、平穏が欲しい若き弁護士『シン・アスカ』。
このお話は彼が八神法律事務所に就職したところから始まります。
次々と舞い込んでくる裁判をこなし、無実の依頼人を救いましょう。
第1話:始まりの運命
八神法律事務所に所属したばかりの新米弁護士、シン・アスカの初弁護。
アパートで殺人事件が発生し、被害者の知り合いでシンの元同僚ルナマリア・ホークが逮捕された。
シンは彼女の無実を信じ、弁護を引き受けることを決意する。
しかし、対抗馬として検察側が用意したのは同じく元上司のアスラン・ザラ検事だった。
経験で勝るアスランの追及に首の皮一枚で耐えるシンだったが、思いもよらない証人が法廷に舞い込んでくる。
事件当時アパートでルナマリアを目撃したとして、アスラン本人が証言台に立ったのだ。
はたしてシンは彼の鉄壁の証言を崩し、見事無罪判決を勝ち取ることができるのか?
《ダイジェストシーン》
シン「それで、今回は何をやったんだよ」
ルナ「失礼ね。私は何もやってないわよ」
シン「・・・」
ルナ「・・・そりゃ、ちょこっと部屋に入ったりはしたかもしれないけど」
シン(住居不法侵入)
ルナ「あ、やば。机にあった鳥の置物落としたんだった」
シン(器物破損)
ルナ「・・・ねえ、死体蹴っ飛ばしたのって罪にならないわよね」
シン(遺体損壊。どう取り繕ったって、有罪じゃないか)
ルナ「黙ってないで何とか言いいなさいよ!」
シン「あまりに余罪が多すぎて声が出なかったんだよ!!」
ルナ「仕方ないでしょ、部屋が暗かったんだから!」
はやて「『部屋が暗かった』『壊れた鳥の置物』『死体の傷』『部屋への侵入経路』。
重要な証言がたくさん引き出せたみたいやね」
シン「聞きたくない証言もたくさんありましたけどね」
ルナ「で、どうなの。無罪を勝ち取れそう?」
シン「殺人罪に関してはたぶんな(他はもう知るか)」
アスラン「被害者の名はキラ・ヤマト。超一流のハッカーとして一時期軍にも協力していた」
シン「キラ・ヤマト・・・キラ・ヤマトっていったら!」
はやて「そう、アスラン・ザラの盟友だった男や」
アティ「謹んでお悔やみ申し上げます。けれど、そんな調子でお仕事の方は大丈夫なんですか?」
アスラン「お気づかい痛み入ります。ですが、自分のなすべき事は分かっているつもりです。
あいつも天国でそう思ってくれているでしょう」
シン(あの男が行けるような天国なんて死んでも行きたくないけどな、俺は)
ルナ「ふ~ん、まさか本当にキラ・ヤマトだったとはねぇ。似てるとは思っていたんだけど」
シン「知り合いだったんじゃなかったのか」
ルナ「知り合いって言っても、ネット上で情報をやり取りしてただけだから、顔なんて知らないわよ」
シン「なら、なんで被害者の住所を知ってたんだ?」
ルナ「私、今回のオフ会の主催を任されてたのよ。遅いから呼びに行ったら死んでたもん。もうびっくり!」
シン「びっくりさせられたのはこっちの方だよ。(それにしても、そんな偶然ありえるのか?)」
アスラン「これで証拠品の審議は全て終わったことになるが、判決を覆すような新たな事実は示せなかったようだな」
シン(くっ、こっちの嫌な所を的確に突いてくるのはアスランのお家芸だな)
アスラン「お前、今失礼なことを考えなかったか?」
シン「気のせいじゃないですか(・・・待てよ。気のせい?)」
ルナ「ううう、押されっぱなしじゃないのよ」
はやて「そう? うまくしのいどる様に見るけどなぁ」
シン(気のせい・・・見える・・・もしかして!)
シン『あの鳥の置物もアスランが作ったんですか』
アスラン『ああ、トリィもハロも俺が作ってキラに送ったものだ』
シン(置物だっていうのは気のせいで、ただ“壊れてるから”そう見えるだけだったとしたら・・・)
シン「裁判長!」
アティ「あ、はい。なんでしょうシン君。異議ありですか?」
シン「(・・・なんか、気が抜けるな)証拠品の再調査をお願いします。この鳥の置物に見える物をもう一度よく調べてください」
アスラン「・・・!」
アティ「はい。承りました」
シン「犯人は、あれが鳥型のロボットだった事を知っている人物のはずだ。ルナマリアは該当しない!」
アスラン「異議あり! 知っていて黙っていた可能性もある。事前にトリィを知らなかったとは証明できない」
シン「異議あり! だったら、調べればいいんだ。この証拠品を!!」
『くらえ!』
アスラン「トリィ・・・だと?」
シン「さっき言ったな、アスラン。トリィには目覚まし機能がセットされてるって」
アスラン「・・・!」
シン「だったら、必然的に時計機能も搭載されてるはずだ。
内臓時計の止まった時間を調べれば、本当の死亡推定時刻が明らかになる!」
アスラン「シン、自分が何をしようとしているのか。お前、本当に分かってるのか!」
シン「わかっているさ、そんなことは!」
シン(まだ確証があるわけじゃない。けど、無罪を勝ち取るためにもここで止まるわけにはいかない!)
シン「裁判長! 俺は、キラ・ヤマト殺害容疑で・・・」
シン「アスラン・ザラ検事を真犯人として告発します!」
ルナ「な・・・」
アスラン「な・・・」
はやて「なんやてぇぇぇー-!」
第2話:リリカル運命劇
「八神法律事務所」でシンの師匠、八神はやてが何者かに襲われる事件が起こる。
頭を殴られ重傷を負ったはやてを病院に送り届けたシン。
しかし、事務所に戻った彼が目撃したのは、荒らされた事務所の保管庫だった。
三日後、犯人として被害者の親友である警察官フェイト・T・ハラオウンが逮捕される。
留置所での会話から彼女が犯人ではないと確信したシンは弁護を引き受け、真相を調べ始めるが、
浮かび上がった容疑者は「時空検察局管理局」の最高権力者達だった。
はたしてシンは権力の壁を乗り越え、彼女の無罪を勝ち取ることができるのか?
《ダイジェストシーン》
シン「前の事件、犯人は捕まったけど俺は結局“動機”を知ることはできなかった」
シン「それに、あの人が去り際に言った言葉・・・」
シン『アスラン、どうしてルナマリアに罪を着せるような事をしたんだ』
アスラン『時間が欲しかったからだ。事が終われば、自分から出頭するつもりだった』
シン『時間? 』
アスラン『お前もいつか知る時が来る。『DL43号事件』の闇の深さをな』
シン「あれは、どういう意味だったんだ?」
インパ「主様、『DL43号事件』の資料をお持ちしました。しかし・・・」
シン「事件概要不明、被害者不明、被疑者不明・・・何だこれ」
インパ「何者かが警視庁のデータバンクにハッキングをかけ、残らず消滅させてしまったようなのです」
デス子「まさに、内容がないようってやつですね」
シン「(スルーしよう)ハッキングの犯人は捕まってないのか」
インパ「ええ、公安の調査部も動いたようですが痕跡は一切残されてなかったそうです」
シン(キラ・ヤマトは、軍をやめた後も超一流のハッカーとして働いていた。アスランと協力関係にあったなら、
痕跡を残さずに進入することだって出来るかもしれない)
シン「考え過ぎ・・・なのか?」
シン「はやてさん、しっかりしてください!」
はやて「うぅ、シン。私、どうして・・・」
シン「(意識が戻った!)動かないでください! 今、応急処置をしますから」
はやて(暖かい。このまま、シンの腕の中で眠る様に死んでいくんやろか)
シン(後頭部からの出血がひどい。くそ、どこのどいつがこんなことを!)
はやて(それもええかもしれんなぁ・・・って、あれ? 私がここで死んだら、
今後の出番とシンとの人生設計、貯めてきたフラグは・・・オールブレイク!?)
はやて「ま、まだ死ねん! 夢をこの手に掴むまで、私は死ぬわけにはいかんのや!」
シン「うお! 脈拍と呼吸が正常に戻った。何が起こったんだ!?」
フェイト「シン、大きくなったね。六年前は、まだこんなだったのに」
シン「フェイトさん、思い出話は後でいいですから」
フェイト「そう・・・だね。はやての怪我は大丈夫なの?」
シン「ええ、意識はしっかりしてるし、あの人ならすぐに良くなりますよ。そんなことより・・・」
フェイト「よかった。大丈夫だとは聞いてたけど、やっぱり頭だから心配だったんだ。万が一ってこともあるし」
シン(・・・面会時間が大丈夫じゃなそうだ)
シン「とにかく今は、昨日何があったのかを話してください」
フェイト「・・・わからないの」
シン「・・・わからない?」
フェイト「自分の机に置いてあったコーヒーを飲んだら意識が遠くなって、気が付いたら・・・。
今考えると、睡眠薬が混ぜてあったんだと思う」
シン(パル子、頼めるか)
インパ(仰せのままに主様。あと、パル子はやめてください。デパートみたいで嫌です)
シン「誰でもいいんです。アリバイを証明できる人はいないんですか」
フェイト「ティアナとは別行動だし、私の部屋は鍵を閉めてたから、たぶん証明は出来ないんじゃないかな」
シン「アリバイの線で無罪を証明するのは無理か」
シン「・・・最後にこれだけは聞いておきたいんですけど」
フェイト「ん、なにかな」
シン「なんでフェイトさんだったんですか」
フェイト「えっ?」
シン「濡れ衣を着せるなら他に相手は幾らでも居たはずです。なのに犯人は、そうしなかった。
これじゃ、はやて所長とフェイトさんを一気に潰しにかかってるみたいだ」
フェイト「・・・」
シン「いや、言えないんだったらいいですけど」
フェイト「ごめんね。私の口からはちょっと。でも、遅かれ早かれ知ることになると思う。この事件の隠された真相を」
シン(浮いたり沈んだり、精彩を欠き過ぎてフェイトさんじゃないみたいだ。はやて所長が襲われた件でだいぶ傷心してるみたいだな)
シン「面会時間もそろそろ終わりですね。また来ますから、何かいる物があったら言ってください」
フェイト「・・・ねぇ、シン」
シン「なんですか」
フェイト「・・・ううん。やっぱりいいよ。気をつけてね」
シン「パル子、どうだった」
インパ「駄目ですね。フェイト様が逮捕されたどさくさにまぎれて処分されてしまったようです」
デス子「睡眠薬入りのティーカップが見つかればと思ったんですけど、残念でしたね」
シン「そうでもないさ。これで犯人がどこにいるかわかったからな」
シン(睡眠薬を入れ、ティーカップも処分できるなんて時空検察局地上本部の人間以外にはできやしない)
シン(けど、なんでフェイトさんに濡れ衣を着せたのかはわからないままだ。荒らされてた保管庫と何か関係があるのか)
デス子「マスター、あれってもしかして!」
レイ「シンか」
シン「ひさしぶりだな、レイ! どうしてこんなところに」
レイ「この事件の担当検事が俺になった。それだけだ」
シン「担当検事? 軍をやめたなんて一言も・・・」
レイ「おしゃべりはここまでだ。今の俺の仕事は、被告人を有罪にすること。これ以上、無駄話を続けるつもりはない」
シン「久しぶりに会ってそれかよ」
レイ「お前も弁護士なら自分の仕事をするんだな」
シン「くそ、この裁判が終わったら全部聞かせてもらうからな」
レイ「つまり、その証拠品は被告人の無罪を示さないということだ」
シン「ぐっ(全く反論できない)」
レイ「その程度の審議で引っ繰り返せると思ったのか。自分の限界を知るんだな」
デス子「なんか、軍にいた頃より頑なになってませんか」
シン「出会ったころより悪化してるぞあれは。変わってないのは手強さだけだ」
シン(顔を合わせてなかったのは、俺が除隊してからの数ヶ月間。その間に、レイに何かあったのか?)
第3話:運命のAC
人気テレビ番組『アーマード・コア・ネクサス』のヒーロー・デュアルフェイスが怪人ナインボールを倒した!
テレビではごく当たり前のことが現実に殺人事件として起こってしまう。デュアルフェイスファンのデス子に引っ張られ、
留置所を訪れることになったシン。だが、そこに捕まっていたのはジナイーダの兄、ジノーヴィーだった。
はたしてシンはモリ・カドルの鉄壁のアリバイを崩し、ジノーヴィーを救うことができるのか?
《ダイジェストシーン》
シン「アーマード・コア・ネクサスって、そんなに人気なのか」
デス子「もちろんです。洗練されたメカデザインに硝煙の香り漂う雰囲気。CG技術だってすごいんですよ!」
シン「お前、洗練されたメカデザインで硝煙の香り漂う“本物のMS”ってことを忘れてるだろ」
デス子「何よりすごいのが、人物が一切出てこない事です。オールメカのみ!」
シン(オールメカのこいつに言われると説得力もひとしおだな)
パル子「どうやら、事件当日は気ぐるみショーのための予行演習中だったようですね」
シン「死体がきぐるみに入ったままだったのはそのせいか」
デス子「必殺の熱暴走アタックが炸裂したんでしょうか」
シン「俺は突然のエネルギー切れの方が怖い」
ジノ「君が私の弁護士か。ずいぶん若いな」
シン「八神法律事務所のシン・アスカです。ジナイーダの紹介で来ました」
ジノ「妹の? そうか、君が警察学校で起こった事件を解決した・・・」
シン「あの事件の事知ってるんですか。確か、秘密裏に処分が下されたって聞きましたけど」
ジノ「私は元警察官でね。職務上、妹のかかわった事件も目を通している。その節は、お世話になった。礼を言わせてくれ」
シン「あ、いや、俺は俺の無実を証明しただけですから(久しぶりに常識人に会えたな)」
ジノ「ただし、世話になったからといって妹を嫁にやるかは別問題なので勘違いしないように」
シン(常識人・・・はかない夢だったな)
ジナ「すまないな。巻き込んでしまって」
シン「弁護士は巻き込まれるのが仕事だろ」
ジナ「・・・・・・兄弟仲は悪くなかったんだ」
シン「・・・?」
ジナ「私が警察学校に入ったのも、兄の様になりたいと思ったからだった。あの人がいなければ、私はどうなっていたかわからない」
シン(そうか、ジナイーダの家も家族を早くに亡くしてるんだったな)
ジナ「刑事部長に上り詰めるまで努力した人だ。慕ってくれる部下も多かった。結婚してアグラーヤという妻もできた。
私から見れば、何の不満もない人生だったように思う。でも、あの人は警察をやめた」
シン「・・・」
ジナ「アグラーヤ・・・義姉さんは黙って付いて行ったが、私は・・・」
シン(なるほどな。目標としていた兄の行動が理解できなくて戸惑ってるわけか)
シン「あの人の場合、警察が嫌になったってわけじゃなさそうだしな。本人はなんて言ってるんだ」
ジナ「何も。ただ、自分は『小さな存在だった』とだけ」
シン「小さな・・・存在?」
シン「なんとなくわかる気がするな。ほら、俺も向いてるって言われた軍人をやめて弁護士になっただろ」
デス子「座学が全く駄目なマスターが弁護士を目指すなんて無謀だって、当時は散々笑われましたよね」
シン「頼むから黙っててくれデス子」
ジナ「そこまでして弁護士になりたかったのはどうしてなんだ」
シン「・・・理由はうまく言えないけど、そうだな。」
シン「戦争は嫌いだし、軍人以外の方法で人を救える方法が弁護士だったから・・・かな?」
モリ「ずいぶんと調子よさそうだねぇ。兄が逮捕されたわりには顔色もいいみたいだ」
ジノ「・・・!」
シン「・・・あんた、モリ・カドルだったな。ジノーヴィーさんの猿真似が得意なんだって?」
モリ「失礼なことを言うなら出て行ってもらうよ。現場の指揮官は私だ」
シン「あんたが現場を仕切ってるのかよ。大した実力もないくせに」
モリ「どこかのだれかさんが、捜査を降ろされたからね」
シン「偶然手に入れた指揮官のイスがお気に入りか。だったら、ジナイーダに実力で取り返されるまで精々磨いておくんだな」
ジノ「そこまでたどり着いてしまったか」
シン「警察を辞めた理由は守れなかったからだったんですね」
ジノ「・・・その通りだ。私が自分を攻めたのは、改革が失敗したからではない。
確かに、DL43号事件にかかわった上層部の排斥はできなかった。
だが、それ以上に私は、彼らが“奴に”殺されるのを止める事が出来なかった」
シン「なんで、ジナイーダには黙っていたんです。あいつだってもう子供じゃない」
ジノ「私自身が、妹を逃げ道としたくなかったからだ。話せば、あの子は私を憐れみ、“奴”を追うだろう。
しかし、それは私の役割であって彼女の役割ではない。私の戦いは終わっているのだ。」
シン「・・・ジノーヴィーさん」
ジノ「それに、子供に夢を与える仕事というのもなかなか気に入っているんだよ」
モリ「こんなはず・・・! 検察官ちゃんと援護しろよ!」
水銀燈「くっ、異議・・・異議は!」
シン「そんな隙は与えない。これでとどめだ!」
『待った!』
アレス「さがれ、水銀燈。お前は作戦時間をオーバーしている」
水銀燈「アレス先輩!」
はやて(アレスやて。まさか、有罪判決のためならどんな手段でも使うって噂のあのアレス検事なんか)
パル子(厄介な相手がでてきましたね。最強と言われたその功績からついたあだ名は『ナインブレイカー』。
主様では少々荷が勝ちすぎているかもしれません)
アレス「私は水銀燈ほど愚かではない。消えろ、イレギュラー!」
シン(なんて威圧感だ。俺は、勝てるのか?)
第4話:運命、そしてまた明日
『DL43号事件』
財界の大物アル・ダ・フラガが殺害され、容疑者として上がったラウ・ル・クルーゼは無罪放免。
犯人は現在に至るまで捕まっておらず、事件は未解決のまま迷宮入りしてしまった。
関係者が次々と逮捕、死亡したことで、開けた者に死をもたらすパンドラの箱として封印され、
未だにどんな事件だったのか概要を知るのも難しい。
底にある希望が何であったか知る者は、もう潰えたかと思われたが・・・。
近所の公園(ヤキン・ドゥーエ)の湖で殺人事件が発生。
容疑者として逮捕されたのは、ライバルであり親友でもある天才検事・レイ・ザ・バレルだった。
シンはレイを弁護するため、留置所へ向かうが、彼はシンの弁護を一向に受けようとしない。
不審に思ったシンは、独自に真犯人について調査を開始。
今回の事件の陰に31年前の未解決事件が関係しているのを突きとめる。
そんな折、シンに保護を求めようとする男が現れた。
名はジェイル・スカリエッティ。彼は語る、DL43号事件の引き金を引いたのは自分だと。
DL43号事件の因縁、レイの出生の秘密、シンの家族を襲った交通事故。
全ての運命が繋がったとき、シンは自分の過去に隠されていた家族の死の真実を知る。
はたしてシンは過去の呪縛を乗り越え、真相を暴くことができるのだろうか?
《ダイジェストシーン》
スカ「不老不死、それは人類が永き歴史を賭けて望み続けた永遠の夢だ」
シン「・・・(急に胡散臭い話になってきたな)」
スカ「もっとも、近年は少々趣旨が変わってきてね。自分が死んでも、
自分と同じ存在が生き続けていれば不老不死と認める輩が増えて来た。
それが奴らの妥協点だったんだろう」
デス子「同じ存在って?」
スカ「クローン人間に自分の記憶を埋め込んだコピー品のことだ。自分が死ぬとクローンに精神が映しこまれることになっている」
シン「そんなのただの夢物語じゃないか。実現したなんて聞いたことないぞ」
スカ「もちろん、実現はしていない。だが、その結実に君はもう会っているはずだ」
シン「そんなわけ・・・」
スカ「死人を蘇らせるF計画『プロジェクトフェイト』。彼女はその第一号なんだからね」
シン「・・・・・・プロジェクトフェイト?」
シン「・・・・・・・・・死人のクローン? フェイトさんが?」
スカ「だが、研究資金がかさみ軍からの補助金だけでは足りなくなってね」
スカ「仕方なく、一人の大富豪に取引を持ちかけた。彼は自分のクローンを作ることを条件に大金を払ってくれたよ」
シン「それが、アル・ダ・フラガ」
スカ「まさか、自分のクローンに殺されるとは思ってもみなかっただろう」
スカ「ラウ・ル・クルーゼは優秀だった。世を恨み狂いはしたが、その才覚はいささかも衰えていない」
シン「やっぱり、DL43号事件の後、関係者を殺して回ったのはクルーゼなのか」
スカ「証拠は一切残されていなかったが、恐らくは、ね。」
シン「それが、DL43号事件の概要・・・」
はやて「計画には多くの閣僚や政治家も参加しとったんよ。そして、その事実を知った一部の人間が
その秘密を武器に地位と名声、金と権力を得ていった」
シン(はやてさんは、それを調べてたから襲われたのか)
はやて「これが、DL43号事件の闇の全てや」
シン(この資料に書かれているテロメアが生まれつき短い失敗作。誰なのかは分かってる。けど、俺がこれを明らかにすれば)
レイ「・・・」
シン(間違いなく、あいつの傷をえぐることになる。本当に、それでいいのか)
はやて「シン、前にも言ったはずや。弁護士なら真実が誰かを傷つけることを恐れたらあかん」
シン「わかってる、わかってるんですよ。だけど、それじゃ、あいつの運命は」
レイ「何を迷っているシン。はやく証拠をつきだせ」
シン「レイ、俺は・・・」
レイ「安心しろ、どんな運命だろうと諦めなければ“逆転”できる。それは、俺がお前から教わったことだ」
シン「・・・わかった。裁判長、これを」
クルーゼ「シン・アスカと言ったかな、君の名前は」
シン「・・・」
クルーゼ「さすがに予想外だったよ。私を追い詰め『DL43号事件』の闇を祓ったのが、
キラ・ヤマトでも、八神はやてでもない。君の様な新人弁護士だとはな」
はやて「・・・」
クルーゼ「F計画の申し子フェイト・T・ハラオウン。そして、私と同じクローン体レイ・ザ・バレルでも
たどり着けなかったというのに。相変わらず御しがたいな、運命というものは」
シン「因縁の相手じゃなくて残念だったな」
クルーゼ「因縁か。両親の事故が私のせいだったとしてもそういえるかね」
シン「・・・な、に?」
クルーゼ「いい顔だなシン・アスカ。やはり、復讐はそういう顔でするものだ」
シン「あんたが、あんたのせいで・・・」
エピローグ
シン「・・・はやて所長」
はやて「ん?」
シン「俺、弁護士失格です」
はやて「・・・どないしたん急に」
シン「弁護士の仕事は依頼人のために真実を明らかにする事。
なのに、俺は途中からあいつに対する憎しみだけで、真実を暴こうとしてた・・・」
はやて「ずいぶん生意気なことを考えとるんやな、シン」
シン「へ?」
はやて「少し事件を解決しただけの半人前のくせに何が弁護士失格や。
自己嫌悪に陥れるほど、経験も知識も積んでないやろ。違うか?」
シン「それは・・・」
はやて「しょっぱなからどでかい事件に出会ってしもうたせいで忘れとるけど、まだシンは新人弁護士なんよ。
感情的になることも、失敗することもまだまだたくさんある。でも、そのたびに下を向いてたらきりがないやろ」
シン「はやてさん」
はやて「今やる事は一丁前にうつむくことやないよ。早く一人前になれるようもっともっと努力することや」
シン「・・・そうですね。半人前の弁護士を卒業したいなら、こんなことでうつむいてる暇なんかないんだ」
はやて「そうそう、そのいきや。じゃ、景気づけにさっそく美味しい物食べに行こか」
デス子「もちろん、マスターのおごりで、ですね」
シン「えっ」
レイ「迷惑をかけたんだ、当然だろう」
シン「えっえっ」
ジナ「美味しいレストランなら心当たりがあるぞ。少し、音は張るがな」
シン「えっえっえっ」
シン「みんな、悪いけど言いたい事があるんだ」
はやて「お、いつものあれやな」
デス子「今日も大声で叫んでましたしね」
パル子「その声の冴えこそ主様です」
ジナ「実は初めてなんだ。ちゃんと叫べるかな」
レイ「待て。俺は法廷で叫んでなどいないぞ」
ルナ「それではみなさん、お腹の底からいきますよ!」
『『『 異 議 あ り ! ! ! 』』』
最終更新:2011年06月07日 09:26